桜が春の訪れを告げるように、西洋ではイースターが近づくと春を感じるようになります。日本では「卵の形をしたチョコレートを食べる日」ぐらいの認識しかないイースターですが、キリスト教信者の多い欧米ではクリスマスの次に大切な行事です。というのも、クリスマスはイエス・キリストの誕生をお祝いする日であり、イースターはキリストの復活を記念する日だから。
イースターと一口に言っても、国によってお祝いの仕方が異なります。
今回は食にまつわる行事が多いという、美食の国・フランスのイースター事情をお届けしたいと思います。
フランスとイースター
国民の6割以上がカトリック信者のフランスでは、イースターは重要な行事です。イースターの祝日は国によって異なり、フランスはイースター・サンデー(春分の日の後にくる最初の満月から数えて最初の日曜日)と翌日イースター・マンデーの2日間。とはいえ、週末を利用して1・2週間の休暇を取る人も少なくありません。イースター期間は家族や親戚、友人たちとと楽しい時間を過ごすのが一般的。
食べてしまうのが惜しい! 美しいイースターエッグ
クリスチャンの子どもたちが楽しみにしているイベントが、ゆで卵探し「エッグハント(卵狩り)」や生卵を割らないように遠くまで転がす「エッグロール(卵転がし)」。フランスの子どもたちは、ゆで卵の代わりに卵形の小さなチョコレートを探します。また、大人はショコラティエ(チョコレート専門店)で購入した大きなチョコレートエッグの交換を楽しみます。さすがチョコレート大国フランス、この時期になると各ショコラティエには美しいイースターエッグが店頭を賑わせます。
イースターの特別料理
家族や友人たちとの食事をとても大切にするフランス人。イースターやクリスマスともなれば、普段以上に時間をかけて食事を作り、同じく長時間に渡って会食を楽しみます。
イースターの食事は、前菜にはキッシュやサラダといったメニューが、メインコースは肉料理が一般的だそうです。フランスではハーブで香り付けしたラム肉を食べることが多いようです。食事と合わせゆっくりとワインを楽しんだら、続いてチーズボードが続きます。チーズの後はお待ちかねのデザート! チョコレートとベリーのタルトやチョコレートソースを添えたアーモンドケーキなど、チョコレート系のデザートが多いよう。
なんだか日本のお正月のようで、楽しそうですね!
最後にフランス語でイースターの挨拶をしてみましょう。Joyeuses Pâques! (ジョワユース・パック/楽しいイースターを)みなさんもどうぞ、楽しいイースターを!