ビールのようにゴクゴク飲める「ベビーワイン」をご存知でしょうか? シュワッとした微炭酸で、フルーティーな美味しさなのだとか。文字通りワインになる前の赤ちゃんワイン。日本国内でも今の時期だけワイナリーで飲めるようですよ。
新感覚の「ベビーワイン」って?
ベビーワインとは、ぶどうを仕込んでから2〜6日目、まだ発酵途中のワインになる前の段階で味わうものです。アルコール度数は1〜5%と低く、シュワッと微炭酸。このため、ジュースや発泡酒を飲む感覚で楽しむことができるのです。
新酒が出回るまでの期間限定のため、国内のワイナリーでは10〜11月頃まで味わえるようです。各ワイナリーにより扱う種類は異なりますが、ベビーワインは、白・赤・ロゼの3種類。新潟の「岩の原葡萄園」や静岡の「はままつ フルーツパーク時之栖(ときのすみか)」、北海道の「北海道ワイン」などで試飲できます。
「ベビーワイン」と「ペルレ」、どう違う?
国内では「ペルレ」という名称で呼ばれることもあるベビーワイン。しかしながら、ペルレというのは全くの別物です。ヨーロッパではEUのワイン法により、アルコール度数が最低でも8〜10%でなければワインと呼ぶことはできません。国内の場合はワイン法がないため、アルコール度数が低くてもワインと名乗れるのが現状なのだとか。
それにしても、なぜ国内では「ベビーワイン」=「ペルレ」と呼ばれるようになったのか、少し気になりますよね。本場のペルレと比べながら、その秘密を探ることにしましょう。
ドイツが本場の白ワイン「ペルレ」
上質な白ワインに定評のあるドイツ。ペルレはドイツが原産のぶどう品種「ペルレ」から造られる微炭酸の白ワインで、ドイツ中南部のフランコニア地方が本場です。フランスでは、南西部のガヤックという地域で生産されています。
ガヤック産のペルレ。アルコール度数は12% (C) sweetsholic
ペルレは醸造後に炭酸を添加したワインなので、発酵途中のベビーワインとは異なることが分かりますね。
グラスに注ぐと泡はプツプツとしか見えませんが、シュワッとした後味が楽しめます (C) sweetsholic
秋の国内旅行の際にはジュース感覚で飲める「ベビーワイン」を味わいに、ワイナリーへ立ち寄ってみてはいかがでしょう? また、ドイツやフランスへ旅した際には本場の「ペルレ」も試してみたいですね。
[EUR-lex]
[WINE MAKING TALK]
[Photo by Shutterstock.com]