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冷凍セクション:フローズンベジタブル&フルーツ
もし、長期に渡ってニュー・ジーランドを旅するなら、冷凍野菜はチェックしておくべき食材かもしれません。エイミーさんいわく、冷凍野菜の栄養は新鮮な野菜とほとんど変わらないため、食事に積極的に使って欲しいとのこと。
また、フローズンフルーツを買ってスムージーを作るのも◎。
スムージーを作るのが面倒なら、冷凍のキウイクラッシュ(キウイフルーツを細かくしたもの)をソーダ水などで割れば、手軽に美味しく冷凍フルーツを食べることが可能です。
冷凍のキウイクラッシュ。
キウイクラッシュをソーダで割ったドリンク。
そのほか、冷凍セクションにはポテトフライやピザなどの冷凍食品が並びますが、こちらは含まれる食塩の量が多いのが難点。ちなみに、エイミーさんが推奨するナトリウムの摂取量は、一日の2.3g以下(成人ひとりあたり)だそうです。
冷凍セクション:アイスクリーム
冷凍セクションで、存在感を放つアイスクリーム。ニュージーランドのアイスクリームは、シンプルなバニラというよりも、グルメ系アイスクリームの種類が豊富なのだそう。
ほかに、オーガニックと書かれたアイスクリーム、豆乳やココナッツミルクをベースとしたアイスクリームも目をひきます。
エイミーさんにアイスクリームを選ぶコツを聞いてみると、『アイスクリームは自分が好きなものでいいので、食べる量を少量にとどめて欲しい』とのこと。植物ミルクベースであっても、オーガニックと記載があっても、アイスクリームはヘルシーではないそうです。 ヘルシーというイメージが先行しているココナッツミルクも、脂分が高いわりに、たんぱく質とカルシウムに乏しいので、じつはイメージとは逆なのだとか。
ベーカリー セクション
キウイ(ニュージーランド人)にとってパン類は、日本人のお米に匹敵。とくに男性はパンの消費量が多いのだとか。そして、そういった食事情から、ベーカリーセクションには豊富にパンが並びます。
ヘルシーを基準に選ぶのならば、全粒粉で作られたパンがおすすめ。
『全粒粉のパンは、食物繊維がたっぷり含まれており、腹持ちが良く、満腹感を感じやすいため、食事の量を減らせるというメリットがある』とエイミーさんは語ります。
ちなみに、エイミーさんのイチオシは、ボーゲルの全粒粉パン。
ボーゲルのパンは、昔ながらの伝統的な方法で作られており、品質が良いのだそうです。
ディップ セクション:ピーナッツバター&マーマイト
ベーカリーセクションを一通りチェックしたところで、次にエイミーさんが案内してくれたのはディップ類です。
ニュージーランドでは、パンのディップとしてピーナッツバターが人気。数あるピーナッツバターのなかでエイミーさんがおすすめしてくれたのは、ピーナッツ100%のPic’s(ピックス)。
糖分や脂分が添加されているものは体に良くないけれど、ピーナッツ100%のものはヘルシー!これはお土産にいいかも!
そして、ピーナッツバターと人気を二分するマーマイト。マーマイトをぬったパンはソウルフードだ!というキウイもいるくらい、ニュージーランドではよく知られたディップです。
エイミーさんによると、『マーマイトはイーストからできていて、鉄分、ビタミン、ミネラルなどの栄養素がたっぷり含まれている』とのこと。ただし、味が濃いので、少量だけパンにぬるのが美味しく食べるコツだそうですが、マーマイトに慣れていない人にとっては複雑な味、という定評も?!
ディップ セクション:はちみつ
ニュージーランドの定番土産と言えば、はちみつ。なかでも、稀少なマヌカハニーはスーパマーケットでもチェックしておきたい商品です。
エイミーさんが言うには、スーパーマーケットに並ぶマヌカハニーは、2つの指標でわけられるそうです。一つは、単純にマヌカハニーと言われるもの。もう一つは、マヌカハニーのなかでも薬効効果のあるものです。
薬効効果のあるマヌカハニーは、健康メリットが大きい(喉の痛み、風邪、皮膚に塗るのも良い)とされ、それを示すのが、ラベルに記載されているUMFやMGOなどの規格です。規格名の後に続く数字が大きいほど、効果も値段も高くなり、スーパマーケットではヘルスフードエリアに置かれていることが多いそうです。
MGO規格のマヌカハニー。健康効果のもっとも高いグレードのマヌカハニーは薬局や専門店、お土産物屋さんに置いてある。
しかしながら、はちみつは栄養面からすると、糖分という理解なのだとか!
