ヨーロッパの冬の楽しみといえば、クリスマスマーケット。日本では、クリスマスマーケットといえばドイツのイメージが強いですが、ドイツに限らずヨーロッパ各国で魅力的なクリスマスマーケットが開催されます。
ヨーロッパの歴史的な街並みをロマンティックに彩るクリスマスマーケット。「Best Christmas Markets in Europe 2017」より、2017年に行くべきクリスマスマーケットTOP10をご紹介します。
第10位 ブリュッセル(ベルギー)
ベルギーの首都・ブリュッセルといえば、なんといっても世界遺産に登録されている広場「グランプラス」が有名です。そんな世界遺産の広場周辺は、クリスマスが近づいてくるとクリスマスイベントの会場に。
グランプラスでは音と光のショーが行われ、ヨーロッパのクリスマスならではの華やかなムードが楽しめます。さらにキリスト誕生の逸話にちなんだ馬小屋には本物の羊やロバがお目見え。
グランプラス裏手の証券取引場から聖カトリーヌ広場まで、およそ2キロにわたって続く屋台では、ワッフルやホットチョコレートなど、ベルギーらしいクリスマスマーケットグルメも味わえます。
第9位 ブダペスト(ハンガリー)
その美しさから「ドナウの真珠」と称えられ、歴史的な街並みがまるごと世界遺産に登録されているハンガリーの首都・ブダペスト。
大小のマーケットが市内各地で開催されるブダペストで、最も規模の大きいものがヴルシュマルティ広場で開催されるクリスマスマーケット。2011年から始まった聖イシュトヴァーン大聖堂前のクリスマスマーケットも、おしゃれなお店や目新しいものが多いと人気です。
一番の目玉は、聖イシュトヴァーン大聖堂に立体映像を投影するプロジェクションマッピング。美しさに定評のあるプダペストの夜景を、さらに華やかに彩ります。
第8位 プラハ(チェコ)
ヨーロッパの美しい街を語るとき、必ずその名が挙がるといってもいいチェコの首都・プラハ。そんなプラハで開催されるクリスマスマーケットは、やはりロマンティックな大人のムード満点です。
いるだけでタイムスリップしたような気分になれる旧市街広場は、この時期さらに輝きを増し、チェコの伝統的なソーセージや焼き菓子、ピルスナービールなどオリジナリティあふれる食べ物や雑貨の屋台がにぎわいを添えます。
特別大きなクリスマスマーケットというわけではありませんが、だからこそ心がほっと温まるようなアットホームな雰囲気が味わえるのが魅力です。
第7位 タリン(エストニア)
北ヨーロッパでも屈指の美しい街並みを誇る、エストニアの首都・タリン。こぢんまりとした規模ながら、世界遺産に登録されている旧市街のへそ、ラエコヤ広場で開催されるクリスマスマーケットは、おとぎの世界そのものです。
広場に設置されたメインステージでは、数百人規模の歌手やダンサーによるパフォーマンスが行われ、可愛らしい民族衣装とフォークダンスがメルヘン気分を盛り上げてくれます。
第6位 ドレスデン(ドイツ)
ドイツで最も有名なクリスマスマーケットのひとつが、東ドイツの古都・ドレスデンのクリスマスマーケット。1434年に始まったドイツ最古のクリスマスマーケットとして知られ、市内各地でマーケットが開催されるクリスマスシーズンは街じゅうがひときわ華やかにライトアップされます。
メイン会場となるのは旧市街の中心地、アルトマルクト広場。会場の中央には巨大なクリスマスツリーと並んで世界最大のクリスマスピラミッドが登場し、幻想的なムードを演出します。
ドイツではクリスマス時期に「シュトレン」と呼ばれる焼き菓子が食べられますが、ドレスデンのものが一番おいしいとか。ぜひ本場の味を確かめてみてください。
第5位 ウィーン(オーストリア)
世界遺産の街にして、音楽の都・ウィーン。華やかな宮廷文化の残り香が感じられる優雅なウィーンのクリスマスマーケットは世界的にも有名です。
