海外旅行に出かけたとき、お土産としてハムやソーセージなどの加工された肉製品を持ち帰りたいと思う場合もあるかと思います。しかし、牛肉加工製品の持ち込みに関して、正確に理解している人の方が少数派のはず。
そこで今回は動物検疫所の情報を基に、日本に海外から牛肉加工製品を持ち帰るときの〇×クイズを作成してみました。うっかり違法行為をしようとしていないか、チェックしてみてくださいね。
クイズその1:海外で買った牛肉加工製品は何であれ日本に持ち込めない、〇か×か?
家畜の病気のまん延を警戒して、現在は牛肉加工製品などのおみやげの持ち込みが厳しく制限されています。そう考えると、基本的には日本には海外から肉製品を持ち込めないと考えた方がいいのでしょうか。
答えは×です。
もちろん日本への持ち込みが禁じられている国、地域で購入した牛肉加工製品は完全にNG。ですが、オーストラリア、ニュージーランドなど持ち込みが認められている国から持ち帰る牛肉加工製品に関しては、輸出国政府機関が発行した日本向けの検査証明書がパッケージに貼られている場合、輸入が可能になっています。
クイズその2:日本向けの検査証明書が貼られた食肉加工品をアメリカで買った場合、日本に持ち込める、〇か×か?
日本向けの検査証明書が貼られた食肉の加工品であれば、帰国時に動物検疫カウンターで検査を受ける限り、輸入ができると述べました。その流れで行くと、アメリカの免税店などに売られている日本向けの検査証明書が貼られたハムやビーフジャーキーであれば、持ち込めるような気がします。
しかし現在はアメリカ、カナダの牛肉加工製品について、日本向けの検査証明書が貼られた商品であっても、輸入停止の措置が行われています。
よって答えは×ですね。
日本向けの検査証明書の有無の以前に、その国の牛肉加工製品の輸入が認められているかどうかを、確かめたいですね。
クイズその3:海外から個人用に少量だけ肉製品を持ち帰る分には、帰国時に検査を受けず持ち込んでも問題ない、〇か×か
ハムやソーセージ、ベーコンを国外から日本に持ち帰ろうとするとき、「ちょっとくらい、個人用なら大丈夫だろう」と思ってしまいがち。さらに「荷物の中に隠してしまえば、大丈夫だろう」と思う人も居るかもしれません。しかし、仮に上述した日本向けの検査証明書の貼られている商品を持ち込む場合でも、家畜伝染予防法に基づき、
<量の多少、個人用、商用等の用途にかかわらず>(動物検疫所の公式ホームページより引用)
検査を受ける必要があります。
よって答えは×ですね。
日本に帰国したら、空港や港の税関検査場内にある動物検疫カウンターに食肉製品を持ち込んでください。この検査を受けずに不正に国内に肉製品を持ち込もうとすると、処罰の対象になるといいます。
ちなみにどういった罰が与えられる恐れがあるのか、動物検疫所の担当者の方に問い合わせてみると、家畜伝染予防法に基づき3年以下の懲役、または100万円以下の罰金が科せられると言います。
クイズその4:同じ動物由来なので、革のバッグ、羊毛のセーターなども動物検疫カウンターで検査を受けなければならない、〇か×か?
端的に結論から言いますが、×です。
革のバッグ、羊毛のセーターなどの完成品は検疫の対象外となっています。
以上、食肉加工品を日本に持ち込む際の〇×クイズを紹介しましたが、いかがでしたか?
基本的にはニュージーランドとオーストラリアなど、牛肉加工製品の輸入が認められている国で、日本向けの検査証明書の貼られている商品を購入し、帰国時に動物検疫カウンターで検査してもらった場合に限り、輸入できると考えておけば間違いがなさそうですね。
不安なときは、出国前に問い合わせるか、帰国時に動物検疫カウンターで相談したいですね。
[肉製品などのおみやげについて(持ち込み) – 動物検疫所]
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