「朝起きたら、近所の空き地が遊園地になっていた」なんて話したら、信じてくれるのは子どもぐらいでしょうか? 世の中にはいくつになっても知らないことがたくさんあって、旅をして初めて、未知の世界に気づくことがあります。それが、今回のテーマである「移動式遊園地」。英語では「(トラベリング)ファンフェア」と呼ばれ、ヨーロッパを始め北米や東南アジアでも親しまれています。
移動式遊園地は文字のごとく、町を点々とする仮設の遊園地。とはいえ、ジェットコースターや観覧車がどーんとお目見えするなど、短期間ながら本格的です。先週、近所の空き地(南フランスのトゥールーズ郊外)に突如出現したため、足を運んでみました。
遊園地のような立派なゲートはないものの、移動式と言われなければ分からないぐらいしっかりしていることに驚きです!
ポニーライドやアヒルすくいゲームなど幼児向けのものから、ジェットコースターを始めとする絶叫系の乗り物まで、大人も子どもも楽しめるアトラクションがいっぱい。
日本では金魚をすくいますが、フランスではプラスチックの「アヒル」をすくうのが主流なのだそう。取ったアヒルの数によって、ディスプレイされているおもちゃがもらえる仕組みです。
中高生やカップルに人気が高いのは、やっぱり絶叫系。
全然怖くなさそうなお化け屋敷は、子どもと一緒に楽しむ家族連れが多いようです。
おやつや軽食も遊園地の楽しみのひとつ。フランスの移動式遊園地では、チュロスと綿あめスタンドを一番多く見かけました。軽食にはケバブやパニーニ、フライドポテトをつまむ人もちらほら。
今回、最も驚いたのが射的ゲームの豪華な景品。どこの露店にもスマートフォンやアップル製品、バイクなど数万円〜数十万円しそうなものが目立ちました。実際にこういった商品を勝ち取る人が本当にいるの? といったラインナップ。
この遊園地、10月11日までの営業だそうです。つかの間の夢の世界が楽しめるからこそ、大人になってもワクワクするのでしょうね。寂しい空き地に戻ってしまう前に、移動式遊園地を満喫しなくちゃ!
[All Photo by sweetsholic]