東京から2時間弱で行ける伊東温泉「界 伊東」
「界 伊東」は、東京駅から踊り子号で約105分。車の場合は、東京方面から約100分と気軽に出かけやすい伊東温泉に位置します。伊東駅からは徒歩10分。駅から歩けるというのは、うれしいですよね。
エントランスでまず出迎えてくれるのは、花暦をモチーフにしたアート。伊豆は気候が温暖なため、四季を通じて多くの花や植物で彩られます。春の桜も、2月の河津桜に始まり、3月の伊東桜、4月のソメイヨシノと移り変わりながら、長い間楽しむことができるんです。
訪れた日は、ちょうど二十四節気の「雨水(うすい)」の時期。ひな飾り、伝統工芸のつるし飾りなどがフロントロビーに登場していて、晴れやかな気持ちになりました。
お庭を望む開放的なロビーには、甘やかな和の香が漂います。この心ほどけるような香りの正体は、松栄堂のお香「芳輪白川」。このお香は、売店で購入することもできますよ。
ロビーの一角には自由にドリンクをいただきながら読書できる、トラベルライブラリーがあります。
星野リゾートの界ではコーヒーはもちろん、「スリープウェル」ハーブティー、「アプリコットローズヒップ」のノンカフェインルイボスティーも。お部屋にテイクアウトすることもできるので、筆者は滞在中何度も立ち寄りました。
7:00-12:00
15:00-24:00
伊豆の四季を草花で表現しデザインしたご当地部屋「伊豆花暦の間」
©Hoshino Resorts Inc.
最大8名まで宿泊できる特別和室
「界 伊東」の客室は、30ある全室が地域の伝統工芸や文化を取り入れたご当地部屋「伊豆花暦の間」。三世代家族での宿泊におすすめの特別和室があるのも特徴です。
今回筆者らが泊まったのは、4名まで宿泊できる露天風呂付き和室。広々としたリビングにはソファが設えられ、ゆったりくつろげます。
そして露天風呂も内風呂も、檜の浴槽で源泉かけ流しの温泉!これは贅沢です。
客室露天風呂というと、夜ムーディーにしっぽり、というイメージがありますが、朝や日中、青空のもと浸かるのもまた乙でした。檜の浴槽に頭をあずけて、湯に浮かびながら見上げる空と雲は、いつまでも眺めていたくなる美しさ。心が無になる忘れられないひとときとなりました。
洗面スペースには、ハンドソープ、クレンジング、洗顔ソープ、化粧水、乳液、ボディーローションなど和漢エキス(紫蘇、芍薬、椿、茶実、雪ノ下など)が入った界オリジナルのアメニティが並びます。タオル類はもちろん、マイナスイオンドライヤーやバスハーブまで一通りそろっているので、筆者は化粧品以外手ぶらで来て大正解でした。
©Hoshino Resorts Inc.
ルームウェアは、界おなじみ着心地抜群の作務衣と足袋靴下。風呂敷は椿色。風呂敷の中のアメニティは、歯ブラシ、ヘアブラシ、ヘアゴム、綿棒、コットンです。
説明書きを見て、風呂敷で館内用のドロップバッグを即席で仕立ててみました。椿のスクリーンアートの前でパシャリ。椿色の風呂敷バッグは、滞在中大活躍でしたよ。
お部屋に備えられた、「界 伊東」オリジナルの椿茶でホッとひと息。椿モチーフの茶器がなんともかわいらしく、ノンカフェインで身体に優しいハーブティーにも癒やされました。ほかにもぐり茶やドリップコーヒー、ミネラルウォーターなどあり、気分にあわせていただけます。
美肌の湯としても有名な「界 伊東」自慢の温泉を満喫
さあ、そろそろ大浴場に参りましょうか。
大浴場
©Hoshino Resorts Inc.
全国有数の豊富な湯量を誇る伊東温泉。さらに「界 伊東」は、4本の源泉を持つことも自慢です。なめらかな湯の泉質は「カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉」で、肌にもうれしい。古代檜の湯殿に身体をゆだねれば、旅の疲れもほぐれて溶けていきそうです。奥には、大きな岩から湯の滝が流れる露天風呂もありますよ。
大浴場の洗面スペースにも、界オリジナルのアメニティが並びます。内湯の洗い場にもクレンジングがあったのが、ありがたかったです。貴重品ロッカーやウォーターサーバー、バスタオル、ボディタオルも完備。
界のバスタオルとボディタオルの肌ざわりが好き
椿ミストローションと生の椿油もお試しOK
15:00-25:00
5:00-11:30
源泉プール
実はプールも源泉かけ流しの温泉なんですよ!4つの源泉をかけあわせて、常に30度前後に保っているそうです。プールの目の前は大浴場なので、プールあがりにすぐお風呂に入れるのも便利ですよね。
15:00-18:00
7:00-11:00
足湯
©Hoshino Resorts Inc.
