【至福の渓流テラス】森と渓流に抱かれる「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」宿泊記|青森

Posted by: はなすけ

掲載日: Jul 28th, 2024

青森県にある「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」。長さ14kmに渡る奥入瀬渓流を堪能できる無料シャトルバスは、短時間でも非日常を感じられる見どころ満載のアクティビティ。渓流露天風呂や限定のスイートルーム、こだわり抜かれた季節の食材とワインのマリアージュを楽しむペアリングディナーなど、広大な自然に想いを馳せる贅沢プランで心と身体を満たす1泊2日をご紹介します。

奥入瀬渓流ホテル Sonore ソノール 渓流テラス アペリティフ

「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」5つのポイント

奥入瀬渓流ホテル-外観

  • 奥入瀬渓流沿いに佇む唯一のリゾートホテル
  • 予約なしで利用できる「無料の渓流シャトルバス」
  • 宿泊者限定! 全身で自然と対話する「渓流露天風呂」」
  • 身体と心が喜ぶ極上のフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」
  • 思い出をギュッと形にする「こけ玉作り体験」など充実のアクティビティ

奥入瀬渓流沿いに佇む唯一のリゾートホテル

ウェルカムドリンク

八戸駅からバスで約70分。まずは奥入瀬(おいらせ)渓流を連想させるアロマが焚かれたフロントでチェックイン。ウェルカムドリンクには、青森ならではの果汁100%りんごジュースとシードルが用意されていました。可愛らしいピンク色をしたロゼのシードルは、甘くすっきりとした口当たりで長旅の疲れを癒やしてくれます。アルコールの種類はシードル以外にも、日替わりでスパークリングワインや日本酒に変わるそう。連泊者にも嬉しい心配りです。

ロビー森の神話
【東館】ロビー 森の神話
岡本太郎氏作の大暖炉。奥入瀬渓流に生息する鳥やきのこ、森が共生している様子を表現した作品です。

予約なしで利用できる「無料の渓流シャトルバス」

奥入瀬渓流

ホテルの魅力はなんといっても目の前に流れる奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)。国立公園内にある奥入瀬渓流は、【特別保護区・天然記念物・特別名勝】の3冠を誇る、まさに聖域のような空間です。全長が約14kmに及ぶ渓流沿いの遊歩道はトレッキングにも人気のスポットですが、毎時0分にホテルを出発し45分で戻ってくる無料の「渓流シャトルバス」を使えば短時間でも奥入瀬の自然を満喫することができますよ。

◆渓流シャトルバス
始発6:00 / 最終便16:00(毎時00分発→毎時45分着)
料金:無料
予約:不要
出発:西館玄関
※道路状況や気候により発着時間が変更になる場合がございます。

阿修羅の流れ

こちらは奥入瀬で一番有名な流れの名所「阿修羅の流れ」。苔むした盆栽のような岩を見ていると、まるで自分が大きな箱庭の中に佇んでいる感覚に。

雲井の滝
水量豊かで見応えと迫力満点の「雲井の滝」。夏でも肌寒いので、ゆっくりと景色を堪能する際には上着があると安心です。

宿泊者限定! 全身で自然と対話する「渓流露天風呂」

渓流露天風呂

眼下に渓流を望む渓流露天風呂。昼は青空の下で鳥のさえずりを聴き、夜はライトアップされた景色をゆったりと眺めてリラックス。甲田山から湧き出る温泉は透明感があり、するりと肌になじみます。会話よりも景色を楽しんでいる方が多く、静かに外の景色を満喫することができました。洗面台には化粧水、乳液、洗い場にはシャンプー、コンディショナー、ボディーソープのほかにクレンジング洗顔が置いてあります。

◆渓流露天風呂
期間:4~11月 ※12~3月は冬季限定「氷瀑(ひょうばく)の湯」
時間:5:00~11:30、14:30~24:00
原泉:猿倉温泉混合泉
泉質:単純泉(低張性中性高温泉)
適応症:筋肉や関節の慢性的な痛み、胃腸機能の低下、冷え性、疲労回復、うつ状態など

