ペルーのアンデス山脈、標高約2,450mの尾根に位置する古代インカ帝国の遺跡「マチュピチュ」。山裾から遺跡の存在が見えないことから「空中都市」「インカの失われた都市」とも称され、今なお多くの謎に包まれています。今回はマチュピチュを実際に訪れた筆者が経験した、アクセス方法や観光するポイントをご紹介しましょう。
クスコからマチュピチュへの鉄道旅
旅のはじまりはマチュピチュへの玄関口クスコという町。早朝発のバスに乗って駅に向かいます。
約2時間でパチャール駅到着。こちらからマチュピチュ行きの鉄道「ペルーレイル」に乗車。
ビスタドームという車両。列車の上部にも窓があるので、アンデスの雄大な自然やのどかな農村などの景色が楽しめます!
出発後サーブされる軽食。車窓を眺めながらの食事は至福のひと時に。
約2時間でマチュピチュ駅到着。
駅から少し歩いて、マチュピチュ行きのバス乗り場に向かいます。駅周辺のアグアス・カリエンテスは遺跡の麓に広がる村で、中央に川が流れておりまるで日本の温泉宿場街のような雰囲気。
そしてマチュピチュへ!
いよいよマチュピチュへ!
山道を登るバスに20分くらい揺られてマチュピチュ入り口に到着。事前に購入しておいたチケットを提示。
敷地内に入ってみると、急に強い雨が降ってきてしましい遺跡がほとんど霧でかくれてしまうことに・・・。
今日は難しいのかなと残念に思っていたところ、数十分待つと霧も少なくなってきて、遺跡もはっきりと見えてきました。
ガイドブック等で定番の構図の写真も撮影できました。標高が高いマチュピチュは雨が降っていても刻々と風景が変わっていくことが多いのだそう。
斜面を生かして造られた段々畑。かつてはトウモロコシやコカを栽培していたようです。かなりの高低差ですが散策路があるので、古に思いを馳せながら歩けます。
マチュピチュの北側にある、標高2,693メートルの峰「ワイナピチュ」。マチュピチュとは別のチケットが必要になります。筆者が検討した時点ではすでに完売。頂上から遺跡全体を一望でき絶景スポットのようですが、標高差が300mもあり急な階段も多いようです。比較的体力のある筆者ですが、マチュピチュの散策だけでもかなり消耗していたので、ワイナピチュも観光するとなると余程のスタミナが必要なのでは・・・と感じました。
マチュピチュ観光は日帰り?一泊すべきか?
クスコから一番早いルートで到着した場合、マチュピチュ観光は終電まで5〜7時間可能。マチュピチュ麓の村、アグアス・カリエンテスには多くのホテルがあるので宿泊もできますが、日程に余裕がなければ日帰りでも遺跡散策は十分満足できるかな、と個人的に筆者は感じました。もちろん「とことんマチュピチュを知り尽くしたい!」という方は宿泊した方がいいでしょう。
マチュピチュ観光の注意点
マチュピチュは1日の中で寒暖差が激しく、朝晩は夏でもかなり冷え込みます。また天気が変わりやすく足場が濡れることも多いので、滑りにくいスニーカーや登山靴、防寒具、カッパはマスト。また道が険しいので両手が空くリュックサックがいいでしょう。
古代インカの遺跡「マチュピチュ」。今なお多くの謎に包まれた空中都市を訪れて、古に思いを馳せる旅をしてみてはいかがでしょうか?
※2017年7月現在、クスコ方面のデモ活動は落ち着きつつあり、マチュピチュ観光への支障も少なくなっているそうですが、事前の情報確認と安全対策をされるよう、ご注意ください。
[ペルー/クスコ県とプーノ県の5ヵ所に「非常事態宣言」を発令|travelvision inc.]
[外務省 海外安全ホームページ]
[Photos by Nao& shutterstock.com]
Nao ライター
メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。
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