【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの「世界一美しい広場」

Posted by: 山口彩

掲載日: Nov 2nd, 2014

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

チェコのモラビア地方北部、テルチという小さな町には、世界一美しいと言われるおとぎの国のような広場があり、1992年にユネスコ世界遺産に登録されました。

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場
©graphia / Shutterstock.com

シュチェプニツキー池とウリツキー池、2つの水辺に挟まれたテルチは、美しい建物が目立ちます。中でも抜きん出て美しいのが、町のすべてが集まっているといっても過言ではない広場です。

大火を逆手にとって生まれた美しい広場

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

テルチの町は火災によりたびたび被害を受け、特に16世紀の大火は被害が大きいものでした。しかしそのとき復興にあたった領主がイタリア芸術に傾倒していたため、広場に面したすべての家の高さをそろえ、ルネサンス様式か初期バロック様式にするよう命令したのです。

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

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その領主の名前をとって、広場は「ザハリアーシュ広場」と呼ばれています。細長い三角形の広場には、クリームイエロー、コーラルピンク、シルバーグリーン、アイスブルー、スモーキーベージュなどパステルカラーの建物がずらりと並び、あまりの統一感にテーマパークかと思うほど。これほど色彩豊かにかつ統一された広場は、世界にも類を見ないそう。

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

ザハリアーシュはかならずアーケードを造り、1階を公共通路とすることを定めたので、すべての建物がそれにならっています。現在はホテルやカフェ、陶磁器店などアーケードにはたくさんのお店や飲食店が軒を連ねています。

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

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一方、色や装飾に関しては自由だったため、住民たちは自分たちの富と社会的地位をアピールするため、競うように外観の美しさにこだわったそう。そうしてこの、屋外美術館のような景観ができあがったのです。

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

【世界遺産】モラビアの真珠、テルチの世界一美しい広場

広場の奥には泉があり、ペストで亡くなった人々を慰霊する聖母マリアの像が広場を見守っています。

ピンチはチャンス、とよくいいますが、ここテルチの広場の美しさはまさにそんな発想から生まれたよい例だと思いました。

[All Photo by shutterstock.com]

PROFILE

山口彩

Aya Yamaguchi 統括編集長

インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE(タビジン)」「イエモネ」「novice(ノーヴィス)」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。

インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE(タビジン)」「イエモネ」「novice(ノーヴィス)」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。

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