2人乗り自転車で地球1周!かかった時間は?【旅に関する面白いギネス記録】

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Apr 22nd, 2023

1955年に書籍から始まった「ギネス世界記録」。人間が達成した記録や、自然界で起きた「世界一」など、さまざまな世界記録を認定・登録しています。その中から、旅行に関するギネス世界記録を紹介していきます。今回は、2人乗り自転車(タンデム自転車)で世界最長距離の移動を記録した人たちを紹介します。

タンデム自転車
 


 

走行距離は3万8,143km

タンデム自転車に乗るカップルのイメージ
※画像はイメージです

2人乗りの自転車(タンデム自転車)を操縦した経験がありますか? 軽井沢などの避暑地に行くと、タンデム自転車の貸し出しがあるので、旅先で乗った経験のある人も少なくないかもしれません。

タンデム自転車は楽しいですよね。普段乗り慣れていない形状の自転車なので、同乗者と思わず笑顔になってしまいます。しかし、小回りが利かないなど、タンデム自転車なりの不便さはもちろんあります。

結局、乗り慣れた普通の自転車(1人乗りの自転車)が一番だと感じる人がほとんどだと思いますが、このタンデム自転車で世界最長の旅を楽しんだ夫婦がいます。イギリス人のルイーズ・シャンブルックさんとフィリップ・シャンブルックさんの夫婦です。

その走行距離はなんと、3万8,143km。赤道上を地球1周すると約4万kmですから、要するにタンデム自転車で地球1周した計算になります。

ほぼ3年、タンデム自転車に乗って地球を走る

地球儀
記録の詳細を見てみましょう。記録を達成したのは1997年(平成9年)です。その意味で、25年以上も破られていない偉大な記録だとわかります。

出発の土地は、イギリスの北リンカンシャー州ブリッグです。聞き慣れない地名ですね。地図で見るとロンドンの北、シェフィールドの東にある都市。

そのブリッグを、1994年(平成6年)12月17日に出発し、1997年(平成9年)10月1日に同じ場所まで戻っています

ほぼ3年、タンデム自転車に乗って地球のあちらこちらを走り回ったのですね。

タンデム自転車で世界一周を最速で走り抜けるギネス記録は、男子の記録だと281日で達成されています。

しかし、シャンブルック夫妻が挑戦した記録はあくまでも、タンデム自転車で「最長の距離」を走る挑戦です。

イギリスからアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、南アジア、インド、シリア、トルコ、ヨーロッパを経て母国へと旅する中で最長の距離を走り、3年近くの時間が費やされました。

ところで、シャンブルック夫妻は、どのような人たちなのでしょうか?

ニュージーランドヘラルド紙の報道を見ると、2014年(平成26年)の段階で、ご主人のフィリップさんが、ニュージーランドの大学院で健康科学の修士課程に進学している様子が確認できます。

写真を見る限り、あるいは(多彩すぎるので詳細こそ省きますが)数々の職歴を見る限り、決して若いとは言えない年齢に見受けられます。それでも、学び続けている姿勢を報道で見て、なんだか筆者は納得させられてしまいました。

タンデム自転車で世界一周をしてしまう旅人は、学問の道でも歩みを止めない人なのですね。

[参考]
Longest tandem bicycle journey – Guinness World Record
Fastest circumnavigation by tandem bicycle (male) – Guinness World Records
Learning never ends for Philip Shambrook – New Zealand Herald
London couple in two-year honeymoon tandem world record attempt (+ video) – road.cc

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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