4月23日まで「NAKED桜の新宿御苑2023」
元々、皇室のお庭である国民公園「新宿御苑」。戦後、日本全国から桜を集め、現在では約70種類・900本の桜が開花する桜の名所のひとつです。
通常は昼間のみの開園ですが、4年ぶりに夜も開放し、さらに、初めて「NAKED」とコラボして、2023年3月31日(金)~2023年4月23日(日)の期間、「NAKED桜の新宿御苑2023」を開催しています。東京駅のプロジェクションマッピングを代表作に、リアルとバーチャルを融合したさまざまな体験を生み出すカンパニー「NAKED」。都会の夜景を背景に、摩訶不思議な夜桜体験を叶えています!
光いっぱいですが、ライトアップやプロジェクションマッピングの一部にはトヨタ自動車が、CO2を排出せず水素を使って走る燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」や、移動式発電・給電システム「Moving e(ムービング イー)」、燃料電池で電気コンロや業務用冷蔵庫などに電力を供給する「FCキッチンカー」を提供し、サスティナブルに。電気の流れを実感できるようにと、車にコードを付けて電流を可視化し、まるで宇宙基地に来た気分にもなります!
内覧会セレモニーには、(左から)トヨタ自動車の水素製品開発部の折橋信行さん、NAKEDの代表・村松亮太郎さん、環境省新宿御苑の所長・曽宮和夫さんがご登壇。
自然環境に配慮した中で、戦後から大切にされてきた桜を愛でながら、デジタルアートを体験。アレルギーの人など幅広い人が楽しめるヴィーガンメニューも登場し、平和を願った芸術的な春の夜イベントです。
光と桜の共演を楽しむエリア
ライトアップされたソメイヨシノの中を歩いて鑑賞する「夜桜ウォークエリア」、プロジェクションマッピングやキッチンカーが登場し、ゆっくり過ごせる「アートお花見エリア」が見どころ。ライトアップされていますが、夜の庭園は暗いので足元に気を付けて歩きましょう。
夜桜ウォークエリア(新宿門前〜三角花壇)
新宿門から入園して、迎えてくれるのは「NAKEDディスタンス提灯®」。QRコードを読み、まずは「MY桜占い」でデジタル診断! 新宿御苑を代表する“関山・一葉・オオシマザクラ・鬱金・八重紅枝垂”の中から「あなたの桜」を教えてくれるので、その桜をモチーフにした異なる色の提灯を手にしてお花見スタート!
筆者は「関山」をモチーフにした濃いピンクの提灯でした。地面には桜の形もぼわぁと浮き上がります! 提灯を持つことで、人との距離も自然と開いて“密”を予防。
琴など和の音楽をBGMにしたウォークエリア。桜のライトアップと、来園者が持つ提灯の光が連なって花道となり、江戸時代にタイムスリップしたような和の情緒があります。
ゆっくり歩いて鑑賞するほか、トヨタの小型モビリティ「C⁺walkシリーズ」に乗りながら光のアートを楽しむ『桜の通い路 collaboration with トヨタ C⁺walkシリーズ』の体験ゾーンもあります。
アートお花見エリア(風景式庭園)
広大な芝生広場の「アートお花見エリア」。桜の開花に合わせてプロジェクションマッピングされる桜も変わり、いつ来場しても見頃の桜のアートを鑑賞できます。本来のお花見の雰囲気を崩さないようにと派手になりすぎない演出に。ケルト的な音楽に合わせて、ピンクや緑など淡く濃く色を変えながら、水面のように桜が立体的に揺れ、幻想的な空間です……。
開花状況は変動する場合がありますが、ソメイヨシノの満開後は、八重桜など、これから見頃を迎える桜が開花していきます。4月上旬~中旬頃は、希少な桜の品種「福禄寿(フクロクジュ)」へのプロジェクションマッピングも。近くからでも遠くからでも楽しめます!
