能登半島はどこにある?
能登半島の位置を知ろう
石川県内12市町、富山県内1市の計13市町からなる、日本海側最大(圏域面積2,404平方キロメートル)の半島。一周は約300㎞あり、車で約4時間半ほどの広さです。2003年に開港した能登空港(のと里山空港)を使えば羽田空港から約55分のフライトで能登へ着陸。住民にとっても観光者にとっても大きな窓口となっています。
おすすめのアクセス&巡り方
能登へのアクセス方法
県外から訪れる場合、能登半島観光の始発点となるのは「金沢駅」か「能登空港(のと里山空港)」の2つ。東京からアクセスする場合は、北陸新幹線(東京駅~金沢駅)を使うほか、飛行機(羽田空港~能登空港)を利用するのが便利。
現在、飛行機は震災の影響で1日に1便のみの運航ですが、所要時間は約55分、片道料金は9,875円~と、新幹線を利用するよりも早く安く到着できるのでおすすめです。
▶東京駅→金沢駅
・所要時間:北陸新幹線で約2時間30分
・参考料金:片道13,850円~ ※2024年7月時点
〈飛行機〉
▶羽田空港→能登空港
・所要時間:約55分
・参考料金:片道9,870円~ ※2024年7月時点
能登を巡るには車がおすすめ!
能登半島を巡る際の一番のおすすめは車。公共交通機関はありますが、行ける場所や本数は限られているため、マイカーもしくは金沢駅や能登空港からのレンタカーが便利。2013年に無料解放された「のと里山海道」を使えば、スムーズに半島内を移動できるので活用してみましょう。
空港からはレンタカー以外にも、目的地まで一律料金で送迎してくれる「ふるさとタクシー(※)」もあるので、運転に自信がない人でも安心です。
※事前予約必須 予約方法や状況はこちらのサイトをチェック。
絶景とお酒を楽しむなら電車旅もOK!
一方で電車を利用する場合、小松や加賀温泉方面へは「IRいしかわ鉄道」、七尾方面へは「JR七尾線」、七尾駅から乗り換えられる「のと鉄道七尾線」を利用すれば穴水までアクセスする事ができます。
先に紹介した通り、電車で巡るには少し不便な点もありますが、「能登さくら駅」と呼ばれる桜と車両のコントラストが美しい「能登鹿島駅」といった、電車旅ならではの絶景があります。また能登には有名な酒蔵が多く点在しているので、お酒を楽しみたい人は電車もおすすめです!
1日目
【10:00】金沢駅からレンタカーで出発
金沢駅に到着! いよいよ能登へ向けて出発です。
【10:40】日本唯一!車で走れるビーチ『①千里浜なぎさドライブウェイ』
能登をまわるならまずはここから! 水平線を横目に砂浜ドライブができる日本唯一の砂浜です。走行に適した粒の細かい砂浜なので、車だけでなくバイクや自転車でも走行が可能。SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)という、バイカー必見のツーリングイベントの開催地にもなっています。海の手前にある水たまりを利用してウユニ塩湖のような写真を撮影することもできますよ。時間帯によって景色がガラリと変わるので、お気に入りのタイミングを見つけてくださいね。
住所:石川県羽咋郡宝達志水町(羽咋市)
入場料:無料
アクセス:のと里山海道【千里浜IC】または【今浜IC】を降りてすぐ
【11:30】タイヤシャワーと足湯ですっきり『②道の駅 のと千里浜』
千里浜なぎさドライブウェイの出入口にもなっている千里浜ICから車で約2分の場所にある『道の駅 のと千里浜』。お土産の購入はもちろん、軽食やジェラートなどを取り扱っている広々とした道の駅です。無料で使用できるタイヤシャワーで砂浜の汚れを落としてすっきり。人間の足には「だいこん足の湯」という足湯があるので、ここまでの移動で溜まった疲れを一旦リセットできるのがうれしいですね。
ここで買ったお弁当やおやつを持って千里浜で食べるのもおすすめです。
【12:30】本物に出会える博物館『③宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋』
道の駅のと千里浜より車で約8分。UFOの街と呼ばれる羽咋(はくい)市の博物館「コスモアイル羽咋」では、なんと本物の宇宙船を間近で見ることができるんです。臨場感あふれるドーム型スクリーンで見る「コスモシアター」も見逃せません。宇宙に想いを馳せることで、今夜の星空を眺めるのが何倍も楽しみになること間違いなし。
住所:石川県羽咋市鶴多町免田25
電話番号:0767-22-9888
開館時間:8:30~17:00(最終入場16:30)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌平日)
料金
<宇宙科学展示室>大人500円、小中学生250円、幼児無料
<コスモシアター>大人500円、小中学生300円、幼児無料
