南フランスの新年について。「ガレット・デ・ロワ」だけじゃない! 新年に欠かせない絶品スイーツとは?

Posted by: sweetsholic

掲載日: Jan 6th, 2020

1月6日のキリスト教の行事「エピファニー(公現祭)」には、おいしいスイーツが欠かせません。日本でもよく知られているフランスの「ガレット・デ・ロワ」は、そのひとつ。今回は南仏やスペイン、ポルトガルなどで広く親しまれている新年のスイーツをご紹介します。


(C)Shutterstock.com

新年に食べるスイーツ


(C)Shutterstock.com

サクサクのパイ生地にアーモンドクリームをたっぷり詰めて焼き上げた、フランス菓子「ガレット・デ・ロワ」。フランスの1月のお菓子として、ご存知の方も多いのではないでしょうか?

英語では「King Cake(キングケーキ)」と呼ばれるこのスイーツ。1月6日のキリスト教の行事「エピファニー(公現祭)」にちなむもので、スペインやポルトガル、ベルギーやスイス、カナダのケベック州やアメリカのルイジアナ州、南米などでも広く食べられています。

イエス・キリストが神の子として現れたこと(=エピファニー)を祝うスイーツというのはどこも同じなのですが、この時に用意するスイーツが国や地域によって異なるんです! 

というわけで、今回ご紹介するのは、フランス南西部のオクシタニー地域圏や南東部のプロヴァンス地方を中心とした南仏一帯、バルセロナを州都に置くスペインのカタルーニャ州、ポルトガルや南米などで食べられている新年のスイーツです。

バターと卵たっぷりの菓子パン


(C)Shutterstock.com

フランス語では「ガトー・デ・ロワ(gâteau des rois)/ブリオッシュ・デ・ロワ(brioche des rois)」、オクシタニー語では「reiaume」、スペイン語では「rosca de reyes」、カタルーニャ語では「tortell de reis」、ポルトガル語では「bolo rei」と呼ばれる、西ヨーロッパの新年に欠かせないスイーツ。バターと卵たっぷりの菓子パンで、大きなリングの形をしています。

南仏の「ガトー・デ・ロワ」
(C)sweetsholic 

南グランスでは、オレンジの香りがするリング状のパンにパールシュガーを飾ったものと、砂糖の代わりにドライフルーツをトッピングしたものが主流。


(C)Shutterstock.com

カタルーニャ州やポルトガルでは、ブリオッシュの生地の中にマジパンいうアーモンドの甘いペーストを詰めて、ドライフルーツを飾ったものが主流のようです。

ほんのり甘く、軽やかな食感

ふわふわ食感!
(C)sweetsholic 

オレンジの香りが華やかに香るガトー・デ・ロワ。ブリオッシュのように甘く、ふんわりした口当たりです。新年のティータイムや食後に食べるスイーツですが、軽やかな食感は朝食にもぴったり。

アーモンドクリームたっぷりのガレット・デ・ロワとは全く異なる味わいなので、機会があればぜひ試していただきたいです。ふわふわした食感が好きな、我々日本人好みの味だと思いますよ!

どこで買える?

南西部ボルドーにほど近い町のベーカリーにて
(C)sweetsholic

12月下旬から1月にかけて、ガレット・デ・ロワと共に、南仏のパティスリーやブーランジェリーの店頭に並びます。

南西部トゥールーズのスーパーにて
(C)sweetsholic

この時期には、当地のスーパーのパンコーナーにもずらり! もちろん、マルシェにも並びます。

中には2つのサプライズ!

パン生地のなかには、陶器のラッキーチャームとフェーブ(そら豆)が入っています。バルセロナの情報サイト「Barcelona Metropolitan」によると、ラッキーチャームに当たった人はその1年が幸運に恵まれ、そら豆に当たった人は次回、ガトー・デ・ロワを買うことに。

昨年食べたガトー・デ・ロワに入っていた牛のラッキーチャーム
(C)sweetsholic

お店によっては、ラッキーチャームしか入れないこともあるので、その場合はラッキーチャームに当たった人が、次回ガトー・デ・ロワ(あるいはガレット・デ・ロワ)を購入することになります。

1月に南仏を訪れることがあれば、パティスリーやベーカリーをのぞいてみてくださいね! ラッキーチャームやフェーブにあたらなくとも、幸せな気分になれること間違いなしです。2020年も素晴らしい1年になりますように/Bonne année(ボンヌ・アネ)! 

[barcelona-metropolitan.com]
[ambafrance.org]
[Photos by Shutterstock.com] 

PROFILE

sweetsholic

sweetsholic ライター

海外を放浪しながら気ままな人生を謳歌しているフリーライター、パティシエ。世界で経験した文化や学んだお料理などをみなさまと共有できればと思っています。 世界の文化とスイーツ、地中海料理が大好き。寄稿媒体:Pouch、ANGIEなど

ブログ
https://ameblo.jp/ma-petite-chocolatine/

海外を放浪しながら気ままな人生を謳歌しているフリーライター、パティシエ。世界で経験した文化や学んだお料理などをみなさまと共有できればと思っています。 世界の文化とスイーツ、地中海料理が大好き。寄稿媒体:Pouch、ANGIEなど

ブログ
https://ameblo.jp/ma-petite-chocolatine/

SHARE

  • Facebook