製造工場も構えた手作りチーズの専門店と本格的ワインバー【ニューヨーク】

Posted by: Kasumi Abe

掲載日: Apr 1st, 2020

シアトルで大人気の、自然派手作りチーズ専門店がこのニューヨーク支店をオープンしたのは2011年のこと。以来、地元のチーズ好きや観光客らに親しまれています。地下は本格的なワインバーですから、そこで実際にチーズとワインを楽しめるのもいいです。

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(C)Kasumi Abe

2003年にシアトルで誕生

マンハッタンのフラットアイアン・ディストリクトを縦に走る大通り、ブロードウェイ。その一角にあるレストランがいつもお客さんでガヤガヤと賑わっています。そしていつ行っても満席です。

ある日、ゴールデンタイムの時間をずらして行ってみたら、やっと入れました。そのお店がBeecher’s Handmade Cheeseです。ここはちょっとした製造工場&オープンキッチンも構えた、手作りチーズの専門店です。

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ニューヨーク店内にある製造工場&オープンキッチン。1階のチーズ売り場のすぐ横 (C)Kasumi Abe

カート・ビーチャー・ダムマイヤーさんが2003年、もともとはアメリカのシアトルでオープンしたお店です。カートさんは地元の酪農業とタイアップし、人工ホルモン剤(rBST)を使っていない乳牛から採れたばかりの牛乳を使い、自然派チーズを手作りしはじめました。

その人気が高まり、このニューヨーク店がオープンしたのは2011年6月。ニューヨーク店で作られるチーズの原料は、ニューヨーク州北部のアルバニー南部で採れた牛乳とのことです。

全米で認められたチーズ

1階のチーズ売り場には、フレーバーたっぷりの新鮮な手作りチーズ、チーズを使ったサンドイッチ、スープなどが各種そろっています。伝統的な方法で製造されたもので、添加物や防腐剤、人工的な香料や甘味料、トランス脂肪などは一切含まれていないのが売り。

種類が多いチーズの中でどれにするか迷ったら、フラッグシップ・リザーブ熟成チーズがおすすめです。

フラッグシップ・リザーブ熟成チーズは、アメリカチーズ協会のチーズコンテストで2007年に2位、2017年にトップとなり、国内最高基準のチェダーチーズに認められました。2012年にも、このチーズは、アメリカチーズソサエティの年次大会において、アメリカ、カナダ、メキシコからの1700以上の出品の中で最高の手作りチーズに選ばれました。

地下は広めで、カウンター席とテーブル席が両方ある、本格的なワインバーになっています。ここでワインを飲みながら、新鮮なチーズをいただけるのがいいですね。

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地下のワインバーに併設された、ガラスの向こうのチーズの貯蔵庫。まるで展示品のよう (C)Kasumi Abe

このお店は教育に関する基金団体「ビーチーズ基金」も持っていて、ワークショップや各種プログラムを通じて、子どもから大人までを対象に食の大切さ(今自分が食べているものがどこから来て、どのように作られ、なぜ健康に重要なのかなど)についても顧客に啓蒙しています。そういう企業姿勢も素晴らしいです。

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3-7pmの間はハッピーアワーで、グラスワインは8ドル (C)Kasumi Abe

Beecher’s Handmade Cheese(ビーチャーズ・ハンドメイド・チーズ)
住所: 900 Broadway, New York, NY 10003, U.S.A.
電話:(212) 466-3340
営業時間は季節によって変わりやすいので、ウェブサイトで確認のこと。
HP: https://beecherscellar.com/

[All photos by Kasumi Abe]
All images and text are copyrighted.

PROFILE

Kasumi Abe

a.kasumi ライター・編集者

雑誌、ウェブ、ラジオを通して、グルメから社会問題まで、幅広くアメリカ&NY情報を発信中。著書に『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』がある。日本の出版社勤務を経て、NYに移住したのは2002年のこと。アメリカ(出版社時代)でも街ネタ取材でNY中を駆け回った後、14年に独立。物書きとしては、今では信じられないがメジャーミュージシャンのインタビュー含む音楽評論が原点。

雑誌、ウェブ、ラジオを通して、グルメから社会問題まで、幅広くアメリカ&NY情報を発信中。著書に『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』がある。日本の出版社勤務を経て、NYに移住したのは2002年のこと。アメリカ(出版社時代)でも街ネタ取材でNY中を駆け回った後、14年に独立。物書きとしては、今では信じられないがメジャーミュージシャンのインタビュー含む音楽評論が原点。

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