クイーン・エリザベスとは?

©Cunard Line
イギリスの老舗クルーズ会社「キュナード」が運航する客船です。ドレスコードがあるフォーマルなガラ・イブニングや、アフタヌーンティーなど、伝統的なイギリス文化が船内で体験できるのも魅力のひとつ。アール・デコ調のクラシックで優雅なデザインの内装は、どこを切り取っても絵になります。
船内には、レストラン、劇場、プール、ライブラリー(図書館)、カジノ、ダンスホールなど何でもあり! 本当に船ですか? と思うほど、設備やエンターテインメントが充実していて、まさに動く5つ星ホテルといった感じです。
クルーズ料金はいくら?
今回筆者が乗船したのは日本発着のクイーン・エリザベス。横浜を出航したのち、広島、長崎、韓国・釜山、大阪に寄港し、横浜に戻ってくるという10泊11日のクルーズでした。
クルーズ料金は、海が眺められるバルコニー付き客室(2名1室利用の場合)で約30万円。11日間で30万円って、意外とリーズナブルですよね。これは、宿泊、食事(アフタヌーンティー含む)、エンターテインメント込みの料金です。
アルコール飲料、特別なレストラン、寄港地での観光ツアーなどは別料金になります。つまり、お酒を飲まず、特別なレストランを利用しなければ、客室料金の範囲内で楽しむことができます(Wi-Fiやサービス料は別途必要)。

キュナードオリジナルのビールは購入もできる
とはいえ、船内にはキュナードオリジナルのビールや、特別なカクテルもあるので、ぜひ一度は味わってみるのをおすすめします!
クルーズ料金とは別に必要なもの
サービス料
先に紹介したクルーズ料金とは別に、サービス料(1日あたりのチップを目安とした金額)が必要になります。イギリスやアメリカなど、チップ文化がある国がいくつかありますが、キュナードでは乗客がその都度チップを用意しなくてもいいように、決められた金額が請求されるシステム。チップ文化のない日本人には助かります。
このサービス料は、クイーンズおよびプリンセス・グリル・スイート利用の場合は$19(1名1泊あたり)、ブリタニア客室利用の場合は$17(1名1泊あたり)となります。筆者の場合、ブリタニア客室利用で10泊のため、合計$170でした。
海外旅行保険(医療費無制限タイプ)
日本の近くを航行していても、クイーン・エリザベスの場合はイギリス国籍の船のため、海外扱いになります。もし船内で具合が悪くなった場合、状態によってはドクターヘリで搬送されるなんていうことも。そのような場合、高額な医療費が請求される可能性があります。
船内には医務室もあり、最低限の医療サポートを受けることが可能。薬も処方してもらえますが、高額請求になる場合があります。必要な薬は持参すべきなのと、医療費無制限の海外旅行保険に加入しておくと安心です。
11日間の海外旅行保険(医療費無制限)に加入すると、保険会社や年齢にもよりますがだいたい11,000円前後はかかります。その分の料金も加味しておきましょう。
Wi-Fi(船内インターネット)料金
船内ではデジタルデトックスしたい! という人は別ですが、仕事しながらクルーズ旅行を楽しみたい人もいると思います。仕事はしないけれど、日本にいるときと変わらずスマホを使いたいという人も、船内でネットを利用するならWi-Fi料金は必ず必要です。
エッセンシャルとプレミアムの2つのプランがあり、YouTubeなど動画を見る場合はプレミアム・プランがおすすめ。1日ごと、もしくは、クルーズの全日程分をまとめて購入することもでき、その場合は少しお得になります。
Web閲覧・Eメール・SNS(テキストと画像)
全日程プラン 1日あたり$20ドル/1日プラン 1日あたり$25ドル
プレミアム・プラン
Web閲覧・Eメール・SNS(テキスト、画像、ビデオ)・動画ストリーミング
全日程プラン 1日あたり$28ドル/1日プラン 1日あたり$40ドル
https://www.cunard.com/ja-jp/the-cunard-experience/staying-connected
ドリンクパッケージもあり

キュナード4クイーンズ・ジン クイーン・エリザベス・エディション $7
こちらはオプションですが、乗船中のドリンク代を気にせず楽しめるよう、さまざまなドリンクパッケージが用意されています。お酒が好きでたくさん飲みたいなら、「ビール、ワイン及びスピリッツオプション」(5~14泊の場合 $72/船上で購入の場合 $80)を利用してみては。乗船する前に申し込むほうがお得です!
アルコール以外にも、イリーのスペシャルティコーヒー、ティーフォルテのインフュージョンティー、ホットチョコレートが無制限で楽しめる「スペシャリティ・ホットドリンク オプション」や、「ソフトドリンク オプション」などもあります。
クイーン・エリザベスのクルーズ旅でかかった料金(合計金額)は?
- クイーン・エリザベスのクルーズ旅行 料金内訳・合計金額
- クルーズ料金(海側バルコニー客室)300,000円(租税、手数料及び港湾費用が別途必要)
- サービス料 $170/約24,650円
- 海外旅行保険(医療費無制限)11,280円
- Wi-Fi料金 $280/約40,600円
- プラス料金(お酒・特別なレストランでの食事)約15,000円
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合計 391,530円/1日あたり 35,593円
※筆者体験の場合
実際にかかった料金はこんな感じ。10泊11日の旅行で約30万円とは! もともと抱いていたクルーズ旅行のイメージよりずっとリーズナブルで驚きました。
船内での支払いはチェックインした際に渡されるカードキーで行うことができ、「マイボヤージ」という乗客専用のポータルサイトでいくら使ったかなどを随時確認することができます。
ちなみに上記の料金には、寄港地での観光にかかった料金は含まれていません。プラス料金の部分は、お酒をどの程度飲むかや、特別なレストランでの食事をどれくらい楽しむかによって金額は変わってきます。そこは自身の予算内で調整してみてください。
リーズナブルで快適なクルーズ旅行
現時点では、2026年以降、日本発着のクイーン・エリザベス運航予定はありませんが、アラスカやノルウェー・フィヨルド、地中海など、海外発の魅力的なクルーズが用意されています。海外旅行のついでにショートクルーズを楽しむのもおすすめ。キュナードの公式サイトから直接料金を確認し、日本語で申し込みまで完了できるのも便利です。
実は意外とリーズナブルなクルーズ旅行。新たな旅の楽しみ方を知って、あなたも船旅にハマるかもしれません。
©︎Chika
取材協力:キュナード