いよいよオリンピックが開幕するブラジル。日本の22.5倍の国土を持つ世界で5番目に大きな国で、人口は約2億人。南米最大の経済規模を誇る大国ですが、意外に知らないトリビアがいっぱい。
そこで今回はオリンピック開幕の今、ブラジルのトリビアを一挙にまとめたいと思います。観戦には直接役立たない知識ばかりですが、ちょっと見る目が変わって、より深くスポーツの祭典を楽しめるかも!?
1:ブラジルでは美容整形外科の名医が国民的スター
最初は美容整形について。日本ではまだまだ“整形”に対する手放しの容認が得られていないと思いますが、ブラジルでは真逆。なんの心理的な抵抗もネガティブなイメージも持たれないと言います。
特にお尻や胸などボディーラインの“整形”が普通に行われているそう。国際美容外科学会の2014年の資料によれば、豊胸など美容整形外科手術の年間件数はアメリカが1,483,020件、ブラジルが1,343,293件。世界No.1とNo.2です。
一方でお隣韓国が世界No.3。ですが数はぐっと減って440,583件。No.5の日本は326,398件だと言います。
ブラジルの美容整形外科の世界で“マエストロ”と呼ばれるイヴォ・ピタンギという医師は、サッカーの神様ペレや近年のスター選手、ロナウジーニョ、ネイマールと同レベルでスーパースターだと言います。
コパカバーナー・ビーチなどを歩くブラジルの女性は、どの人も胸やお尻が大きい、ビキニの似合う美女ばかりといった印象があります。ですが、そうした美女たちも、本当はちょっと体のどこかに手を加えているのかも!?
2:「リオのカーニバル」は宗教の行事
ブラジルといえば、サンバのカーニバルを思い浮かべる人も少なくないのでは?
特にリオ・デ・ジャネイロのカーニバルは「リオのカーニバル」として日本人も多くが知るところ。しかしこの「リオのカーニバル」、本来は宗教の行事なのだとか。
サンバのダンスはそもそも、ブラジルに連れてこられた黒人奴隷が原型となる踊りを持ち込んだと言います。
その踊りがポルトガルから伝わったキリスト教の謝肉祭の宗教儀式と融合して、今の形になったのだとか。その意味では、もっと“静かな”カーニバルを行う地方も、国内にはあるみたいですよ。
3:選挙に行かないと罰金を払わされる
先日、参議院議員の選挙がありました。投票には行きましたか?
総務省の情報を見ると、国政の投票率は戦後7割以上あったものの、近年では5割程度となっています。先の7月10日に行われた選挙は54.70%。
一方でブラジルの選挙率は8割程度と極めて高い数値です。国民がもちろん政治に関心を持っているという理由もあるはずですが、実は投票が義務付けられているのだとか。
理由もなく投票をしないと、罰金が科せられたり、パスポートが作れなくなってしまったりと、ペナルティーがあります。
逆に考えれば、義務化されているのに8割の投票率とは、むしろ低い方なのかも!?
4:“イパネマの娘”は後にブラジル版『プレイボーイ』でヌードになった
ボサノバの名曲『イパネマの娘』は、リオ・デ・ジャネイロに暮らす実在の娘をモデルに作られたといいます。モデルとなった女性の当時の写真を見ると、地元で男性の視線を釘づけにしていたという話にも納得がいきます。
ただ、この実在の“イパネマの娘”、後に自分の名前をモデルとした名曲を上手にビジネスに生かし、ブティック経営で成功を収めます。結果として、曲を作った制作者と裁判になったのだとか・・・。
さらに“イパネマの娘”は美ぼうを武器に、ブラジル版『プレイボーイ』でヌードを披露、ときを経て自らの娘と再登場を果たします。
筆者は曲を聞きながら、もっと純真な少女、日本で言えば『サントリー南アルプスの天然水』のコマーシャルに出てきそうな女子を想像していたのですが、実はもっとアグレッシブでバイタリティーのあふれる、ゴージャスな女性だったのですね。
以上、オリンピックの開催地リオ・デ・ジャネイロのあるブラジルのトリビアを紹介しましたが、いかがでしたか?
アマゾン川や過去記事「悪魔の湖に悪魔のビー玉・・・。世界中の「Devil」と名がつく絶景まとめ 」でも取り上げたイグアスの滝、リオ・デ・ジャネイロのキリスト像など、世界的に知られた観光地も豊富なブラジル。
そうした場所を目当てにいつか足を運んだら、上述のトリビアの真偽も併せて確かめてみてくださいね。
[ブラジル連邦共和国(Federative Republic of Brazil)基礎データ – 外務省 ] [All photos by Shutterstock.com ]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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