平和の祈りで世界とつながるアートプロジェクト『DANDELION PROJECT(ダンデライオン プロジェクト)』も、新宿御苑の桜とコラボした新作『SAKURA DANDELION(サクラ ダンデライオン)』が初登場。提灯と同様に、QRコードを読み込んで参加します。
同プロジェクトに参加中の京都「二条城」へ、たんぽぽの綿毛が飛んで行くように、新宿御苑から二条城へ、二条城から新宿御苑へと、プロジェクションマッピングで種を飛ばして平和の花を咲かせ合うという、リアルタイムでつながるロマンあるお花見体験。
ほかにも、桜バージョンの「NAKED花みくじ®」(税込500円)(右)や、芝生の上に敷いてお花見ができる桜の花びら形のオリジナルレジャーシート「サクラレジャーシート」(税込700円)(左)といった、お花見に花を添えるお楽しみも用意されています。
サクラレジャーシートは数量限定・先着順の販売で、すでに好評なのでなくなり次第終了。芝生の上で過ごしたい人はレジャーシートを持参するとよいでしょう。
お花見ヴィーガンメニュー
新宿御苑は通常でも飲食物の持ち込みはOKですが、お酒類はNG。そこで、人気レストラン「TREE by NAKED(ツリー バイ ネイキッド)」監修のお花見ヴィーガンメニューも数量限定で登場(400円~)。お花見エリアのキッチンカー、新宿門の近くのインフォーメーションセンター内のカフェ「Under the Tree(アンダー ザ ツリー)」で販売し、アレルギーやヴィーガンの人でも楽しめる内容です。内覧会ではキッチンカーを訪問しました。
みりん粕を使ったやさしいお味の「ヴィーガンチャウダースープ」(右上)、植物性由来の材料を使ったソーセージを挟んだ「プラントベースアメリカンドッグ」(唯一ヴィーガンではありません)(皿の下)、ビーツで作ったチキンの食感さながらの「ヴィーガンナゲット(さくらポテト付き)」(皿の上)。ナゲットとアメリカンドッグはカフェのみの販売です。
桜の葉で包んで桜餅のような風味が新しい「さくら餅風スコーン」(左)、オーツや豆乳で作った「抹茶パウンドケーキ」(中)など、スイーツや軽食も豊富。「ホットさくらレモネード」(右)で花冷えの日もホッコリします。
(左から)ラベンダーが爽やかに香る「さくらティーソーダ」、赤ぶどうとピンクグレープフルーツのノンアルコールカクテル「ピンクモクテル」、キッチンカーのみ販売の「いちごミルク」といったドリンクで乾杯!
容器やストローなどにも、資源に還るバイオプラスチックや木などを使うことでゴミ問題にも配慮。人と地球のことを考えたテイクアウトスタイルです。
さらに、キッチンカーの隣には、ネイキッドの感染症対策アート「NAKEDつくばい®」も。日常となった手指消毒のマナー。アース製薬の日本発の技術システムによる、アルコールや塩素系の刺激に弱い人にもやさしい消毒です。箱の中に手を入れて、消毒すると同時に手のひらの中で、新宿御苑に咲く5種類の桜がランダムにパァ~と花を咲かせるという仕掛け。どんな桜が咲くのかは試してみてのお楽しみです!
4月いっぱいアートな夜桜
帰りは「桜の小径(こみち)」を通って新宿門へ。桜の花びらを投影した約100mの桜の並木道は、帰るのも名残惜しい非日常です!
桜の開花や最新情報はTwitterにてチェックしてみてください。NAKEDのアートと融合したキラメキ揺れる夜の桜。継承される日本の自然と文化の美しさを実感した夢のようなひとときでした……。
●開催期間:2023年3月31日(金)~2023年4月23日(日)
●会期中無休(雨天決行、荒天時は中止の可能性あり)
●開催時間:(18:00の閉園後に新宿門を再開門)19:00〜21:00(最終受付21:00閉門22:00)
●会場:新宿御苑
●住所:東京都新宿区内藤町11(入退門は新宿門のみ)
●交通:副都心線「新宿三丁目駅」E-5出口、丸ノ内線「新宿御苑前駅」出口1、都営地下鉄新宿線「新宿三丁目駅」C1・C5出口からそれぞれ徒歩約5分
●チケット税込料金:前売券
*通常チケット
月~木:一般1,600円、高校生以上の学生・65歳以上1,400円、中学生以下1,000円
金土日祝:一般1,800円、高校生以上の学生・65歳以上1,600円、中学生以下1,200円
*(前売券のみ・数量限定販売)サクラレジャーシート付きセットチケット:通常チケット+600円(現地販売価格700円)
*当日会場販売チケット:前売券価格+200円(月~木)+400円(金土日祝)
*本券では新宿御苑の昼間の入園は不可
*アルコールの持ち込み、園内の喫煙は禁止
*ペット同伴不可(補助犬の入園は可能)
●問い合わせ(キョードーインフォメーション):0570-200-888(受付11:00~18:00/日祝休み/2023年3月2日〜2023年4月23日)
*新宿御苑への直接のお問い合わせはご遠慮ください
●イベントHP:https://event.naked.works/shinjukugyoen/
●Twitter:@gyoen_sakura23
[all photos by kurisencho]