市内あちこちで開催されるマーケットのうち、最も規模が大きく人気が高いのが、市庁舎広場で開かれるクリスマスマーケット。広場には厳選された巨大なクリスマスツリーがそびえ、アドベントカレンダーに見立てられた市庁舎の窓飾りがクリスマス気分を盛り上げます。
ライトアップされた宮殿をバックに開かれる、シェーンブルン宮殿前のマーケットも、ウィーンらしい荘厳な華やかさを味わえるクリスマスマーケット。ウィーンのクリスマスマーケットは、会場によってさまざまに異なる風景や雰囲気が楽しめます。
第4位 アーヘン(ドイツ)
世界遺産のアーヘン大聖堂で知られる西ドイツの街、アーヘン。壮麗なたたずまいの大聖堂周辺で開催されるクリスマスマーケットは、しっとりとした冬の情緒を醸し出します。ベルギーとオランダとの国境に近いドイツ最西端の街だけあって、ベルギーやオランダからも多くの人々がドイツのクリスマスの雰囲気を味わいにやって来ます。
アーヘンのクリスマスマーケットで目を引くのが、アーヘン名物のねっちりとしたスパイス入りのクッキー、「アーヘナープリンテン」。マーケット会場には巨大なプリンテンの看板が立ち、屋台にはひと目惚れしてしまいそうなクリスマス仕様のプリンテンが並び、見ているだけでワクワクします。
第3位 コルマール(フランス)
ジブリ映画「ハウルの動く城」のモデルと噂され、日本でも一躍有名になったコルマール。運河に沿ってカラフルな木組みの家々が並ぶフォトジェニックな街並みが、色とりどりのイルミネーションやオーナメントで彩られ、夢のような美しさを見せてくれます。
さらにクリスマスマーケット期間中は、ガイドツアーやアルザスワインのテイスティング、伝統的なおもちゃの展示、コンサートといったさまざまなイベントが開催され、普段とは違ったコルマールの魅力に触れる絶好の機会です。
第2位 ストラスブール(フランス)
コルマールを制して2位の座を獲得したのは、「フランスにおけるクリスマスの首都」と呼ばれるアルザス地方の中心都市、ストラスブールのクリスマスマーケット。クリスマスの装飾が豪華なことで知られるストラスブールでは、テディベアなどのぬいぐるみをふんだんに使った、アルザスならではのキュートなクリスマスの風景が楽しめます。
世界遺産にも登録されている歴史地区の中心、ノートルダム大聖堂が建つカテドラル広場など、市内10か所以上で開催されるストラスブールのクリスマスマーケットは、フランス最大。まさに街全体がクリスマスムードに染まる光景は、一見の価値ありです。
第1位 ザグレブ(クロアチア)
数ある有名クリスマスマーケットを抑えて栄えある第1位に輝いたのが、クロアチアの首都・ザグレブ。クリスマスマーケットと聞いてクロアチアを思い浮かべる人は少数派でしょうが、ザグレブは近年人気上昇中の、いま注目のクリスマスマーケットなのです。
ザグレブのクリスマスマーケットは、おもにイェラチッチ広場周辺、ズリニェバッツ公園、ウスピニャチャ(ケーブルカー乗り場)の3か所で開かれます。華やかさという意味ではドイツやアルザスのクリスマスマーケットに及びませんが、リラックスして歌ったり踊ったりしたくなるような、心温まる優しい雰囲気が人気の秘密。
期間中に並ぶ屋台では、地元の職人が丹精込めて制作したハンドメイドのアクセサリーや雑貨も豊富に揃います。ザグレブのシンボルである赤いハートをあしらったものなど、西ヨーロッパのクリスマスグッズとはまた違った、クロアチアならではのアイテムが手に入りますよ。
一度はこの目で見てみたい、美しきヨーロッパのクリスマスマーケットの数々。ヨーロッパの厳しい寒さに負けないよう、くれぐれも温かい格好で出かけましょう。
寒空の下、イルミネーションに照らされながらホットワインを飲んだ思い出は、きっと素敵な旅の一コマになるはずです。
[Best Christmas Markets in Europe 2017]
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