昨年に引き続き、今年も多くの外国人観光客が日本を訪れているといいます。日本政府観光局によれば、2016年3月と4月の訪日外客数は、なんと連続して200万人を突破したとか。
ますます絶好調の日本の観光ですが、どうしてこれほど多くの外国人が日本に来てくれるのでしょうか?
そこで今回は日本政府観光局の情報をもとに、日本まで足で運んでくれた外国人の旅の理由を、国別にまとめます。
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オーストラリア・・・(3月)4.1万人/(4月)4.0万人
日本からの観光客数が伸びているとオーストラリア政府観光局から発表がありましたが、逆にオーストラリアからの観光客も増えていると分かります。2016年3月は前年と比べてなんと43.3%増。4月は前年と比べて16.6%増となっています。
各種のキャンペーンやPRが功を奏し、空路や航路が充実してきたため、日本に来るオーストラリア人も増えたと言います。
アメリカ・・・(3月)11.6万人/(4月)11.4万人
なんと3月に最高記録をたたき出したというアメリカ。アメリカ人の旅行先として今アジアが注目されていると言いますが、中でも日本は人気の行先なのだとか。
日本政府観光局を始めとして、関係各所が桜や東北の祭、お城、回転ずしなどを積極的に宣伝してくれているみたいですね。
また、燃料サーチャージ安も追い風になったようです。
カナダ・・・(3月)2.6万人/(4月)2.3万人
アメリカと同じく北米のカナダ。こちらも3月は過去最高を記録しました。
先日、筆者は福井県の永平寺で禅に興味を持ったというカナダ人と話す機会がありましたが、何かのプロモーションがきっかけだったのだとか。
関係各所による地道で粘り強い継続的な努力が功を奏してきているのですね。
イギリス・・・(3月)3.4万人/(4月)2.9万人
次はヨーロッパ。イギリスも3月は単月で見て過去最高の観光客数を記録しました。お目当てはやはり日本の桜。クルーズ客も多く訪れたと言います。
現在、東京では超大型クルーズ船も入ってこられる海の玄関口が、船の科学館の近くに計画されています。国土交通省は年間で500万人のクルーズ客を呼び込もうと努力しているように、今後こうしたクルーズ客も増えてきそうですよね。
フランス・・・(3月)2.1万人/(4月)3.4万人
4月には過去最高のフランス人観光客数を記録。もともと日本の文化に興味関心を持ってくれているフランス人ですから、今後はさらに増えてくれるといいですね。
やはり桜を目当てに日本に来た人も少なくなかったと言います。4月には沖縄や西日本にクルーズ船が相次いで寄港したという背景もあったようですよ。
ドイツ・・・(3月)2.1万人/(4月)1.8万人
3月に単月として過去最高を記録したドイツ。日本人にはちょっとなじみがないですが、イースターの休暇が3月末に動いた上に、日本の桜の時期に重なったため、多くのドイツ人が訪れてくれたと言います。
また、世界周遊クルーズでの入港も3月にはあったといいます。のんびり船で世界一周・・・、うらやましいですね。
イタリア・・・(3月)1.0万人/(4月)1.2万人
3月、4月と好調だったイタリア人の観光客数。
特別な事情はないといいますが、地道な宣伝、セミナーの開催、イタリア語版のfacebookの開設、訪日旅行のプロモーション活動などを展開していく上で、多くのイタリア人が遊びに来てくれたといいます。
4月は桜を目当てにしたイタリア人も少なくなかったとか。
スペイン・・・(3月)0.8万人/(4月)0.6万人
数字としてはちょっと寂しいですが、それでも3月・4月ともに前年比で大きな伸び率を見せています。
地道なプロモーション、桜の時期と重なった休暇が多くの観光客を集めたようですね。また、九州や沖縄に寄港したクルーズも少なくなかったようです。
ロシア・・・(3月)0.4万人/(4月)0.5万人
逆に残念ながら3月は前年と比べて11%も減ってしまったロシア人の観光客。
極東ロシアを考えたとき、日本に最も近いヨーロッパのはずですが、ロシア経済の低迷と先行き不安が、ロシア人の旅行意欲を下げてしまったと分析されています。
4月はちょっと持ち直したみたいですが、訪日観光客数が完全に上向きになるまでにはまだ時間が掛かると考えられているみたいですね。
中国・・・(3月)49.8万人(4月)51.5万人
距離的に近く、経済的な発展も目覚ましくて、さらに人口も多いために毎年かなり多くの中国人観光客が足を運んでくれています。2016年3月においては前年比で47.3%増。すごいですよね。
航空便だけでなくクルーズ船による寄港数も増えたのだとか。春の桜を目当てにした観光客も多かったと言います。国土交通省はクルーズ船の寄港を「お断りゼロ」にすると努力目標を発表していましたが、そうした努力が積み重なれば、今後もどんどん増えていきそうな雰囲気ですよね。
韓国・・・(3月)37.4万人/(4月)35.4万人
韓国の方々の訪日理由は、旅費の安さに加えて、ソウルや釜山発の空路・航路が十分に確保されているからなのだとか。
