日本最南端の有人島「波照間島」。高速船の欠航率が高く、タイミングがよくないと渡ることができない島・・・。しかし、いざ渡れたとしてものんびり観光できる人たちばかりではありません。午後の観光の予定などで次の高速船で石垣島に帰らなければいけない場合もあるでしょう。
ですが、次の高速船までの約3時間で波照間島のメジャー観光スポットをぐるりと巡ることもできます。今回は波照間島をスピーディーに楽しく観光する方法についてお伝えします。
波照間島を短時間で観光したいのなら朝一の高速船に乗るべし
2016年現在は石垣島と波照間島を結ぶ高速船は「安栄観光」のみ。1日に往復3便が出ています。波の高さや風によっても突然欠航になることがある高速船ですから、安全に朝一の8:30石垣島発の高速船に乗り、帰りは13:10波照間島発の高速船で石垣島に帰ってくるのがベストです。これなら短時間で波照間島のメイン観光地をまわって、カフェタイムも作れます。
石垣島から波照間島へは約1時間の船の旅。途中、とても揺れることが多いので、シートベルトをしっかり着用して、揺れに備えてください。船酔いしやすい人はあらかじめ酔い止めを飲んでおくことをおすすめします。酔い止めは石垣島の薬局でも買うことができますよ。
【9:30】波照間島に到着したら、レンタルサイクルかレンタルバイクを
波照間島は坂道が多い島です。そのため、徒歩でまわるのは大変。レンタルサイクルもしくはレンタルバイクをしましょう。港に着くとレンタルサイクルなどと書かれた紙を持った方がいるので、その方に「自転車を借りたいんですが」と言えばオッケー。レンタルサイクルがある場所まで車で乗せて行ってくれます(※送迎は無料です)。
また、波照間島に限らず八重山諸島のレンタルサイクル&バイク屋さんはとっても親切。あらかじめ帰りの高速船の時間を聞いてくれて、それまでに車で港まで送ってくれるのです。これなら高速船に乗り遅れる心配もなく安心ですよね。さらにレンタル代がリーズナブルで驚くかもしれません。
比較的、ニシ浜に近い場所にレンタルサイクル&バイク屋さんが集まっている印象でした。
【10:00】自転車やバイクが手に入ったら、いざ観光へ!
まずは一番行きたい場所に行っておきましょう。波照間島に行ったら見なきゃ損なのは、ニシ浜。波照間ブルーと言われる、まるでクリームソーダのような色の海とサラサラとしたきめ細やかな白い砂のコンビネーションが非常に美しいビーチです。なかなかここまで美しいビーチは見ることができません。
波の往来をただ見つめているだけで心が満たされていきます。ニシ浜でぼーっとしているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
【10:45】次に向かいたいのは「日本最南端の碑」「星空観測タワー」と「灯台」
ニシ浜で絶景ビーチを楽しんだ後、向かいたいのは日本最南端の碑と星空観測タワー。自転車でニシ浜から約30分かかります。途中、アップダウンがあり、沖縄の日差しがジリジリ肌を焼いていくので日焼けが嫌な人は、帽子をかぶることをおすすめします。沖縄の日差しは冬でも油断大敵です。
自転車をこいでいる途中でヤギと何度も遭遇! 人懐っこくて可愛いです。そして、やっと日本最南端の碑に到着。南の果てに今自分がいるかと思うと、不思議な気分に・・・。夜でないのが若干残念ではありますが、日本最南端の碑から近い星空観測タワーも合わせてチェックするといいでしょう。
【12:00】疲れた体を休めに「パーラーみんぴか」へ
波照間島の旅行者に人気の高い「パーラーみんぴか」はニシ浜に近い場所にあります。ですから、日本最南端の碑からまた30分程度、さとうきび畑の広がる道&集落をえんやこりゃと自転車をこがねばなりません。
しかし、みんぴかに到着すると、美味しいスイーツで一気に疲れを癒すことができます。このお店のおすすめはかき氷ですが、カレーライスなどもあり、お腹の空き具合に合わせてメニューを選択できます。
こちらは「マンゴーかき氷」。自転車をこいで火照った体をクールダウンすることができました。甘酸っぱく美味しかったです。
【12:30】波照間島のお土産なら「モンパの木」へ
波照間島のユニークでおしゃれなお土産を手に入れたいのなら「モンパの木」は外せません。場所も「パーラーみんぴか」のすぐ隣にあり、行きやすいのもうれしいところ。波照間島でしか手に入らないアクセサリーやTシャツ、タオルなどが揃っていますよ。
「モンパの木」の入り口にある防風林のガジュマル。個性的にデコレーションされていて面白いです。
「モンパの木」の店長さん曰く「波照間島を訪れるのは10月、11月、6月がベストシーズン」だそう。また波照間島の宿について「波照間島の宿はどこも個性があってそれぞれの良さがある。自然を楽しみたいのか、人と交流を持ちたいのか、目的に合わせて宿を選ぶといいと思う」とのこと。とても気さくで話しやすい方で、つい長話をしてしまいました(笑)。
【12:50】お土産を手に入れたら、レンタルサイクル&バイクの返却に
お土産を手に入れた後はレンタルサイクル&バイクの返却をしましょう。
そして、返却が終わったら車で港まで送ってもらいます。ちなみにお土産を買う時間が取れなかったり、食事ができなかった場合も、港で高速船を待つ間、お土産を見たり、八重山そばを食べたりできますよ(※港への送迎は高速船到着15分程度前に余裕を持って行ってくれることがほとんどです)。
理想としては1、2泊したいところですが、駆け足で波照間島を観光するのもなかなか良いものでした。島を去る際、名残惜しい、まだ島にいたい・・・という気持ちになりますが、それが次回また波照間島を訪れるためのモチベーションにもなります。
波照間島へのプチトリップを体験して自然と一体になれる場所に行くのは、実は最高の贅沢なのではないかと思いました。
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