オランダ人の平均身長が高いせいか、エコノミークラスでも座席間隔が広く、足元に余裕を感じたKLMオランダ航空。2019年7月に搭乗した際の、スペイン・ビルバオ発アムステルダム行のフライトの軽食と、翌日アムステルダム発成田行のフライトで提供されたすべての食事をご報告します。
ビルバオ~アムステルダム
北スペイン、バスク地方のビルバオを17:15に出発し、時差のないオランダ・アムステルダムに19:15に到着する、2時間のフライトです。
提供されたのはドリンクとサンドウィッチ。ドリンクは、スパークリングワインがないということで白ワインを選択しました。ちょっと甘めなので、辛口派には物足りないかもしれませんね。
たまごサンドは、一般的なたまごサンドよりも色が濃く、食べてみるとカレー味です。よく見ればパッケージに「スパイシーエッグサラダ」の文字が。色はターメリックのせいかと納得しました。味付けはよいし、セロリが微妙にシャリシャリする歯ざわりもなかなかです。コーンブレッドはオーガニックのパンを使用。パッケージもおしゃれです。
しかし、夕食前の時間帯のせいか、要らないと断る人が続出。もう1個要りませんか?とスタッフが声をかけていました。皆食べればいいのに~と内心残念に思っていました。
アムステルダム~成田の出発後の食事
アムステルダムを14:40に出発し、成田に翌朝8:40に到着するフライトです。サマータイム中の時差は7時間で、フライトの所要時間は11時間です。前日、期待以上の軽食だったため、食事はどんなものかと興味津々。
まず、水とおしぼりが配られました。ペットボトルの蓋の一部が固定されたタイプです。蓋をどこかに無くすことがありません。
おしぼりは、タオルのような感触です。使い捨てでいいのか心配になるほどのクオリティー。
アムステルダムのスキポール空港では、荷物チェックの際、PCや携帯電話などをバッグから出さなくて良いシステムを採用していたのも記憶に新しく(数時間前です)、オランダは先進的な国という印象を抱きました。
食事が到着です。メインは「とんかつ」か「チキンBBQ」から選択というアナウンスがあったので、完成度がより高そうな「チキンBBQ」にしようか、オランダで作られたであろう「とんかつ」をジャッジすべきか悩んでいたのですが。「チキンBBQ」が品切れで自動的に「とんかつ」になりました。。。
まだ全容が見えませんが、品数が少なく、シンプルそうな予感がします。画像右上にある黄色い箱を開けてみましょう。
中身は、クラッカー、ドレッシング、チーズ、マーガリンです。ここに驚きはありませんが、箱に入れるという演出が素敵です。
まずはサラダから。ちょっと葉物が弱り気味な雰囲気もありますが、「イタリアン・バルサミック・ヴィネグレット・ドレッシング」をかけてみます。イタリアのバルサミコ酢を使ったフレンチ・ドレッシングの意味で、酸っぱすぎず食べやすいです。サラダの下になすが入っていたのも好印象。
ドリンクは、やはりスパークリングワインがありませんでした。泡モノ好きな人には重要な情報です。今回は、赤ワインを選択。ある程度重みがあって美味しいです。
メインです。開けてみると予想以上にシンプル。ごはんはタケノコとグリーンピースが乗った「ダシライス」とあります。日本で食べたことがないほど出汁が効いたごはんです。カツは、ホカホカして肉質が柔らかく、こぶりですが厚みがあります。コニコソースという調べても分からなかったソースがかかっていました。ソースというよりしょうゆっぽい味で、ダシライスとよい相性です。付け合わせはにんじんと里芋。
ところで、ナプキンにくるまれていたカトラリーですが、厚みがあって、使い捨てにしては質のよいものです。
その他のメニューのお味はというと、パンは機内食のパンらしいスタンダードな味、マーガリンは味薄めです。チーズはプロセスチーズを濃厚にして少し甘くした感じ。クラッカーに挟んで食べると美味しかったです。レモンケーキは、レモン風味のマドレーヌといったところで、日本で何度も食べたことのあるような味です。
KLMは、品数が少なくて簡素だけど、味は決して悪くない、というのがここまでの感想です。
スナック
夜起きていたら配られたのがアイスです。日本で売っているこのタイプのものと変わらない味。甘すぎず、チョコが厚くてパリパリでした。
到着前の食事
成田が近づいてきました。こちらもきっとシンプルな中身なのでしょう。
ねぎとマッシュルームが入ったスフレ(むしろオムレツ)とハッシュドポテトです。酸味が効いたトマトチャツネの味が良いので、寝られなかった割に食が進みます。
ヨーグルトは日本で食べ慣れたイチゴ味です。
フルーツは、青りんご、すいか、パイナップルの組み合わせ。
すべていただいてみて、改めて、KLMの機内食は品数少なく簡素だけれど、味は悪くない、むしろ美味しい部類だと確信を持ちました。
食事のたびに写真を撮っていた日本人という印象を抱かれたのか、好奇心と笑いを湛えた目をした人懐っこいスタッフに見送られながら、飛行機を後にしたのでした。
[All photos by Shio Narumi]