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【TABIZINE自由研究部】地元の町に外国人観光客を集める方法 その5

Posted by: 坂本正敬
掲載日: Jun 10th, 2017. 更新日: Jan 11th, 2024
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【TABIZINE自由研究部】調べる、考える、まとめる、伝える。
夏休みの自由研究のように、心惹かれることについて、じっくり調べてみる。考えて、試行錯誤し、また考えて、まとめて、発表する。TABIZINEにもそんな場がほしいと思い【TABIZINE自由研究部】を発足しました。部員ライターそれぞれが興味あるテーマについて自由に不定期連載します。

今回は、TABIZINEライター、坂本正敬の自由研究「地元の町に外国人観光客を集める方法」をお届けいたします。

外国人観光客を自分の町に呼び込むためには、観光の目玉となる文化財を単体で見せるのではなく、周辺の町全体と一体化した状態で見せる必要があると学びました。

また、町全体を貫くテーマに基づいて物語を整理し、その物語に共感してくれそうな人を具体的に考えてみる必要性も述べてきましたね。

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

ただ、上述のような頭を使った作業は、一人でやるよりも大勢集まってアイデアを出し合った方が効率が上がりそう。

そこで今回はオンライン講義を在宅で受講できるgaccoの『文化財を活用した観光拠点形成』をテキストに、自分の町に外国人観光客を呼び寄せるための仲間作りについて考えてみたいと思います。

 
毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

自分の町に外国人観光客を呼ぼうと思っても、自分一人の力では何もできません。ちょっと話は違いますが、昔話の『桃太郎』にせよ、映画『七人の侍』にせよ、仲間探しが物語で重要なパートを占めていました。

町づくりもきっと一緒ですよね。ならばどのような人たちと、どのように協力していけばいいのでしょうか?

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

そのヒントとしてgaccoで講義を受け持つ講師の1人、イデアパートナーズの代表取締役、NPO法人イデア九州・アジア理事長の井出修身さんが、長崎県波佐見町の事例を紹介してくれています。

井出さんは同地を観光地として盛り上げるために、一番に工場の跡地を使って、地域内外の人が集まれる場所を作ったと言います。

お金を掛けずに毎月1回、朝6時半から集まって議論を深め、協力者を増やし、少しずつ規模を発展させていったと言います。

確かに「今から町おこしをしよう!」と意気込んでも、それぞれ自分の本業を持っていますし、各人が出せる予算も限られているはずです。

そんな状況で最初から大きな出資が必要だとか、勤務中に召集が掛けられるとかいった事態になれば、長続きしませんよね。

続けてさえいれば、そのうち町に暮らす住人、企業の人、自治体の人、さらには町作りに関係する専門家などの交流も増えていくはずです。

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5


町づくりに関する仕事はいくつある?

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

試しに町づくりに関係する職業はどのくらいあるのか、2016年に出版された饗庭伸・小泉瑛一・山崎亮編著『まちづくりの仕事ガイドブック』(学芸出版社)で調べてみると、その数にびっくり・・・。

まちづくり会社、まちづくりNPO、地域おこし協力隊の職員などから始まって、建築設計事務所、工務店、まちづくりコンサルタントの職員、自治体の組長と議員、自治体や国土交通省などの職員に至るまで、大変な数の人がまちづくりに関連して生きていると分かります。

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

まずはどこか拠点となるエリアにほぼ無料で集まれる場所を確保し、月に1回でもミーティングを重ねていれば、上述のようなプロの人も参加してきてくれるはず。

プロの手助けでアイデアも膨らんでくれば、いよいよ次の一歩を踏み出すときだという機運も訪れそうですよね。

ワークショップの参加から始める手もあり

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

ただ、自分で集まりを立ち上げるとなると、エネルギーも要りますし、ちょっとした積極性や勇気も求められます。自分に何か専門的な技術や技能、経験や肩書がないと、「集まれー」とは言いづらい雰囲気もあります。

その点を考えると、何か関連するワークショップなどに参加して、同じ志を持つ集団に自分から入っていくという手もあるみたいです。

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

例えば筆者がこの自由研究で繰り返し題材として取り上げてきた南砺市で調べてみると、過去に同市では次世代を担うまちづくりのリーダーを育成するために、「七転び八起き塾」という塾が市の企画で行われていたと分かります。既に終了しているようですが、こうした塾に身を置くところからスタートする方法もありますよね。

他には南砺市協働のまちづくり支援センターという団体があり、さまざまなサポートをしてくれるといった情報も出ています。

こうした場所をリサーチし、まずは顔を出してみる、あるいは知人をこうした団体に探してみると言った形で、自分なりのプロジェクトをスタートさせてもいいかもしれませんね。

 

以上、自分の町に外国人観光客を集めるために、仲間をいかに探すか、その仲間たちとまずは何をすればいいのかを紹介しましたが、いかがでしたか?

gaccoの講師陣が繰り返し語るところによれば、早い段階からの仲間探しが成功のカギを握るそう。メンバーがさまざまな専門性や視点を持ち込み、やりたいこと、方向性を共有し、共感や仲間意識を持って、自分の町に外国人観光客を呼び込んでいきたいですね。

毎日が外国旅行気分!?TABIZINE自由研究部【地元の町に外国人観光客を集める方法】その5

[文化財を活用した観光拠点形成  – gacco]
[饗庭伸・小泉瑛一・山崎亮編著『まちづくりの仕事ガイドブック』(学芸出版社)2016年]
[All Photos by Shutterstock.com]

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。


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