セブ・パシフィック航空はLCCでも第2ターミナル!
コロナ禍以降、つい最近まで週4便だったLCCセブ・パシフィック航空の成田~クラーク直行便ですが、2023年10月29日からは毎日運航されています。チェックインカウンターがあるのは、成田空港国際線の第2ターミナルのQ&R。フィリピンの陸、海、空と太陽をモチーフにデザインされた色鮮やかなイエロー&ブルー(グリーン)のロゴが目印です。
「LCCなら第3ターミナルまで行かなきゃ!」と思っていましたが、第2ターミナルなので駅からのアクセスも良好。ただし、受託手荷物はすべて有料なので、トランクなどを預ける場合は20kgまたは32kgの「CEB Prepaid Baggage」を事前購入する必要があります。最大重量は64kまで(32kg×2個)。当日申請や超過料金は割高になるので、要注意です。
ちなみにセブ・パシフィックの機内持ち込み可能な手荷物の上限は7kg。サイズは56×36×23cmまで。その他、身の回り品1点までは持ち込めます。成田~クラーク間のフライト時間はおよそ4時間半~5時間程度。復路便が早朝(4時55分発)のため、「ネックピローがないと熟睡できないかも?」と気になっていたものの、往路はともかく、復路ではお土産が増えるであろうことも考えて、なるべく持ち物を抑えるべく、ネックピローは見送ることに。その判断やいかに……?
座席の最後部では、セブ・パシフィックの愛嬌のあるキャラクターが、笑顔でお出迎え。「液晶モニター無し」「充電コンセント無し」の3列シートではあるものの、LCCのなかでは座席もゆったりしていて、ネックピローがなくても快適に過ごせました。ただし(これは“フィリピンあるある”だそうです)、機内は冷房がかなり強めに効いているので羽織るものは忘れずに!
事前予約制の機内食は9種類からセレクト可能!
セブ・パシフィックには機内食がありますが、出発予定時刻の24時間前までの事前予約制となっていて、フライトチケット購入の際、あるいはチケット予約後に管理画面からオーダーする仕組み。メニューは、サンドイッチやパスタのほか、謎のスパムのり巻(!?)に王道フィリピン料理など、全部で9種類。機内持ち込みもOKですが、軽食や飲み物なら、機内でも当日購入が可能です。メニュー表を眺めていたら、カップヌードルなども数種類取りそろえられていました。
往路では、バーベキューソースでマリネされたチキンとピラフ、チンゲン菜の入った「Char Siu Chicken」を事前予約。アルミ製の容器に入ったフィリピンの家庭料理が、アツアツの状態で機内で味わえます。
Char Siu Chicken
思った以上にお肉が柔らかくてジューシー。甘めのソースが食欲をそそります。ちなみに復路にオーダーしたのは、フィリピンではお馴染みの「Beef Adobo」。こちらはかなりすっぱくて、早朝にいただくにはちょっと刺激が強かったです。
Beef Adobo
笑顔溢れる温かな接客といきなり始まるクイズ大会
初めてのセブ・パシフィック航空で印象的だったのは、イエロー&グリーンの制服を着用したフライトアテンダントによる笑顔あふれる温かな接客です。機内販売には、ぬいぐるみ(500ペソ)や、ロゴ入りキャップ(200ペソ)、トートバッグ(500ペソ)などがラインアップしていて、現金またはカードでの購入が可能。筆者も記念に欲しくなりました。
ふと機内前方を見ると、「Fun Games」と呼ばれるクイズ大会が始まりました。2問くらいの簡単なクイズですが、挙手して正解すると、セブ・パシフィック航空のオリジナルグッズがもらえます。あっという間に終わるので、ご注意を!
ちなみに、早朝便の復路ではさすがにクイズ大会は行われませんでしたが、窓の外はこんな光景が広がっていました。
機内誌に目を通したりしているうちに、クラーク国際空港に到着。これまで筆者が乗った飛行機のなかで、おそらくもっとも振動が少ないスムーズな着陸で、思わず(心の中で)「上手い!」と機長さんに拍手を送ってしまったほど。滞在中フィリピン国内を走るドライバーたちの運転テクニックにも何度も驚愕しましたが、それと通じるものを感じました。
2022年5月にオープンした新ターミナルの特徴は?
話題のクラーク国際空港の新ターミナルはこちら。旧ターミナルのおよそ2倍にあたる総面積11万平方メートル/4階建ての広大なターミナル内を、カートに乗って移動している人たちの姿も多く見かけました。国際線と国内線があり、フィリピン国内では初という非接触チェックインや自動手荷物預け機が導入されているほか、授乳室や多宗教の祈とう室なども設置され、トイレも清潔です。
木のぬくもりが感じられる開放的なターミナル内には、アーティスティックなソファやオブジェが設置され、おしゃれなレストランやカフェ、お土産店が並び、本格的なスペイン料理も味わえます。
復路は早朝便のため深夜2時頃からベンチで待機していたのですが、危険な目に遭うこともなく、安全に過ごせました。
一部、壁画パネルになっている場所もありましたが、いずれ免税店などがオープンする予定とのこと。洗練されたデザインは、世界中の建築デザインを対象に著名建築家らの審査によって選出される「ベルサイユ賞」の 2021年の空港部門にも選ばれており、今後ますます大勢の利用者で賑わうことが予想されます。
LCCセブ・パシフィック航空では、成田~クラーク間の片道のフライトがなんと500円(燃油サーチャージ、支払手数料など別途必要)になる超破格の「スーパーシートフェス」なども不定期で実施しているそうなので、クラーク国際空港の新ターミナルが気になった方は、ぜひこまめにチェックしてみてくださいね。
[All Photos by Reico WATANABE]