なので、それほど多く摂って欲しくないと言うエイミーさん。『もし、パンにぬって美味しく食べるなら、どのはちみつも糖分には変わりないので、マヌカハニーにこだわる必要はない』とも。
ただし、純粋な砂糖とは違うので、紅茶やコーヒーに入れるのであれば、砂糖よりもはちみつのほうがベター。
(C) shutterstock.com
缶詰セクション
その国の食文化がひと目で想像できる缶詰は、見まわるだけでも楽しいセクション。『缶詰セクションには、野菜・フルーツ・豆などの素晴らしい食材の缶詰がある』というエイミーさん。
(C)Ho Su A Bi / Shutterstock.com<
しかし、保存のために食塩や食塩水がたっぷり添加されている商品には注意が必要とのこと。また、缶詰のフルーツを選ぶのであれば、シロップの代わりに天然水の入ったものを選ぶ方が良いそうです。
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すでに調理されているパスタやビーンズなどの缶詰は決してヘルシーとは言えませんが、海外の味が気になるならば、試してみるのも旅行の醍醐味。
パックフード セクション:シリアル、クラッカー、グラノーラ・バー
パックフードセクションに並ぶのは、シリアルやクラッカー、穀物バーなどの朝食や軽食の定番フード。ここで気をつけるべきは、「ライト」「コレステロールフリー」というパッケージに記載された表示。一見ヘルシーに思えるものでも、砂糖がくわえられており、高カロリーな場合があるのだそう!
シリアルに関して言えば、毎日食べるのならば、糖分が高いものはNG。現地の子どもたちがほぼ毎日食べるシリアルの代表格は「Weet Bix」というシリアルです。
『WeetBixは穀物がたくさん入っていて、小麦フレーク97%のものは体にいいもと思います』とエイミーさん。ただし、同じブランドのシリアルが全てヘルシーとは限らないため、ラベルをよく見て種類を吟味する必要はありそうです。
ちなみに、ニュージーランド航空プレミアム・エコノミークラスの機内食で出されるボーゲルのシリアルも置いてありましたよ。
【詳しくはこちらの記事をどうぞ:】
さて、シリアルと並んでクラッカーやグラノーラ・バーもキウイにはとても人気の商品。ただ、クラッカーはブランドによっては塩分高いので、なるべく塩分低いものを、そして全粒粉のものをチョイスするのが健康的。また、グラノーラ・バーは、栄養面で言うとお菓子に等しい、とエイミーさん。
ということで、グラノーラ・バーはお菓子を買う感覚でお土産にするならアリかも!
このように、ヘルシーと偽ヘルシーが混在するパックフードセクション。最近では、そんな状況を打破するため、「ヘルススター」というシステムが確立したそうです。
パッケージの上部に記載されている星のマークがヘルススター
パッケージについている星の数と栄養分析をチェックすれば、その商品がどんな内容なのか把握できるシステムですが、ヘルススターの対象商品が限られているので、やはり、気になる商品は自分で成分を確かめて、吟味するのがベストなようです。
調味料&ドレッシング セクション:トマトケチャップ
調味料セクションで幅をきかせる赤の大群。このセクションで特筆すべきは、トマトソース(トマトケチャップ)です。
エイミーさんいわく、キウイ(ニュージーランド人)は、トマトソースが大好き!ソーセージソースとパッケージに書いてあっても、中身はトマトソースとさほど変わらない、ということもあるのだそう。
そしてエイミーさんは、『トマトに含まれるリコピンは体に良いけれど、なかには、糖分がたくさん入っているトマトソースがあるので成分をチェックして』と言葉をくわえます。
また、ソース、ドレッシング、マリネード、どれにつけても糖分がもっとも少ないものを選ぶことが大切。『砂糖がたっぷり入っている場合は、水で薄めるか、使用料を減らすかの対策を』とエイミーさん。
オイル セクション
料理に欠かせないオイルは、毎日体に摂り入れるものだから、なるべく良質なものを選びたいところ。スーパーマーケットのオイルの棚には、ニュージーランド産のさまざまなオイルが並びます。
体に良いオイルとしてエイミーさんがオススメするのは、エクストラバージンのオリーブオイル。ニュージーランドの家庭料理では、オリーブオイルを主として使うことが多く、エクストラバージンのものは健康メリットがもっとも大きいのだそうです。
また、黒めの瓶は光を遮り、オイルの酸化を防いでくれるので、なるべく黒い瓶に入ったオイルを選ぶのが良いとエイミーさんは言います。
オリーブオイル以外では、アボカドやアーモンド、ピーナッツなどのナッツ系のオイルは、心臓に良いヘルシーな油とされているそうです。
健康食品 セクション
健康食品セクションでは、じつはヘルシーじゃないものもあるそうで、それを念頭に置いて買い物をするのが賢明です。
例えば、ヘルシーというイメージのあるグルテンフリー食品。 これはグルテン製品に反応が出てしまう人のためのもので、もし違うのであれば、ヘルシーな選択とは言えない、とエイミーさん。
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その理由として、グルテンフリー食品は加工度が高く、味を良くするために砂糖や脂肪が加えられていることが多いことが挙げられるそうです。
しかしながら、同セクションに並ぶオーガニック食品については、『手が出る価格であれば良い選択』だとエイミーさんは言います。
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さて、ヘルシーをテーマに巡ったCount Down、いかがでしたか?
テーマを設けて店内を巡れば、普段は気にも留めない、新しい世界がスーパマーケットには広がっているのかもしれません。
今回お伝えしたことが、あなたのニュージーランド旅行の一助になれば嬉しく思います。
写真撮影:Antony Gray
※当記事はCount Down(カウントダウン)に許可を得て、取材および撮影をしています。
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『【特集】ニュージーランドの食に隠された魅力を新発見!』では、グルメなおすすめ土産や、名産でもあるキウイフルーツの秘密を現地ルポ。お見逃しなく!