世界の有名なピラミッドの特徴は?
日本のピラミッドをご紹介する前に、世界のピラミッドの特徴をお伝えします。エジプトのピラミッドは、石でつくられた四角錐形で、古代エジプトの王や王妃、王族の墳墓とされています。
また、メキシコのテオティワカン遺跡にあるピラミッドは、先端が尖っておらず、四角錐台形で、宗教儀式を行っていた場所だといわれています。
さて、日本のピラミッドにはどのような特徴があるのでしょうか?
どの方向から見ても三角形! 摩訶不思議な「葦嶽山(あしたけやま)」
As6673, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
日本ピラミッドといわれる葦嶽山は、広島県庄原市の東部に位置する、標高815mの山です。昔から神武天皇陵といい伝えられていて、どの方向から見ても三角形をしているのが最大の特徴。さらに、鷹岩や天狗岩・鳥帽子岩のほか、鬼叫山には鏡岩、方位石、ドルメン(供物台)、神武岩といった多数の巨岩が存在します。
1934年、ピラミッド研究家でオカルティストの酒井勝軍が現地を訪れて、巨石群や山を調査。葦嶽山は世界最古のピラミッド本殿で、北側の鬼叫山が拝殿だと発表したことから「日本のピラミッド」といわれるようになりました。これを機に日本は空前のピラミッドブームに!
詳しくは、酒井勝軍の著書『太古日本のピラミッド: 昭和9年刊 Kindle版』を読んでみてくださいね。
世界最古のピラミッドが日本に本当にあったとしたら、胸熱です!
日本のピラミッド「葦嶽山」のミステリー
酒井勝軍は日本のトンデモ古文書とされる『竹内文書』をもとに、葦嶽山の発見に至ったそうです。そのほか、下記のような不思議な話があります。
- 頂上には太陽石を中心に放射状にならぶ丸石群があった
- 自然に形成されたとは思えない巨石が点在する
- 神武岩(巨岩のひとつ)は古くから村の人たちが「神武天皇御陵」といい伝え、あがめていた
ちなみに「神武岩」には、人間の強欲さを感じるエピソードが残っています。
大正の初め頃、神武岩の底に多くの財宝が埋められているという噂が流れたそうです。そのため、連日のように近郊から人々が押しかけて、巨岩群を掘り返すさわぎに。しかし、ひとつの財宝も発見されなかったといいます。
また、葦嶽山は登山が可能。本村町野谷からのコースと、灰原峠からのコースの2つがあります。古代文明に思いを馳せながら山登りしてみるのも良さそうですね。
庄原市の豊かな自然を堪能できる「帝釈峡」
広島県庄原市といえば、「里山」。庄原市の古民家残存率は全国で3位で、長い歳月をかけて人と自然が紡ぎ出した美しい光景を望めます。
石灰石でできた雄橋
そんな庄原市の自然を体感したいのなら、国立公園「帝釈峡」へ。全長90m、幅18m、高さ40mの日本を代表する雄大な天然橋「雄橋」のほか、奥行きが200mほどある鍾乳洞「断白雲洞」、周囲24km、全長8kmの大正時代に完成した人造湖「神龍湖」など、一度は訪れたいスポットが目白押しです。
住所:広島県庄原市東城町、広島県神石郡神石高原町
電話:0847-86-0611(帝釈峡観光協会)
アクセス:JR芸備線「東城駅」下車、備北バスに乗車して「帝釈」で下車
公式HP:http://taishakukyo.com/
[参考]
ひろしま文化大百科
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