もちろん足湯も源泉かけ流しの温泉。日本庭園を眺めながら、湯治茶やビタミンドリンク、アイスキャンディーなどをいただけます。湯治茶は甘茶と酒粕、ローゼルをブレンドしてあって、ほんのり優しい甘みにほっこりしました。アイスキャンディーは、オレンジ、アップル、グレープ、パインアップルからよりどりみどりです。
足湯は22時まで利用できるので、夜に楽しむのもまた温泉情緒が高まります。庭を眺めながら足湯に浸かった何気ない時間が、なぜか心に残ったりするんですよね。
15:00-22:00
7:00-11:30
ご当地楽ルーム 椿で「椿油づくり体験」を
ご当地楽とは、地域の特長的な文化を楽しめる、界オリジナルの特別なおもてなし。界 伊東では専用のお部屋で、「椿油づくり体験」ができます。
まずは椿の種の殻を砕き、種の中身を油搾り機に入れます。今回は2人で体験し、6粒分入れました。
スタッフさんが回し方を教えてくれます。「種の抵抗を感じたら、ゆ〜っくり回すようにしてくださいね。摩擦がないほうが上質なオイルがとれます」。
なるほど、せっかくフレッシュな椿油を作るのだから、上質なオイルをとりたいですよね。
慎重に慎重に回していくと・・・油出た〜!!すごいですね、出るとわかってはいても、実際種の中身から油を搾り出せるのを目の当たりにすると、感動します。
最後に搾りかすがメダル型になって落ちてくるのもかわいい。作った椿油は、ほんの少しではありますが、遮光瓶に入れてお土産にできます。使用期限は3日以内。筆者は滞在中、ハンドクリームやヘアオイルの代わりに大事に使いました。
毎日15:30~ 毎日複数回開催(開催時間・回数は時期により異なります)
所要時間約15分
※チェックイン時、要予約部屋
特別会席で海の幸三大美味を堪能
夕食は、伊勢海老・鮑・金目鯛という、海の贅沢な三大美味を堪能できる特別会席。伊勢海老はお造りで、鮑は踊り焼きで、金目鯛は椿蒸しでいただけます。
先付けは、明日葉と貝わさびのニューサマーオレンジジュレ。苦味と辛味と酸味のバランスが絶妙で、なんとも爽やか。これから始まる特別会席のお料理への期待が一気にふくらみます!
煮物碗は、春山三彩真薯。菜の花の黄色、新緑の緑色、桜のピンク色をイメージしています。なんとも春らしいたたずまいで、お碗を開けた瞬間、心に春風が吹いたようなうきうきした気持ちに。真薯の中には筍の餡が隠れています。
宝楽盛りは、パッとテーブルが華やぐ豪華さ!伊勢海老のお造りに、真鯛・金目鯛・鯵のお刺身、フォアグラの枝豆茶巾や鱒の木の芽焼きなど盛りだくさん。名前通り、まさに宝探しのようです。
その後、驚くほど柔らかな食感の鮑の陶板焼きや、和牛の三味焼きでかなり満足度が高まったところで、真打登場です。
©Hoshino Resorts Inc.
特別会席の目玉ともいうべき金目鯛の椿蒸し。半身だけ煮汁に浸けて蒸すので、金目鯛の鮮やかな色味そのまま。仕上げに椿油をかけて、いただきます。隠し味にオイスターソースを使っているというのも納得の、コクのある味わいです。
締めは土鍋で炊いた白米と留碗、デザートは椿に見立てたレアチーズムースです。最後まで一品一品、器や盛り付けが美しく、特別感を感じられる印象深い食事のひとときでした。
朝食は鯵のなめろうでまご茶漬け
まご茶漬け
朝食は、湯葉あんかけや鯖の柑橘みりん干し、温泉玉子と数種の小鉢に、鯵のなめろうの和食膳。鮮度抜群の鯵のなめろうは、まずはそのままいただき、次にご飯にのせてどんぶりで、最後にお出汁をかけてまご茶漬けで。
鯵などのたたきをご飯にのせ、お茶漬けにする食べ方は、伊豆半島沿岸部に昔から伝わる郷土料理なのだそうですよ。
思い出の中で花がほころぶ温泉旅館「界 伊東」
椿デザインの茶器でいただく、やさしい風味の椿茶。
日本酒を楽しみながら愛でた椿の花。
目にも鮮やかな金目鯛の椿油蒸し。
お風呂あがりに試した椿ミストローション。
お部屋の鍵についていた椿の葉のキーホルダー。
数々の思い出に寄りそうように、そこにあった椿。
きっと、椿の季節になる度に、ここでの時間を思い出すような気がします。
そしてこれからも、人生に、旅心を。
住所:静岡県伊東市岡広町2-21
電話番号:界予約センター0570-073-011(10:00〜18:00)
https://kai-ryokan.jp/ito/
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[All Photos by Chika & Aya Yamaguchi & TABIZINE編集部]