<展示室+シアター>大人900円、小中学生450円、幼児無料
公式サイト:http://www.hakui.ne.jp/ufo/index.html
[公式instagram]
【15:00】良縁のパワースポット『④氣多大社』
コスモアイル羽咋より車で約8分。氣多大社は能登国一宮(最高位の神社)で、古くから「気(氣)の多く集まる場所」として崇められてきました。御祭神である大己貴命(オオナムチノミコト)は、出雲大社では大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)といわれる縁結びの神様であることから、縁結びスポットとしても有名です。広大な境内には社殿や拝殿、御旅所などが配置されており、その多くが重要文化財に指定されています。奥宮での神事がある際に神官が目隠しをして通行しなければらない「入らずの森」という聖域もあります。
国指定重要文化財 拝殿
【17:00】全長460.9m!『⑤世界一長いベンチ』
氣田大社より車で約36分。2024年5月にリニューアルオープンとなった夕日の名所です。1989年には「世界一長いベンチ」としてギネスブックに掲載されたこともあるのだとか。トンビに食べ物を持っていかれないように注意が必要です。
目の前に広がる増穂浦海岸(ますほがうらかいがん)では、例年11~3月頃まで「幸せを呼ぶ」さくら貝を拾うことができます。その名の通り透き通る桜色の貝殻は、持ち帰っても色褪せることがありません。
【18:00】夜は囲炉裏で乾杯『⑥TOGISO 能登の古民家宿』
世界一長いベンチから車で約10分。今回宿泊するのは築86年の古民家宿「TOGISO(とぎそう)」。景観の美しい赤崎という漁師町にあり、もともとの家主さんは塩やバスの切符を扱っている商店を営んでいたのだとか。
いつかの夏休みを思い出すような、裸足で家の中を駆け回りたくなる懐かしい感覚に包まれます。夜になれば満天の星空。波の音に耳を傾けながら眺めた天の川は一生忘れられない光景です。
古民家の雰囲気を残しつつ、居室は和洋室でベッドを完備。
共有キッチンには豊富な調味料と調理器具が揃っています。
夕食は囲炉裏で地元の食材を焼いていきます。パチパチと炭の爆ぜる音を聴きながら遠火でじっくり焼いた魚には、普段は味わえない旨みと甘みが凝縮されていました。デザートには焼きマシュマロも忘れずに。
住所:石川県羽咋郡志賀町赤崎ロ58-1
電話番号:050-3708-1030
宿泊料金:素泊まり6,600円~ ※時期により異なる
囲炉裏体験:2時間3,000円(税込)※マシュマロ付
公式サイト:https://togiso.jp/
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2日目
【9:00】700年の歴史を誇る『⑦大本山總持寺祖院』
山門(2023年9月撮影)
TOGISOより車で約30分。石川県輪島市に位置する曹洞宗の大本山として知られる歴史ある寺院です。毎年4月に行われる「釈尊誕生日(花まつり)」や10月の「開山忌」をはじめ、年間を通して多くの参拝者が訪れます。能登半島地震の影響を受け拝観を休止していましたが、安全な区域に限定して2024年6月15日(土)より境内の拝観が再開となりました。
伝燈院(2023年9月撮影)
住所:石川県輪島市門前町門前1-18-1
電話番号:0768-42-0005
拝観時間:9:00~15:00 ※2024年6月現在
拝観料:当面の間は無料 ※2024年6月現在
公式サイト:https://noto-soin.jp/
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【11:00】日本の棚田百選に選ばれた『⑧白米千枚田(しろよねせんまいだ)』
2023年8月撮影
2023年11月撮影
總持寺祖院より車で約50分。約4ヘクタールの斜面に1,004枚もの小さな田が連なる棚田で、四季折々の表情を見せる能登屈指の絶景スポットです。令和6年能登半島地震の影響を受け、2024年は面積の1割程度で田植えが行われました。駐車場は無料で利用できるため、能登をまわる際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。[輪島市]
【12:30】記念撮影はイカキングと『⑨イカの駅つくモール』
白米千枚田より車で約1時間10分。日本百景に選ばれている九十九湾を中心に、能登町の情報発信拠点として2020年に誕生したイカの駅つくモール。館内ではここでしか買えない地元の特産品が各種取り揃えられています。シンボルの巨大なイカキング(全長13m、全幅9m、高さ4m、重さ約5t)が目印。口の中に入ったり、足に巻かれて写真を撮ればSNS映え間違いなし!
