走行距離は3万8,143km
※画像はイメージです
2人乗りの自転車(タンデム自転車)を操縦した経験がありますか? 軽井沢などの避暑地に行くと、タンデム自転車の貸し出しがあるので、旅先で乗った経験のある人も少なくないかもしれません。
タンデム自転車は楽しいですよね。普段乗り慣れていない形状の自転車なので、同乗者と思わず笑顔になってしまいます。しかし、小回りが利かないなど、タンデム自転車なりの不便さはもちろんあります。
結局、乗り慣れた普通の自転車(1人乗りの自転車)が一番だと感じる人がほとんどだと思いますが、このタンデム自転車で世界最長の旅を楽しんだ夫婦がいます。イギリス人のルイーズ・シャンブルックさんとフィリップ・シャンブルックさんの夫婦です。
その走行距離はなんと、3万8,143km。赤道上を地球1周すると約4万kmですから、要するにタンデム自転車で地球1周した計算になります。
ほぼ3年、タンデム自転車に乗って地球を走る
記録の詳細を見てみましょう。記録を達成したのは1997年(平成9年)です。その意味で、25年以上も破られていない偉大な記録だとわかります。
出発の土地は、イギリスの北リンカンシャー州ブリッグです。聞き慣れない地名ですね。地図で見るとロンドンの北、シェフィールドの東にある都市。
そのブリッグを、1994年(平成6年)12月17日に出発し、1997年(平成9年)10月1日に同じ場所まで戻っています。
ほぼ3年、タンデム自転車に乗って地球のあちらこちらを走り回ったのですね。
タンデム自転車で世界一周を最速で走り抜けるギネス記録は、男子の記録だと281日で達成されています。
しかし、シャンブルック夫妻が挑戦した記録はあくまでも、タンデム自転車で「最長の距離」を走る挑戦です。
イギリスからアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、南アジア、インド、シリア、トルコ、ヨーロッパを経て母国へと旅する中で最長の距離を走り、3年近くの時間が費やされました。
ところで、シャンブルック夫妻は、どのような人たちなのでしょうか?
ニュージーランドヘラルド紙の報道を見ると、2014年(平成26年)の段階で、ご主人のフィリップさんが、ニュージーランドの大学院で健康科学の修士課程に進学している様子が確認できます。
写真を見る限り、あるいは(多彩すぎるので詳細こそ省きますが)数々の職歴を見る限り、決して若いとは言えない年齢に見受けられます。それでも、学び続けている姿勢を報道で見て、なんだか筆者は納得させられてしまいました。
タンデム自転車で世界一周をしてしまう旅人は、学問の道でも歩みを止めない人なのですね。
[参考]
※ Longest tandem bicycle journey – Guinness World Record
※ Fastest circumnavigation by tandem bicycle (male) – Guinness World Records
※ Learning never ends for Philip Shambrook – New Zealand Herald
※ London couple in two-year honeymoon tandem world record attempt (+ video) – road.cc
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