ジュラ山脈の麓に位置するブザンソンは丘陵と川に囲まれた城塞都市。ブザンソンは世界遺産に登録された城砦が有名な街です。日本ではなかなか馴染みのない地方ですが、チーズ好きの方なら知っているコンテチーズの生産地フランシュ・コンテ地方の中心部。そんなブザンソンの街を紹介します。
ヴォーバンの最高建築、城砦
ブザンソンの街の南東にはルイ14世に仕えた軍事建築家・ヴォーバンが築いた城砦があります。ヴォーバンは天才軍事技師と呼ばれ、フランスには彼が建築した城砦や要塞が12か所残っています。それらの城砦はユネスコの世界遺産に登録もされたほど。とりわけブザンソンの城砦はヴォーバンの最高建築と言われています。
市街地と城砦の高低差は100mあり、この城砦からは美しいパノラマの景色が目の前に広がります。晴れた日は、街の景色だけでなく、その背後に位置するコンテの山々が一望できます。ジュラ山脈という大自然が傍にあるこの街では、静寂さに心が癒されます。
軍事建築であった城砦も現在は街の憩いの場となっています。動物園、水族館や美術館なども。子どもから大人まで楽しむことのできる場所なのです。
ブザンソンに溢れる美味しいものたち
またブザンソンはコンテチーズや「ヴァンジョーンヌ」と呼ばれる黄色いワインも有名です。コンテチーズはフランス産AOP(原産地呼称保護)認定チーズの中でも1番の生産量を誇る、フランスではかなりポピュラーなチーズ。
以前紹介した幻のチーズ「モンドール」もこの地方で生産されています。 ヴァンジョーンヌは熟成期間の長いワインで、味わいも奥深いのです。ヴァンジョーンヌを使用した煮込み料理やソースが街の名産物となっています。
静かな旅を求める人にはおすすめの街です。大自然の麓特有の時間が流れています。ブザンソンでいつもとは違ったゆったりとしたひとときを過ごしてみませんか。
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