身体と心が喜ぶ極上のフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」

フレンチレストラン2

ナプキンガラス

今宵はフレンチレストラン「Sonore」では、奥入瀬渓流のせせらぎ、旬の食材と地元の食材をふんだんに使用したフランス料理、ソムリエの選ぶ銘醸ワインを味わいます。「歓迎」の花言葉を持つこぶしの木がインテリアに活かされ、ナプキンの上に置かれたガラス細工は渓流の流れをイメージしています。窓の外に見えるのは、アペリティフ(フランス語で食前酒)を楽しむことのできる「渓流テラス」です。

渓流テラス

アミューズ
こだわりのアミューズは渓流に見立てた青い皿によく映えます。低いものから下流、高くなるにつれて上流のイメージなんだそう。ソムリエ厳選のシャンパーニュと一緒にいただきます。今回あわせていただいたのは、果実味重視でシンプルにおいしいと感じられるパトリス・マルク。

アミューズ1
胡瓜と旬のお魚を組み合わせた一品。

アミューズ3
パン生地にのった馬肉と苺。ホワイトバルサミコで引き締まったお味に。

アミューズ2
フランスから取り寄せた型を使いパイ生地で作ったタルトに鴨肉のコンフィを隠した一品。

青森の味覚と季節の旬の食材にこだわり、青森らしさを表現した品々に舌鼓。ひとくちの満足度が高く、軽やかで旨味の強いシャンパーニュとよく合います。渓流の瀬音に耳を傾けながら、アミューズとシャンパーニュの奥深いマリアージュを味わう時間は、この上ない贅沢です。

いちご煮

渓流テラスでアミューズを楽しんだら屋内へ移動。はじめに運ばれてきた料理はデザートのような見た目をした「いちご煮」。想像していた青森の郷土料理である吸い物の「いちご煮」とは似ても似つかない姿に驚きを隠せません。冷製仕立てになっており、ウニとキモのソース、ウニ、貝のソースが絶妙なハーモニーを奏でます。ダブルペアリングでいただいたシェリー酒との相性が抜群でした。

料理4
40分かけてバーミキュラで焼いたというパンは雲のように軽くてふわふわ。もちもち感を出すためにりんごのエキスがはいっているのだそう。ほのかな酸味に次の一口への一手が止まりません。

料理1
タルタル部分はマグロのみという一品「鮪」とペアリングワインの赤。魚醤のみというシンプルな味付けにも関わらず、春の甘く青いキャベツや少し半熟にした卵黄のコンフィ、アラブのスパイス「デュカ」、お魚のクルトンがマグロの旨味を最大限に引き立てます。

奥入瀬渓流ホテル Sonore ソノール 夏メニュー 
季節が変わり、これから夏メニューで提供される「鮪」がこちら。暑い季節にぴったりな焼き茄子のソルベ仕立てに、鮪の出汁で炊いた茄子の煮浸しを合わせています。細かくして合わせたいぶりがっこやクルトンが食感のアクセント。

ソノール_豆
「豆」
そら豆のエスプーマとスナップエンドウに、柔らかいソーセージをアクセントとした緑の味わいを楽しむ一品。

ソノール_本
「本あら」
本あら(ほんあら)とはクエに近い高級魚で、身が引き締まっていました。サイズが大きければ大きいほど味がよくなるのだそう。

ソノール_牛
「牛」
炭でじっくりと火を入れた熟成牛。アスパラガスにエシャロットのオランデーソースをあわせていただきます。サメのジャーキーや鮫節(さめぶし)など、普段の食事では食べることのない食材との出合いに乾杯したくなる一品です。脂ののった牛肉にギョウジャニンニクを使ったソースをつけることで、さっぱりと食べられる仕上がりに。