住所:石川県鳳珠郡能登町字越坂18字18-1
電話番号:0768-74-1399
営業時間:9:30~17:00
定休日:水曜日
公式サイト:https://ikanoeki.com/
【13:00】一度飲んだら虜になる日本酒『⑩数馬酒造』
イカの駅つくモールより車で約15分。ここからは今回の旅行中に飲むお酒を買う時間です。なかでも筆者が愛して止まないのが『数馬酒造』。数馬酒造では奥能登を代表する清酒「竹葉(ちくは)」をはじめ、地元の契約農家が栽培する能登の米と、良質な水にこだわった美味しい酒造りに取り組んでいます。
イチ押しは『竹葉 能登純米』。食事の邪魔をしないどころかどんな料理にも寄り添い、その味を引き立てるバランスの良い一本です。※公式サイトからの購入も可能
住所:石川県鳳珠郡能登町宇出津ヘ-36
電話番号: 0768-62-1200
営業時間:9:30~17:00
定休日:日曜
公式サイト:https://chikuha.co.jp/
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【14:00】ワイナリー見学と試飲ができる『⑪能登ワイン』
数馬酒造より車で約15分。続いて向かった先は無料のワイナリー見学(事前予約制)と8種類のワインが試飲できる能登ワイン。地元の日本酒を買ったらやはり地元のワインも嗜みたいですよね。工場の目の前に広がる畑で収穫されたブドウを【絞って・発酵させて・保存して】出来上がったものが店頭へと並びます。ここでは年間13万本弱を製造し、その9割が石川県内でのシェアなんだとか。国産ワインのなかでも純度の高い日本ワイン。きっとあなた好みの一本に出会えるはず。
住所:石川県鳳珠郡穴水町字旭ケ丘り5-1
電話番号:0768-58-1577
ワイナリー見学(無料):11:00/14:00~ ※事前予約制
所要時間:各回ともに20分程度
公式サイト:https://notowine.com/
[公式instagram]
【18:00】まだまだ今日は終わらない『釣り体験(TOGISO)』
宿に戻ったら夕飯の食材調達を兼ねて、素人でも簡単にできる穴釣りが挑戦。目の前の海でイシダイとカサゴを釣り上げることができました。
▶竿レンタル(エサ付き):税込1,700円
今宵は共有キッチンのカウンタースペースで、釣った魚や買ってきた魚を捌いて、調達してきたお酒と一緒にいただきます。釣りをしている間に冷やしておいた白ワインが絶品でした。
3日目
【08:00】シュノーケルやカヤックのレンタルで海を遊び尽くす
TOGISOではレンタルできるアクティビティグッズが盛りだくさん! 海まで徒歩30秒の好立地で泳がない選択肢はありません。透き通る青い海は、浅瀬でも魚群に遭遇する確率高し。
▶カヤック(2時間):税込3,300円
【13:00】開湯から約1,200年『⑫和倉温泉 総湯』
二晩お世話になったTOGISOに別れを告げてから車で約45分。海で遊んで疲れた身体を癒しに「和倉温泉 総湯」へ。旅行者に嬉しい朝7時オープン。昼間から入る露天風呂の背徳感と開放感がたまりません。
住所: 石川県七尾市和倉町ワ6-2
電話番号:0767-62-2221
営業時間:7:00~21:00
定休日:毎月25日(土日の場合、翌月曜日)
入浴料:大人490円、小学生130円、未就学児50円
公式サイト:https://www.wakura.co.jp/
【14:00】絶品ジェラートと可愛いグッズに注目『⑬能登ミルク本店』
和倉温泉総湯から徒歩10秒。旅の最後を締めくくるのは地元民からも愛される「能登ミルク」。ここでお風呂上りのジェラートを食べるために温泉に入ったと言っても過言ではありません。
番号札までかわいらしい。
ジェラート:ダブル(税込550円)
店内にはオリジナルグッズも盛りだくさん。友人へのお土産にクッキー(税込540円)をいくつか購入し、自分用には帽子(税込3,850円)も買いました。※店頭価格(2024年7月時点)
カラバリ豊富(ホワイト、ブラック、ベージュ、グリーン、ピンク)で迷いましたが、使い勝手の良さそうな黒をチョイス。この夏の相棒になりそうです。
住所:石川県七尾市和倉町ワ部13-6
電話番号:0767-62-2077
営業時間:9:00~17:00
定休日:水・木曜日
公式サイト:https://notomilk.com/
[公式instagram]
【18:00】金沢でレンタカーを返却
能登ミルクより車で約1時間10分。車を返却したら新幹線の時間まで金沢駅周辺をぶらり。思い出もお土産もたっぷり持って家路につきます。
紹介した13スポットをMAPで保存
今回紹介した13スポットは、ぐるりと半島をまわるコースで能登を満喫できること間違いなし! ぜひ記事と一緒に保存して使ってくださいね。
※時期により商品や価格が変わる可能性があります。
※店舗や寺社の営業時間、最新情報は各公式サイトをご確認ください。
荒々しいイメージの強い日本海ですが、太陽の下できらきらと海面が揺れるエメラルドグリーンの海は離島を彷彿とさせるほどの透明度。絶景スポットを巡り、地元の新鮮な食材や地酒を堪能する能登旅行はいかが。
[Photos by はなすけ&TOGISO能登の古民家宿]