約1時間でも違いがわかる!ゆったりとした空間
搭乗したのはAirbus A321-200。まず感じたのは、短距離路線でも変わらないゆとりある座席。足を伸ばせるシートピッチと心地よいクッション性で、着席した瞬間からリラックスできます。座席はレッグレスト付きで、リクライニングも可能です。

日本語も対応していたモニター
モニターはサイドテーブルにあり、リモコンはディスプレイ付きでタッチパネルで操作するものでした。トイレのアメニティは高級ブランド・MOLTON BROWNとまるで高級ホテルのよう。
離陸後はすぐにテーブルがセッティングされ、まるで長距離便のように手際よく食事の準備が始まりました。「この短時間で本当にフルサービス?」と半信半疑でしたが、その予想はいい意味で裏切られます。
朝から豪華すぎる機内食

ターキッシュ エアラインズの機内食は、Skytraxの「ベスト ビジネスクラス機内食(Best Business Class Onboard Catering)」を受賞しています
この日は朝の便だったのですが、提供された食事はまるで高級ホテルの朝食ビュッフェをコンパクトに凝縮したような豪華さでした。温かいチーズサンドや、チアシードを使ったヘルシーなボウル、新鮮なフルーツサラダに、香り高いチーズと燻製肉の盛り合わせ、大粒のトルコ産オリーブ、そしてトルコの有名なジャムと名産のバター。

食べ放題のパン。おかわりもOK
パンはバスケットで運ばれ、好きなだけいただけるスタイル。短いフライトながらも「どれから食べようか」と迷ってしまうほどのバリエーションです。ひとつひとつの味がしっかりしていて「朝ごはんにしては贅沢すぎる……!」そんな幸福感に包まれました。
ドリンクは選びきれないほどの充実ぶり
ターキッシュ エアラインズの短距離ビジネスで特筆すべきは、ドリンクメニューの豊富さです。離陸後すぐにオーダーを聞かれ、食事中も何度でもおかわりできます。メニューの種類があまりにも多く、「1時間ほどのフライトで飲みきれるのか?」と悩んでしまうほど。
特に印象的だったのは、塩入りヨーグルトドリンクの「アイラン」。ほどよい酸味と塩気が食事によく合い、CAさんが絶妙なバランスで仕上げてくれます。
食後にはトルコ式のチャイを注文。今回は普通のカップで提供されましたが、しっかり濃いめに抽出されていて、ほっと一息つける味わいでした。
さらに、ミント入りレモネードは食後の口直しにぴったり。ミントの爽快感とレモンの酸味で機内の乾燥した空気もすっきり感じられます。そして、ワイン好きなら外せないのがトルコ産の赤ワイン。今回は朝便だったので選ばなかったのですが、CAさんおすすめは「Kavaklıdere Yakut」。果実味が豊かで濃厚で肉料理との相性が抜群なんだそう。
実は手の届く短距離ビジネスクラス
ビジネスクラスと聞くと、高額な長距離線を思い浮かべがちですが、短距離線なら料金も比較的手頃。少し背伸びをすれば、同じ機内食やドリンク、快適な座席を体験できます。おすすめなのは、イスタンブールを拠点にした1〜2時間程度の路線。
例えば、トルコ・イスタンブールからギリシャ・アテネ約1時間半、ハンガリー・ブダペストまでは約2時間、エジプト・カイロも約2時間25分のフライトです。いずれも短時間でも満喫できる食事が提供され、旅行の移動時間がそのまま特別な思い出に変わります。
短距離ビジネスクラスをより楽しむために
搭乗直後から食事やドリンクが始まるため、空港ラウンジで食べすぎてしまうのはもったいないです。飲みたいドリンクが決まっている場合は事前にチェックしておくと、短時間でも効率よく楽しめます。ターキッシュエアラインの短距離ビジネスクラスは、わずか1時間から数時間のフライトでも、豪華な機内食と豊富なドリンク、そして快適な座席が楽しめます。
長距離便に乗らずとも、トルコらしいおもてなしと美食を体験できるのは大きな魅力。移動時間が単なる移動ではなく、贅沢なひとときに変わります。次の旅行では、目的地までの移動に少しだけ贅沢をプラスして、短距離ビジネスを体験してみませんか?きっとその心地よさと味わい深さに、また乗りたくなるはずです。
©︎Keiko Morota