奥入瀬渓流ホテル Sonore ソノール
デセール「苺」

デザートワインにいただくドイツのピノノワールとあわせるのは、夏苺を使用した旬のデザート「苺」。あとからかけるソースと、サクサクでシュワッと溶けるメレンゲは満腹でもペロリと食べられる一品。これは間違いなく別腹です。そうして、ワインと料理に夢中になっているとあっという間に3時間が過ぎていました。竜宮城にいた浦島太郎はきっとこんな気持ちだったのでしょう。

◆フレンチレストラン「Sonore(ソノール)」
<料金>1名 21,780円(税・サ込、宿泊料別)
ワインペアリング 1名11,000円(税・サ込)※ハーフペアリングの相談可
3ワインコース 1名7,700円(税・サ込)
・ビュッフェ付プランから変更の場合は、差額+16,280円を現地払い。
・未就学児の利用、同席不可
※時期により、提供内容、食材の産地が異なる場合がございます。

思い出をギュッと形にする「こけ玉作り体験」など充実のアクティビティ

こけ玉

筆者が一番楽しみにしていたアクティビティが「こけ玉作り体験」。奥入瀬渓流に生息しているものと同じ種類の植物から好みの子を選び、水苔とハイゴケの洋服を纏わせていきます。シダ、アイビーなどの小さいものから、ブナや山桜、桂、紅葉などの大きなサイズまで揃っています。

苔玉体験2

ギュッギュとおにぎりのように握ってみたり、くるくると全体に糸を巻いてみたり。完成した世界に一つだけの苔玉は愛くるしさの塊です。体験中は、最初に貸し出される苔色のベレー帽を被るのもお忘れなく。育て方を教わり、完成品を丁寧に梱包してもらえば体験終了です。

苔玉体験1

苔玉体験3
外には気持ちよさそうに日光浴をしている苔玉ちゃんたちの姿がありました。海外など、苔玉を持ち帰ることができない方は体験後にホテルで飾っていただくことが可能なんだとか。

◆こけ玉作り体験
料金:¥2500~(サイズによって異なります)
開催時間:①9:00 AM、②12:00 PM、③3:00 PM

特別な日はここで過ごそう「渓流スイートルーム」

スイートルーム1

今回泊まった客室は館内に2室しかない限定の「渓流スイートルーム」。客室の壁やテーブルには苔のアートがあしらわれており、奥入瀬渓流の森の中にいるようなくつろぎを感じられます。「渓流と過ごす、ごほうび。」をテーマにしたラグジュアリーな空間です。

客室温泉
時間を気にすることなく好きなときに入れる客室温泉。開放感あふれる大きな窓からは青々とした奥入瀬渓流を望むことができました。

渓流スイート-ドリンク
フリードリンクはりんごジュース、シードル、水の他に、地ビールとシャンパンがありました。夜になったら何を飲もうかと考えてわくわくします。

館内着
部屋にある館内着に着替えたら、アメニティ(歯ブラシ、スリッパ、ヘアブラシ、シャワーキャップ、髭剃りなど)はロビーやエレベーターホール前に設置されているものの中から好きなものを選んで部屋へ持っていくことができますよ。客室の洗面台にはクレンジング洗顔、化粧水、乳液があるのもうれしいポイントです。

渓流スイート-洗面

>>アメニティ・設備はこちら

おいしさを景色と一緒にいただく「特別朝食」

奥入瀬渓流ホテル 渓流スイート 特別朝食
特別朝食2

ぐっすりと眠った翌朝、客室へ運ばれてきたのは「特別朝食」。テーブルの上に次々と広げられていく料理には喜びを隠せません。心地よい外の風を浴びながらいただく朝食はひと味もふた味もおいしく感じられました。

スペシャリテはスモーブロー(オープンサンド)で、みずみずしい野菜とと生ハムで華やかな仕上がりに。朝日にきらめく奥入瀬渓流を眺めながら、プライベートな空間で特別な朝食を楽しめます。

