【実はソレ宮城が発祥!】ご当地カクテル「レゲエパンチ」やフィギアスケートなど!各スポットの観光情報も紹介

Posted by: あやみ

掲載日: May 12th, 2025

日本各地にはさまざまなはじまりの場所、つまりは発祥の地が点在しています。それらは私たちが普段よく目にするものだけでなく、その地域ならではのユニークなものまでがあり、人によってはその始まりの地を、聖地として訪れる人もいるのだとか。そんな都道府県各地のはじまりを紹介する本連載、今回は宮城の発祥をご紹介します。

仙台松島

宮城県が発祥!観光におすすめのスポットも

レゲエパンチ(ピーチウーロン)

レゲエパンチ

画像はイメージです。

レゲエパンチとは、1989年頃に誕生したお茶系カクテル。ピーチの甘みとウーロン茶の渋みが絶妙に調和し、すっきりとした味わいが魅力です。発祥の地は、仙台・国分町にあったショットバー「サウサリートカフェ」。お酒が苦手な女性客のためにバーテンダーが創作したカクテルで、彼女がアフロヘアのレゲエ好きだったことから、「レゲエパンチ」と名付けられたのだとか。

以来、「レゲエパンチ」は、仙台から日本全国に広がり、仙台をはじめとした東北各地では「レゲパン」の愛称で親しまれているほか、北海道では「クーニャン」、関東では「ピーチウーロン」、関西では「上海ピーチ」と呼ばれ、各地で人気です。

残念ながらレゲエパンチの誕生地とされる「サウサリートカフェ」は現存しません。しかし、国分町には個性豊かなバーが点在しています。旅行や出張ついでに、気になるバーを訪れ、レゲエパンチをオーダーしたいですね。

国分町
宮城県仙台市青葉区国分町

フィギュアスケート

五色沼

仙台市の「五色沼」は、フィギュアスケート発祥の地とされています。明治中期に外国人たちが、5色沼でスケートを始め、1897年頃にアメリカ人が子どもたちにフィギアスケートを教えたのだそうです。また、旧制第二高等学校(現・東北大学)の生徒たちがドイツ語教師から習い、各地でその魅力を広めたといいます。その後、五色沼は市民のスケート場として親しまれましたが、高度成長期になるとヒートアイランド現象などの影響により、やがて使用されなくなりました。

現在、五色沼にはスケートをする男女のブロンズ像があり、近隣の国際センター駅には荒川静香選手や羽生結弦選手のモニュメントも設置。フィギュアファンならぜひ訪れたい聖地です。

五色沼
宮城県仙台市青葉区川内
公式HP:https://www.city.sendai.jp/museum/shisetsuannai/shizen/shizan-r4-20.html

牛タン焼き

牛タン

画像はイメージです。

仙台の牛タン焼きは、戦後間もない混乱期に和食職人・佐野啓四郎氏が考案したもの。当時、食糧難と模倣の多い焼き鳥業界の中で独自性を追求し、洋食で扱われていた牛タンに注目。試行錯誤を重ね、塩で熟成させ炭火で焼く今のスタイルを確立しました。当時は牛タンの仕入れに苦労し、宮城や山形のと畜場を巡って集めていたといいます。また、よく耳にする「米軍の残り物説」は誤りで、牛タン焼きはあくまで地元の素材を活かして誕生した料理です。1948年、佐野氏は仙台市中心部に専門店「味太助」を開業し、全国にその味を広めました。

現在、佐野啓四郎氏の長男である佐野和男氏(現店主)が「味太助」を引き継いでいます。塩・コショウで味付け、一晩寝かせて炭火で焼いた牛タン焼きは絶品! 噛むたびに旨味が口いっぱいに広がり、リピート必至です。仙台を訪れたら、ぜひ味わってみてくださいね。

味太助
宮城県仙台市青葉区一番町4-4-13
公式HP:https://www.aji-tasuke.co.jp/

ササニシキ

ひとめぼれ

「ササニシキ」は1953年、宮城県立農業試験場古川分場(現・古川農業試験場)で育成が始まりました。冷害に強く、あっさりとした食味を持つ米を目指して「ハツニシキ」と「ササシグレ」を交配。1963年に品種登録されると、コシヒカリと並ぶ人気銘柄として広まりました。寿司職人や料亭から高い評価を受け、和食との相性は抜群です。しかし、冷害や倒伏に弱いため、近年では作付面積が減少。現在では宮城県を中心とした限られた地域でのみ栽培が続けられています。

発祥地・大崎市は「お米の聖地」として知られ、ひとめぼれや新ブランド米「ささ結」も楽しめます。訪れた際は、地元産のお米を使った食事やスイーツ、お酒を堪能してみてくださいね!

大崎市

ホヤの養殖

ほや

ホヤの刺身

ホヤの養殖は、1905年頃、気仙沼市(旧・唐桑村)の畠山豊八氏によって始められたといわれています。養殖には幼生ホヤを大量に確保する必要があり、畠山氏は船の錨綱に小さなホヤが付着していることに着目。産卵期にヤマブドウのツルを海に沈めることで、マボヤの幼生採取に成功したのです。その後、改良が進み、現在ではカキの殻を使った採苗器が主流に。

ホヤは甘味、酸味、塩味、旨味、苦味の五味をすべて持ち、「海のパイナップル」と称されるユニークな味わいが特徴です。気仙沼市内にはホヤ料理を味わえる旅館や飲食店が点在しています。くせになる大人の味をぜひ一度体験してみてください。

気仙沼市

水力発電

水力発電

三居沢発電所

仙台市の三居沢は日本の水力発電発祥の地です。ここはまた東北で電気の明かりが初めて灯った場所でもあります。地元の紡績工場が引水を利用し、出力5キロワットの発電機で工場内に50灯、山に1灯のアーク灯を点灯させたのが始まりです。このとき稼働した「三居沢発電所」は、今も現役で電気を生み出しています。

発電の歴史や技術に興味があるなら、隣接する「三居沢電気百年館」へ。ガラス越しに水車や発電機を見学できるほか、水力発電の歩みを学ぶことができます。

三居沢電気百年館
宮城県仙台市青葉区荒巻字三居沢16
公式HP:https://www.tohoku-epco.co.jp/pr/miyagi/sankyozawa.html

宮城の始まりのジャンルは幅広い!

宮城の始まりは、仙台発の人気カクテルや牛タン焼きから、全国に名を馳せたブランド米、ホヤ養殖、さらには電気やスポーツの歴史に関わるものまで幅広いのが特徴。宮城を訪れる際は、このような“発祥の地”にもぜひ注目してみてくださいね!

[Photos by PIXTA]

PROFILE

あやみ

Ayami ライター

フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。

フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。

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