欧米では家の中でも靴で生活?
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海外では、玄関で靴は脱がず家の中でも靴で生活している、と皆さんは思っていませんか?
畳に座ったり布団を床に直接引いて寝る人が多かった日本と、床には直接座ったり寝たりすることのない欧米の習慣の違いが大きな原因と言えます。また、欧米では犬や猫などのペットを室内で飼う人が多い、ということも一因かと言えます。
もちろん、今でも土足OKのおうちもたくさんありますが、ここ最近は、室内は土足禁で生活する人も増えてきているんです!
土足禁のおうちはどのくらいあるの?
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日本人の感覚だと外を歩いた靴で家の中に入るなんて汚い・・・と気になってしまいますが、最近では同じ理由で、ヨーロッパでも土足禁で生活する人が増えてきています。
今回は現地調査を踏まえて、外国(特にヨーロッパ)でおうち訪問するときの、靴に関するマナーをご紹介します。
【1】イギリス北部に住むイギリス人の60代の夫婦の場合
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筆者の義理両親にあたるイギリス北部の都市部にすむ60代のご夫婦のおうちでは、土足OK。家中カーペットで玄関先で靴を脱ぐ習慣はありません。ただしご夫妻自身は夜や休日などは、リラックスする意味でスリッパで過ごしています。50〜60代より上のイギリス人のお宅ではこれがまだ一般的と言えます。
【2】共働きイギリス人の30代夫婦と子供2人+猫の場合
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イギリス南部の郊外に住む、ご夫婦ともに学校の先生という30代のイギリス人家庭。子供は小学生と幼稚園児が一人ずつと猫2匹。1階はフローリングとタイルで2階がカーペットという最近イギリスでは人気のつくりのおうちにお住まいです。こちらのおうちでは家に入ると同時に靴を脱ぐ基本土足禁スタイル。
ところが、猫は家の中と外を自由に行き来できるので、たまに猫の足跡が家中に・・・なんてこともあるそうで、1階は多少汚れても仕方ないけれど、2階のベッドルームは絶対土足禁! というお宅です。最近の若い世代にはとても人気の1階はできるだけ土足禁、2階のベッドルームやバスルームは絶対土足禁というスタイルです。
【3】イギリス人20代5人のシェアハウスの場合
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20代の大学生やフリーター5人でハウスシェアをしているおうちの場合は玄関で靴を脱ぐ習慣はなく、1階のリビングルームとキッチンエリアは基本土足だそうです。そもそも「玄関」がないため各自のベッドルームに入るときに靴を脱ぐそうです。さほどしっかりしたきまりはなく2階のベッドルームやバスルームでは靴を脱いで生活し、夜は靴下スリッパで1階のリビングエリアでくつろぐそうです。
現地調査からもわかるように今のところ「土足OK」かそうでないかはおうちによってばらばらです。一般的には、年配の人ほど土足OKで、若い世代できれい好きの人ほど土足禁の傾向があると言えそうです。
「靴を脱ぎましょうか?」の一言を忘れずに
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以前は「人前で靴を脱ぐのは失礼」ということもマナーの一つであったヨーロッパですが、時代とともにだれかのおうちに招かれた際は、玄関口で「靴を脱ぎましょうか?」ときくのがマナーになってきています。
また、土足OKなおうちの場合でも必ず靴の汚れをチェックしてからおうちに入るのが絶対マストのマナーです。雨の日や、靴に泥がついているときは、土足OKと言われても脱いでカーペットや床が汚れないように気遣いをしてあげましょう!