とある人気バラエティ番組でも数回取り上げられたことがあるアメリカ・カリフォルニア州の湖・モノレイク。
トゥファ(石灰岩)と呼ばれる石塔が連なった幻想的な景観は、エヴァンゲリオンのワンシーンに映し出された場所と同じなのでは?と一躍ファンの注目を集めました。
実はここ、世界中からカメラマンが訪れるスポットなのです。その秘密とは?
モノレイクってどんなとこ?
正式名称は「モノレイク・トゥファ州立自然保護区」。カリフォルニア州にありながら、近くの大都市であるロサンゼルスやサンフランシスコから、それぞれ車で5時間半ほどかかる奥地に存在しています。
あたり一帯は森林公園に囲まれており、生い茂った緑のなか車を走らせた先に突如現れる広大なモノレイク。「まるで火星に降り立ったようだ」と表現されるほど、どことなく異様な雰囲気が漂っています。
不思議な石塔の正体
モノレイクが誕生したと言われているのは約100万年前。とりわけ塩分濃度が高く、湖にカルシウムが大量に溶け込んでいること、湖底から炭酸水が湧き出していること、この二つの要素により「トゥファ(石灰岩)」が作り出されました。これが奇妙な形をした石塔として湖の中に佇んでいるのです。
ちなみにモノとは「ハエ」を意味し、水際にはその名の通り塩を目当てに集まるハエの大群が!
まるでアンコールワットのよう!?
そんなトゥファが一番美しく映ると言われている時間帯が、早朝。朝の4時頃からカメラマンのポジション取りが始まります。
湖なので街灯もなく、あたりは真っ暗。懐中電灯の光を頼りに行動しなければなりません。日の出とともに、ぼんやりと暗闇から浮かび上がるトゥファ。その姿はまるでアンコールワットのようだと話題に。
時間が経つにつれて刻一刻と姿を変えていくため、一瞬の美しさを捉えるべくカメラマンたちは夢中でシャッターを切るのです。
幻想的な「ムーンライズ」
もう一つ、多くのカメラマンがモノレイクに魅了される理由が「ムーンライズ」です。
地平線から太陽が昇るように、水平線から月が昇るムーンライズ。空がだんだん暗くなっていく中で、少しずつ顔を出す月は、水面に光の道を作りながら夜空へ。
サンライズともまた違った神秘的な雰囲気を感じ取れる時間として、特に満月の夜は多くのカメラマンが夕方からスタンバイしています。
長距離ドライブが必要とされるため、カリフォルニア在住者でも訪れたことがある人は少ない穴場のスポット「モノレイク」。カメラ好き、写真好きの方は必見です。
[All Photos by Mika Hirai]