万松院の百雁木
荘厳な雰囲気が漂う「万松院」
万松院の正門
万松院は対馬藩主である宗家の菩提寺です。1615年、初代藩主、宗義智(宗家19代)を弔うために創建されました。その後、幾度か火災に見舞われ、現在の本堂は明治12年に建造されたものです。桃山式の正門と仁王像は焼失を逃れ、創建当時のまま残っています。
本堂には、朝鮮国王から贈呈された三具足が安置されています。ここまで状態の良い三具足は貴重なのだそう。
万松院の一番の見所は、132段の百雁木(ひゃくがんぎ)と言われる石段。荘厳な雰囲気ですよね。
石段をのぼると、そこには宗家一族の墓所である御霊屋(おたまや)があり、巨大な墓が並んでいます。石のサイズが一般的なお墓の数倍もあり、迫力満点。この御霊屋の規模は大大名なみで、前田藩墓地、毛利藩墓地とともに、日本三大墓地のひとつとも言われています。
墓所の手前には、樹齢1200年と言われる、3本の大スギも。人と比べると、その大きさは一目瞭然ですね。このスギを軽く叩いてみたところ、やや軽やかな音が! どうやら、この大スギの中は空洞になっているようです。
上御霊屋の案内看板
豊臣秀吉の朝鮮出兵後、徳川家康の命令で、朝鮮との国交回復につとめてきた宗義智の人生は、波乱万丈でした。そんな宗義智の人生に思いを馳せながら、万松院を歩いてみるのもいいでしょう。
こちらは万松院の御朱印(300円)。対馬まできた記念に授かりました。
住所:長崎県対馬市厳原町厳原西里192
電話番号:0920-52-1566
営業時間:8:00~17:00(夏期は18:00まで)
定休日:年中無休
アクセス:対馬市役所より徒歩5分
見晴らしの良い「清水山城跡」
三ノ丸からの景色
豊臣秀吉が朝鮮出兵の年である天正19年(1591)に構築されたと言われている「清水山城」は、標高206メートルの独立状の丘陵です。現在の「清水山城跡」は見晴らしの良いハイキングコースとしても人気!
落ち葉が積もり、やや滑りやすい道をのぼること約15分、三ノ丸に到着。三ノ丸からの見晴らしは最高。城壁の上から、厳原市街や厳原港を一望できます。気象条件が良ければ、隣の島「壱岐」が見えることもあるそうです。ここから一ノ丸までハイキングすることもできますよ。
清水山城跡は、最初は整備されたコンクリートの階段もありますが、途中から山道になるため、歩きやすい靴で行くことをおすすめします。初心者でも気楽にのぼれる城跡です。
住所:長崎県対馬市厳原町西里
電話番号:0920-52-1566
アクセス:対馬市役所より徒歩20分
歩くだけで楽しい、厳原の市街地
厳原の市街地は、ただ歩くのも楽しいです。上の画像は、ご当地バーガー店「対馬バーガー」の目の間にある風情ある川。対馬にきて思ったのは、どこに行っても「水」の透明度が高く美しいということ。川はもちろん、海も池もキレイです。
川沿いの道には、どこか懐かしい雰囲気のお店が並んでいます。
路地裏には、ローカルなラーメン店やカフェも。こういったお店にふらりと入って、ランチやディナーを味わうのもいいですよね。市街地にあるスーパーには長崎県のご当地アイスや対馬のお酒、お菓子なども売っていますので、街歩きをしながら、お土産探しをするのもいいでしょう。
対馬の歴史を一から学べる「ふれあい処つしま」
「ふれあい処つしま」には「観光案内所」と「観光の間」、「体験憩いの間」、「特産品の間」などがあります。「観光の間」では、対馬の歴史や自然を写真や年表、映像から学ぶことができますよ。
床面には、古代から近代にかけての海上交通ルートが図示されています。
対馬に旅行に来たら、まず「ふれあい処つしま」を訪れ、対馬の歴史についてザッと学んでおくといいと思います。そうすることで、対馬旅行がより充実したものになるはず。
さらに、ココにはユニークな撮影機材も。カメラに向かってポーズを取ると、万松院の百雁木をバックにした漫画チックな写真を撮影できます。撮影した写真は「コミュニティメディアxチームラボカメラx朝鮮通信使ユネスコ記憶遺産のfacebookページ」に自動で転送されますよ。思い出に一枚、撮ってみるのも良いかもしれませんね。
住所:長崎県対馬市厳原町今屋敷672番地1
電話番号:0920-52-1566
営業時間:観光案内所/管理事務室 8:45~17:30
観光の間 9:00~17:00
特産品の間 9:00~18:00
多目的広場 8:45~18:00
体験憩いの間 9:00~18:00
トイレ 24時間
定休日:年末年始(12/29~1/3)
HP:https://www.tsushima-net.org/facilities/fureai/
[All photos by あやみ]