植物園みたいな楽園カフェがある、マドリードのアトーチャ駅

Posted by: 倉田直子

掲載日: Dec 26th, 2015

スペインの首都マドリードにあるアトーチャ駅(Atocha)は、「世界で最も美しい駅の一つ」と称えられられています。一体、どんな駅なのでしょうか。

外観は、建設当時の19世紀の雰囲気を残した、趣のあるレンガの建物。確かに美しいですが、世界一かと聞かれたら返事に困ります。電車が発着するプラットホームはSF映画のセットみたいです。宇宙船の中にいるような気分のまま、中央ホールに出てみましょう。そこに見えるのは・・・

旅人を癒す、都会の緑の楽園

まるで植物園のような、緑深いエリアが広がっている光景です。4,000平方メートルの敷地内に、世界各国から集められた260品種、7,000本以上の植物が植えられていると言われています。特に有名なのが、この植物園エリア入口近くにある「旅人の木」(The Traveler’s Tree)と呼ばれる大きなバナナの木。この木の前で立ち止まり願い事を唱えると、その願いが叶うと言われているのだとか。なんてロマンチック!

そして欧州の駅によくある構造と同じで、このアトーチャ駅も構内への出入りは自由。切符を持っていなくても中に入れます。そのため、電車に乗る人ばかりではなく、近隣の人たちにとっても癒しの場所になっているのです。すぐ横のカフェで、森林浴しながらのティータイムなんて素敵ですね。

まるで植物園!?緑あふれるマドリードのアトーチャ駅

なんとこの植物園エリアの中には池もあって、これまた22種類以上の魚や亀が生息しているのだとか。自然の厳しい環境にさらされていないせいか、心なしか亀も普段以上にリラックスして見えますね(笑)。

エッフェル塔の建築家が携わったデザイン

このアトーチャ駅、最初に建てられたのは1851年なのですが、1890年代に火災で駅舎の大部分が焼失したそう。

まるで植物園!?緑あふれるマドリードのアトーチャ駅

その後の再建工事に協力したのが、あのパリのエッフェル塔をデザインしたことで有名なエッフェル氏(Gustave Eiffel)。アトーチャ駅とエッフェル塔では用途が全く違いますが、100年以上人々に愛される建築物というところが共通していますね。

変化を恐れないアトーチャ駅は、更に1992年、なんとナイトクラブの営業も始めたのだとか。こういう攻めのスピリットも、人々を引き付ける理由かもしれませんね。

[Places of Interest: Madrid’s Atocha Railway Station is Also Indoor Botanical Garden]
[Madrid-Puerta de Atocha]
[Photos by shutterstock.com]

PROFILE

倉田直子

Naoko Kurata ライター

オランダ在住ライター。元バックパッカーの旅行愛好家。2004年に映画ライターとしてデビュー。2008年、北アフリカのリビアへ移住後に海外在住ライターとして活動スタート。2011年から4年間のUKスコットランド生活を経て、2015年夏にオランダへ再移住。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」
https://www.amazon.co.jp/dp/B0758JCDTM/

オランダ在住ライター。元バックパッカーの旅行愛好家。2004年に映画ライターとしてデビュー。2008年、北アフリカのリビアへ移住後に海外在住ライターとして活動スタート。2011年から4年間のUKスコットランド生活を経て、2015年夏にオランダへ再移住。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」
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