旬のフルーツは格別のおいしさ。春夏秋冬のあるフランスでも、日本と同じように四季折々の味覚が楽しめます。なかでも、夏の半ばから秋の終わり頃にかけて最盛期を迎える「ミラベル」は最高に美味しく、使い勝手のよい万能フルーツではないかと思います。
今回は、フランス初秋の味覚「ミラベル」の魅力をたっぷりお届けします!
ミラベルって何?
国内では西洋スモモと呼ばれる、黄金色の上品な甘さのプラムです。フランスの八百屋さん曰く「ミラベルの時期はとても短い」そうで、約6週間程度なのだとか。
世界のほとんどがフランス産
フランス北東部ロレーヌ地方のものが特に有名で、世界で生産されるミラベルの7割はこの地域で栽培されているそう。また、首都メスでは毎年8月末になると「Fetes de la Mirabelle(ミラベル祭り)」なるものが開催されるほど、地元に根付いたフルーツです。
万能フルーツのワケ
時期が短いこともあり、地元の人たちはこのフルーツをさまざまな方法で保存しています。ジャムやコンポートに加工したり、オー・ド・ヴィーと呼ばれる蒸留酒などにするのが一般的で、フランス国内のパティスリーではコンポートを使用したミラベルタルトを1年中扱っているところもあります。
爽やかな味わいを生かして、肉料理に使われることも。ジャムが手に入れば、ヨーグルトにかけたり、チーズと合わせたり、焼酎で割ってミラベルハイやミラベルサワーなんていうのもよさそう!
ミラベルタルトを初めて口にしたとき、存在を知らずに「オレンジのような杏のような果実」かと思っていました。フレッシュなものに巡り合えなかったとしても、ジャムやコンポートでも十分、ミラベルの良さを堪能できると思います。機会があれば、ぜひとも試してほしいフルーツのひとつです。
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