  • 渓流スイートルーム 特別朝食 内容一例
  • 生ハムと野菜のスモーブロー(豆乳ソース)
  • キッシュ
  • ホタテ貝のクラムチャウダー
  • りんごのマリネ
  • ヨーグルト(ハチミツ、苺ジャム、ドライフルーツ)
  • りんごジュース、オレンジジュース、牛乳、コーヒー
  • ※時期により、提供内容、食材の産地が異なる場合がございます。

◆渓流スイートルーム
せせらぎに耳を傾けながら、銘醸ワインや特別朝食を味わう、至福のひとときを過ごしたり、
美しい国立公園の自然と、贅沢なサービスに癒やされ、まさに「渓流と過ごす、ごほうび。」を堪能できる客室。

料金:89,090円〜(2名1室利用時 1名あたり、税込、夕食ビュッフェ、朝食付)
広さ:120平米
定員:1室あたり6名
客室数:2室

穴場スペースで寛ぐなら「【西館】渓流‐BASE」

渓流ベース
人が少なくて無料でコーヒーが飲めて、本が読めてくつろげる場所。「あったらいいな」の詰まったこのスペースで、スリッパを脱いで館内着でごろんとする瞬間が一番の贅沢なのかもしれません。気になった本を読んだり、気の置けない相手との会話を楽しんだり、物思いにふけったり。思い思いの時間を楽しむことのできる夢のような空間です。

渓流ベース
大暖炉「河神」
岡本太郎氏の遺作。奥入瀬渓流の水しぶきが水の妖精「ニンフ」に変わっていく様子を表現した作品です。

せせらぎデッキ
窓の向こうに広がるのは「せせらぎデッキ」。渓流のせせらぎに耳を傾けながら爽やかなひと時を過ごせます。朝は「渓流ブレス」というストレッチの時間があるので早起きしてテラスへ向かってみてはいかがでしょうか。ストレッチのあとの朝風呂も格別です。

帰る前にお土産ショップで買い物タイム

ショップ

館内のショップではオリジナルグッズや、青森ならではの特産品を購入することができます。通常は箱でしか買えないお菓子をバラで購入することもできるので、お土産に迷ったらまずはひとつ食べてみる、なんてこともできちゃいます。帰りの道中に食べるお菓子やジュースを購入できるのもうれしいです。

自然の奥深さを「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」で!

スイートルーム_リビング
新緑の季節は若葉の香る森に迷い込んだような心地のよい奥入瀬渓流ホテル。季節ごとに苔さんぽ、 毒きのこさんぽ、絶景紅葉さんぽ、氷瀑ライトアップツアーなど四季折々のアクティビティが私たちを出迎えてくれます。都会の喧騒とはかけ離れた神秘的な空間で自然の奥行きを感じ、心と身体にエネルギーをチャージしてみては。

星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
所在地:〒034-0301 青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
電話:030-8094-3134(星野リゾート予約センター)
客室数:187 室
チェックイン:15:00/チェックアウト:12:00
料金:1泊 25,100円~(2名1室利用時1名あたり、税込、夕朝食付)
アクセス:JR八戸駅・青森駅から車で約1時間30分(無料送迎バスあり・要予約)
URL :https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/oirasekeiryu/

[Photos by Aya Yamaguchi , はなすけ]
 


 

PROFILE

はなすけ

hanasuke フリーライター、古民家管理人

お酒と猫と海が大好きなアラサー。不動産業界が長く、人事からPMまで幅広く経験しました。現在は東京と石川の二拠点で生活をしており、能登にある古民家宿の管理人も務めています。見たことのない景色や、見知らぬ土地での心温まるような出会いが日々の活力となっています。

お酒と猫と海が大好きなアラサー。不動産業界が長く、人事からPMまで幅広く経験しました。現在は東京と石川の二拠点で生活をしており、能登にある古民家宿の管理人も務めています。見たことのない景色や、見知らぬ土地での心温まるような出会いが日々の活力となっています。

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