地元の人々が足しげく通う“コミュニティホテル”
クィーンズタウンの中心部から車で5分程度。そのホテルは、街のシンボルでもあるワカティプ湖を望む丘陵地という、絶好のロケーションに佇んでいました。ニュージーランド最大の都市オークランドでミュージックバーを営むオーナーが、もともとはモーテルとして活用されていた施設をリノベーションし、完成させたのだそうです。
宿泊施設はありますが、“ホテル”を名乗ってはいません。クィーンズタウンの人々には、レストランやバーを備えた“コミュニティホテル”として人気が高く、地元の人は、施設内のスペースで開催されるイベントや、レストランに食事に訪れることが多いのだとか。ヨガスタジオも併設されていました。夜には焚き火を楽しむこともできるそうです。
地産地消に特化したレストランがすごい!
まず特筆したいのはレストランで供する食事メニューのすばらしさ! 今回は朝食をいただいたのですが、かなりときめきました。
ビーツを練り込んだ自家製パン、マッシュルームやほうれん草をサンドしたヴィーガンのバーガーをいただいたのですが、忘れ難いおいしさでした。意地汚く、周りの人が何を食べているか、きょろきょろ見渡してしまいましたが、きっと何をオーダーしても間違いないと思います。
レストランで使用する食材の99%はニュージーランド産。野菜やハーブの約4割は、敷地内のガーデンで作ったものだとか。
朝ごはんのあと、ガーデンを見せてもらいました。湖を見渡す絶景の場所にあり、また土を見ると、貝殻がキラキラと光っています。よく見ると、畑の隅っこには、敷地内で出た生ごみや余った食材を堆肥として土に返すコンポストも設置されています。また、施設内の建物にはソーラーパネルが取り付けられていて、電力はすべて自家太陽光発電でまかなっているんですって。
ニュージーランドを全身全霊で感じる!
客室にもSDGsの精神が息づいていました。アートは、地元のアーティストのものを積極的に利用。イタリアの陸軍のブランケットをリプロデュースしたカーテン、釣り網を使ったカーペット、さらには、壁の断熱材にはワインのコルクを使ったり、タイヤをリデザインしたテーブルなどがおしゃれに配されています。また、客室には空のマイボトルが置かれていて、これをレストランへ持って行けば、ナチュラル製法で作った地ビールやローカルなワインを入れてもらうことができるというわけです(有料)。アメニティは、ニュージーランドのナチュラルブランド「Sans」のものでした。
地域と自然とのつながりを実感できる「シャーウッド」なら、クィーンズタウン、そして、ニュージーランドを全身全霊で感じられるはずです。
554 Frankton Road, Queenstown 9300, Aotearoa, New Zealand
TEL/+64-3-450-1090
https://sherwoodqueenstown.nz
[All photos by kelly]