過去記事「日本から直行便で行ける国、何か国あるか知ってる?」ではソウルとの直行便を持つ空港が、公開時点で国内に25か所あると語りました。確かに充実していますよね。
また、3月は春の宮島や倉敷など中国地方を中心としたプロモーション展開も功を奏したと言います。4月は北海道の桜も人気だったみたいですね。
台湾・・・(3月)32.8万人/(4月)38.4万人
日本人も大好きな台湾。逆に台湾の方も日本に多く遊びに来てくれています。3月の32万、4月の38万人という数字は、連続で過去最高を更新しました。
航路が増便し、格安航空会社(LCC)も充実していた中で、花見客が多く日本に訪れたとされています。また、近い距離にある沖縄へのクルーズ客も少なくなかったとか。4月に入ると全国的に桜シーズンが本格化し、桜目当ての人も増えました。
富山の立山黒部アルペンルートの全線開通に合わせて、多くの方が訪れたと言います。台湾のみなさんは、さまざまな形で日本を楽しんでくれているのですね。
香港・・・(3月)16.1万人/(4月)12.7万人
3月に訪れた香港の方も、単月で見て16.1万人と過去最高に達しました。香港の方の場合は、イースターの休暇が3月末に動いたため、桜を見たいという観光客が多く遊びに来てくれたのだとか。
特に3月末の時点で桜が咲いていた九州や四国など西日本が人気だったといいます。4月に関しては3月の揺り戻しで、ちょっと人数が減ってしまったみたいですね。それでも4月は2015年と比較して6.4%の増加でした。
タイ・・・(3月)9.9万人/(4月)13.1万人
タイからは3月も多くの方が来てくれましたが、4月は過去最高の13万人を突破。
日本政府観光局を含めたさまざまな団体の地道なPRが功を奏して、多くの方が日本に興味を持ってくれたようです。特に4月はタイの方の長期休暇に合わせたチャーター便が人気だったみたいですね。
シンガポール・・・(3月)3.3万人/(4月)3.0万人
3月、4月ともに多くの訪日客数を記録したシンガポール。祝日による連休があった上に、現地の旅行博で日本のPRが行われたことなどが、多くのシンガポール人を日本に呼び寄せたとされています。
また、桜を見に来た観光客も少なくなかったみたいですね。桜の魅力は世界共通のようです。
マレーシア・・・(3月)3.8万人/(4月)3.8万人
日本人の移住先として人気で、TABIZINEでも「マレーシアホームステイだからこそ聞けた面白すぎる軒先話」など取材旅行にも出かけた注目のマレーシアですが、逆にマレーシアの方も日本に多く足を運んでくれました。
現地の旅行博で桜に関連する観光商品をPRしたり、地元メディアなどで露出を増やしたりした結果、観光客増につながったのだとか。4月は富山の立山黒部アルペンルートも人気だったみたいですね。
インドネシア・・・(4月)2.6万人/(5月)3.1万人
ボルネオ島で上述のマレーシアと国境を共にするインドネシア。バリ島などは日本人観光客に人気ですが、逆に桜を眺めるツアーがインドネシア人に人気のようです。
現地の旅行博で積極的に日本行きの観光商品を売り込んだり、航空会社がセールス価格で航空券を販売したりと、関係各所の地道な努力の成果が出たみたいですね。
フィリピン・・・(4月)3.7万人/(5月)4.1万人
少し前から英語の留学先として日本人に人気のフィリピン。逆にフィリピンの方も多く遊びにきてくれました。4月はなんと過去最高の数に到達。
ちょうどフィリピンの方にとって海外旅行に適した連休が3月末になったり、マニラ⇔成田、中部、関西便が新たに開設されたりと、いくつもの要因が重なったみたいですね。
ベトナム・・・(3月)2.3万人/(4月)3.4万人
4月に過去最高の3.4万人を記録したベトナムの観光客。連休も重なり、桜を見るツアーが人気だったのだとか。また、仕事や留学で日本に来る人も、数を押し上げた要因に挙げられるみたいですね。
逆に日本からも多くの企業が進出しているベトナム。筆者の親族も企業戦士として現地に赴いています。今後ますます関係が深まりそうですね。
インド・・・(3月)0.9万人/(4月)1.1万人
数字だけを見るとちょっと寂しく見えるかもしれませんが、それでも2016年4月は過去最高の数字を記録しました。
継続して日本の認知度を高めるために、日本政府観光局によるプロモーションが行われていると言います。遠いインドの地でも、日本の桜が徐々に知られ始めているみたいですよ。
以上、20か国20通りの日本旅行について紹介しましたが、いかがでしたか? 3月・4月の旅行では多くの方が桜を目当てにしていると分かりました。アジアの方々だけでなく、遠く北米やヨーロッパの観光客も日本の桜を見に海を渡ってきてくれています。
自分の暮らす町で外国人の旅行者とすれ違ったら、心からの歓迎を伝えられるといいですよね。
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[訪日外客数(2016年3月推計値) – 日本政府観光局]
[訪日外客数(2016年4月推計値) – 日本政府観光局]
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