昔、人生の師とあおぐ素敵な女性が言いました。「駆け落ちするなら、プラハがいい」と。それは別に、今駆け落ちしたい相手がいるとか、そこなら知り合いに会わなそうだとか、そこなら二人で生活していけそうだとか、そういう現実的なことではないんです。
ワシントンでも、シドニーでも、モルディブでも、コペンハーゲンでも、ストックホルムでもなく、プラハ。
「ハワイ」と聞くだけで温かい癒しの空気に包まれるように、「プラハ」という言葉の響きには、どこか文学的な、センチメンタルな旅情がある。たとえプラハに行ったことがなくても、愛の逃避行に似合いそうなニュアンスがあるように思えるのです。
でも本当はプラハって、どんなところなんでしょうか?
ふとそう思い、調べてみました。
世界で最も美しい歴史都市
千年以上も都市づくりが続いてきたプラハ。「百塔の街」という異名の通り、多くの塔が彩る美しい街です。ただ美しいだけでなくどこか陰影を感じるのは、革命や占領の歴史によるものかもしれません。
古風でありながらモダン。絶えず移り変わってきたプラハの街並みは、どの地区にも独特の雰囲気があります。
丘にそびえるのは、世界最大級の古城、プラハ城。時が止まったかのような聖ヴィート大聖堂、様々な様式の建築物、巨匠の宝を秘めた王宮美術館などを擁する見どころの多い城です。
ミュシャの天井画が残る市民会館
©David Pereiras/Shutterstock.com
日本でも人気のチェコ出身アーティスト、アルフォンス・ミュシャ。彼の作品でもある天井画に飾られた市民会館は共和国広場の一角にあります。アール・ヌーヴォー様式の優雅な建物の内部では、コンサートやレストランでの食事を楽しむこともできるそうです。
ミュシャの作品には、プラハのミュシャ博物館や、プラハ城の聖ヴィート大聖堂でも出会うことがきますよ。
プラハの宝、人形仕掛けのカラクリ天文時計
600年前から伝わる旧市庁舎の天文時計は、多くの観光客を魅了するプラハの名物です。
毎正時になると、鐘を鳴らす死神のほか虚栄心、欲望、快楽を表した像が動き出し、時計の上の2つの窓から12使徒が次々と顔を出します。さらに金の雄鶏が鳴き、巨大な塔の鐘がプラハの街に鳴り響きます。しめくくりには、トランペッター(生身の人間です)によるファンファーレも!
天文時計は、古チェコ時間や古代バビロニア時間、天体の位置なども知ることができるそうです。朝一番の雄鶏の鳴き声は、魔物をプラハの街から追い払うという言い伝えもあるのだとか。
プラハはほとんどの見どころが徒歩圏内で、観光しやすい街だといいます。愛の逃避行も悪くありませんが、実際は一人旅や女子旅、カップルなどどんな旅人も楽しめる魅力的な都市です。
東京発プラハ行きの航空券(※PCからの確認はこちら)は、片道3万9000円からあるそうです(燃油:諸税別途、乗り継ぎ便利用)。
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※航空券等の情報は2014年10月22日時点のものとなります。ご了承ください。