希少価値の高い日本の文化
混浴温泉は、実は年々減っている絶滅寸前ともいえるお風呂なのです。というのは、現行の旅館業法(平成29年12月改正)では、「共同浴室を設ける場合は、原則として男女別に分け、各1か所以上のものを有すること 」「共同浴室にあっては、おおむね10歳以上の男女を混浴させないこと」が義務付けられており、混浴が認められるのは例外の場合のみ。混浴風呂の新設は認められていないからです。今や希少価値の高い日本の文化であり、残ってきた混浴は泉質が素晴らしい名湯が多いので、これ以上減少しないことを祈りたいものです。
金沢から一番近い温泉「辰口温泉 たがわ龍泉閣」
開湯1400年の歴史を誇る石川県能美市の辰口温泉は、金沢から一番近い温泉。その昔(717~724年)、池の中に湧き出していた温泉で、村人たちは傷ついた馬の脚を癒やしていたそうです。ところが、度重なる洪水(1394~1428年)により温泉は埋まってしまい、復旧しようとしましたが失敗。そんな中、天保七年(1836年)来丸村の源助が薬師如来のお告げを聞いて、再び源泉を掘りあてたという歴史があります。
古都金沢の奥座敷 金沢市内より車で40分ほど
辰口温泉 たがわ龍泉閣 外観
古都金沢の奥座敷と呼ばれ、金沢市内より車で40分ほどの距離なので、アクセスも便利。金沢の兼六園など北陸方面を観光した後、日帰りでも気軽に足を延ばせますね。
田んぼの中にある温泉
「辰口温泉 たがわ龍泉閣」のご自慢は、田んぼの真ん中から湧き出た源泉「田んぼの湯」。田んぼの中に6つもの露天の湯があるという、全国でも類を見ない個性的な温泉。春には田植え、秋には稲刈りが行われる田園風景が楽しめる露天風呂です。
北陸最大級!6つの混浴露天風呂
北陸最大級の敷地面積を有する「田んぼの湯」は、日暮しの湯、かじかの湯、雲見の湯、大の字の湯など6つの露天風呂。寝湯に立ち湯、熱め、ぬるめなど泉温も異なり、湯めぐりが楽しめます。広々とした温泉で、水のせせらぎや里山に寛ぎ、日頃の疲れが癒やされていくことでしょう。
日帰りでも22時までOK!
日帰り温泉でも、22時まで入浴可能。夕方までの日帰り温泉が多い中、夜の露天風呂が楽しめるのはポイントが高いですね。昼間とは違った雰囲気が楽しめます。ファミリーやカップル、グループにも人気。
「田んぼの湯」の利用時間は15時~22時まで(最終受付21時)で、午前中は利用できませんのでご注意を。
辰口温泉 たがわ龍泉閣「田んぼの湯」の効能とは
泉質はナトリウムー硫酸塩・塩化物泉で、お肌がつるつるになる「美人の湯」としても評判。
辰口温泉 たがわ龍泉閣「田んぼの湯」の効能
泉質:ナトリウムー硫酸塩・塩化物泉
適応症:慢性皮膚炎・消化器疾患・神経系統疾患・泌尿器疾患など
女性の気持ち「混浴って大丈夫?」
「田んぼの湯」は男女混浴ですが、男女共入浴専用の湯衣着用が必須。そのため、女性でも不安なく、混浴を楽しめますね。監視係もいるので安心です。
マナーを守って、入浴を
第二条 女性入浴者は男性入浴者を好奇の目で見るべからず
第三条 混浴は老若男女を問わず和を尊び 大らかで豊かな入浴の姿を最高と為すべし
「混浴を守る会」(青森県酸ヶ湯)三か条
人がいる温泉内および入浴中の他人をスマホなどで撮影するなど、もちろん禁止。犯罪行為であり、通報されます。ルールを守り、気持ち良く入浴して、混浴温泉を守りましょう。
辰口温泉 たがわ龍泉閣「田んぼの湯」 日帰り利用・湯浴み着情報
辰口温泉 たがわ龍泉閣(たつのくちおんせん たがわりゅうせんかく)田んぼの湯(石川県能美市)
●日帰り温泉 可能(事前確認要)
●料金 大人1,500円(専用湯衣、バスタオル、フェイスタオルのレンタル込み。2021年4月15日現在)
●日帰り利用時間 15:00~22:00(最終受付21:00)
●湯浴み着レンタル あり(無料)
●湯浴み着着用入浴 女性・男性共に専用の湯衣着用必須
●タオルを巻いての入浴 不可
●水着着用 不可
●女性専用時間 なし
●女性専用露天風呂 なし
※日帰り利用は、事前確認がおすすめ(館内メンテナンス等で休館の場合あり)
住所:石川県能美市辰口町20
電話:0761-51-2111(受付時間:8:00~22:00)
公式サイト:https://www.ryusenkaku.com
写真提供:辰口温泉 たがわ龍泉閣
※記事掲載の情報は、2021年4月現在のもので、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、変更になる場合があります。最新情報については、必ず公式サイトで確認あるいは直接施設へお問い合わせください。