トルクメニスタンとは?
トルクメニスタンは、中央アジアに位置し日本からの直行便はありません。多くの人がウズベキスタン、タジキスタンの観光とあわせて渡航することが多いようです。実はトルクメニスタンは「中央アジアの北朝鮮」「謎の国」などと呼ばれています。それは、インターネットをはじめ情報統制が強いられており、独裁国家であるからなのです。
「地獄の門」は、ダルヴァザという町にあります。トルクメニスタンの首都・アシガバードから車でおよそ3時間のところに位置します。人気の観光地であるウズベキスタンのヒヴァから陸路で国境を越えて入国する人も多いです。
地獄の門とは?
なぜ、中央アジアのど真ん中で、不思議な穴は開いてしまったのでしょうか? トルクメニスタンは世界で第4位の天然ガスの埋蔵量を有しており、1971年に地質学者がボーリング調査中に天然ガスに満ちた洞窟を発見、落盤事故が起きて穴が開いてしまいました。その穴から高濃度の有毒ガスが噴出していることが判明し、ガスの放出を食い止めるため火をつけたものの、この燃焼をとめることはできないとなり、50年近く燃え続けています。
そして天然ガスがここにどれだけ埋蔵されているのかわからないため、いつまで燃え続けるのか不明とされている点に多くの観光客が魅了され、「中央アジアの北朝鮮」とも呼ばれる国に足を運んでいるのです。
所在地 Derweze, トルクメニスタン
地獄の門に落下しないように注意!
凸凹した整っていない道を進むと、カラクム砂漠の中に燃える光が……それが「地獄の門」。ガスと聞くと臭いのかなと思いましたが、火山ガスとは異なるので硫黄のような香りはなく、またマグマとも異なるので暑過ぎない暖かさで今までに見た火山とは違います。近くに行きすぎて落下した人も多いので、あまり近づきすぎないように注意を。加減は気をつけましょう。
この地獄の門の付近に宿泊して夕焼けから夜の様子を見るプランが人気です。テントを張って泊まる宿泊施設もあるので、時期によってはぜひお試しあれ。ベストシーズンは4月~5月の春頃と9月~10月の秋頃といわれます。
筆者は年末年始に訪れたので、とても寒く「ここで野外泊はできない!」と思うほど。そして「地獄の門」を目指すゲストが気にするのは、この炎がいつ途絶えてしまうのか……ということです。政府は何回も封鎖を試み、現地ガイドなどによると火が小さくなっているのは事実だそう。
トルクメニスタンのビザの取り方
前述した通り、トルクメニスタンは、中央アジアの北朝鮮と言われるほど情報統制が厳しく、未知の国と言っても過言ではありません。もちろん「世界最強」といわれる日本のパスポートでもビザの申請は必須。さらにビザの申請は1カ月ほどかかり、外国人の旅行は常にガイドが同行していないといけないなどルールがあります。そのためガイド付きツアーの予約が必須! 筆者はこちらでビザと合わせて申し込みをしました。
https://www.silkroad-travel.com
実は筆者は報道機関に勤めているゆえに、国によってはビザの申請が実はやっかい。プライベートの旅行でも自動的にジャーナリストビザにさせられるなど、ビザ申請において面倒な存在なのです。シルクロードトラベルは、問題なくビザを発給できただけでなく、他の国への渡航に関して出国前にトラブルがあったものの、早急に解決してくださった良心的な会社さんです。
【トルクメニスタンの見どころ】世界遺産・メルブ
地獄の門だけでなく、見どころは他にもあります! ビザ申請が面倒な国でもあるのでせっかくならば他の観光地もぜひ訪れましょう。見どころは、世界遺産・メルヴ遺跡。実は中央アジア最大の遺跡でもあるのです。メルブは、シルクロードの東西通商の中継点として繁栄してきた歴史があります。
世界遺産といえど、アケメネス朝ペルシャ時代(紀元前6〜4世紀)と2000年以上前のものなので、歴史に詳しくないと砂漠の中にある何か、としか認識できずわかりにくい形ですが壮大な歴史を感じることができます。
エルク・カラ
メルヴ最古の場所と言われています。崩れた城壁が残っていますが、この高台に登るとメルヴ全体を見渡すことができますよ。
所在地 M59V+R2G, Merw, トルクメニスタン
ソルターン・サンジャル廟
メルヴ遺跡の中で、しっかり建物として残っている遺跡です。元々はイスラム教の施設が周辺にあったのですが、現在残っているのは11世紀に建てられた四角い霊廟のみ。
所在地 M577+QF4, Merw, トルクメニスタン
営業時間 9:00-22:00
ギズ・カラ
紀元前6世紀から7世紀に建てられたものです。大きな柱のような城塞が特徴的です。世界遺産にも指定されてます。
所在地 M543+22J, Merw, トルクメニスタン
他にもトルクメニスタンはウズベキスタンとの観光と合わせて行くのがおすすめ! じっくり周るなら1週間から10日ほどの渡航期間があると好ましいです。50年以上燃え続ける炎が途絶える前に渡航を考えている方の参考になれば幸いです。
©︎Keiko Morota