滑走路は目と鼻の先
豊中市にある千里川土手は、大阪国際空港(伊丹空港)の滑走路の南側に位置し、着陸する飛行機を間近で観察することができます。市の公式HPによれば、2019年に、「トリップアドバイザー」で「エクセレンス認証」を受けた場所でもあるとのことです。
「土手」と呼ばれるだけあって、川沿いの歩道は舗装されておらず、のどかな風景が広がります。
歩道のすぐ隣には、フェンス一枚を隔てて滑走路が広がります。
筆者は土曜日の午後3時頃に訪れてみました。カメラを構えた人たちが多くいましたが、休日ということもあり家族連れや若いカップルなど、幅広い年代の男女が訪れていたのが印象的でした。
頭上を通り過ぎる大型機の音とスピードの迫力
しばらく散策していると、こちらに向かって飛行機が近づいてくるのが見えましたが、ターミナルの方に向かって通り過ぎて行きました。どうやら小型機が着陸する滑走路と、中・大型機が着陸する滑走路は分かれているようです。
しばらく待つと、また飛行機がこちらに向かって飛んできました。今度は真後ろの滑走路に向かってきます。
不思議なもので、しばらく姿が見えているのに頭上を通り過ぎるのは一瞬なんです。
飛行機が離着陸する様子は横から眺めることはありますが、後ろから見る機会はあまりありませんよね。ちなみに、離陸する大型機が待機している様子も見ることができます。
滑走路から少し離れた橋の上から見ると、撮影スポットと着陸する飛行機との距離の近さが一目瞭然です。
千里川土手では、伊丹空港の運用時間である7:00から21:00まで飛行機の着陸を眺めることができます。おすすめの時間帯は10時台、16時台〜20時30分頃まで。
一番飛行機が少ない時間帯は7時台で2本、多い時間帯では1時間に10本以上通過するそうです。平均すると、1時間あたり7回飛行機が着陸していることになります。
筆者は1時間弱滞在していましたが、小型機から中型機、大型機までさまざまな種類の飛行機を目にしました。
自転車やレンタカーで行くのがおすすめ
最寄駅の阪急曽根駅から2kmと距離があるので、車やシェアサイクルを利用して向かうといいかもしれません。徒歩数分の場所にコインパーキングとファミリーマートがあります。土手周辺にトイレはありません。
実際に訪れてみて一番驚いたことは、通過する飛行機の到着時間や出発地をアナウンスしてくれる女性の方がいたことです。観光スポットなので、アルバイトかスタッフかと思いましたが、その姿を見るとどうも違う様子。ボランティアでアナウンスしてくれているようでした。
今後、2025年の大阪万博に合わせて、千里川土手付近の一部が整備されて公園になるとのこと。訪れやすくなる一方で、現在の風情を感じながら飛行機を写真に収められるのも長くないかもしれません。
伊丹空港を利用する際に、レンタカーやシェアサイクルを活用して飛行機の大迫力の音とスピードを感じてみてはいかがでしょうか。
【参考サイト】
飛行機が間近に見える魅力スポット「千里川土手」|豊中市
[Photos by Makoto Shigeta]