ノルマンディー地方のりんごのケーキに、プロヴァンス地方のレモンタルトなど、それぞれの地域で採れる果物や特産品を使ったフランスの地方菓子。その土地でしか味わえない銘菓もあるため、地元の人たちの間ではこんな会話が交わされることも。
「ボルドーに出張だったから、お土産に銘菓のカヌレを買ってきた」「ブルターニュに旅行したから、クイニーアマンをどうぞ」。地方のお菓子には、フランスの人たちもちょっぴりこだわりがあるようです。
ブルターニュ地方の塩スイーツ
塩キャラメルなどでおなじみの塩スイーツの本場は、フランス北西部のブルターニュという、塩田が有名な地域です。ゲランド塩田で作られるコクと甘みのある塩はブルターニュ地方の特産品のひとつで、料理はもちろん、スイーツにも塩を使うのが特徴です。そんなブルターニュ地方には、なんと「塩ハチミツ」なるものが存在するのだとか!
塩ハチミツを知っていますか?
ハチミツの量り売りと試食が楽しい、フランスのハチミツ専門店「ファミーユ・マリー(Famille Mary)」。こちらで見つけたのが、今回ご紹介する塩ハチミツです。ブルターニュ地方で採れたコクのあるハチミツに、ゲランドの塩をプラスした珍しい逸品。
ショップの店員さんにすすめられて試食してみたところ、衝撃的な味覚の出合いにびっくりしました。甘さとまろやかな塩の味がマッチして、ハチミツが苦手な人でもイケそうです。塩キャラメルに続くヒットになるかも・・・!
悶絶級のおいしさ! 「塩ハチミツ」の楽しみ方
店員さんの話では「ブルターニュ地方では、朝食時のタルティーヌ(オープンサンド)や、おやつのクレープに塗って食べるのが一般的」とのこと。自宅に帰っていろいろ試してみると、スイーツ系と合わせるよりも、チーズとの相性が抜群なことに気づきました。
スライスしたバゲットに、マイルドな味わいの「シェーブルチーズ(ヤギのチーズ)」や「ブリーチーズ」と塩ハチミツを合わせるだけで、極上のおつまみに。お酒がどんどん進んでしまいそう・・・!
ハチミツと海塩を用意すれば、自宅でも「塩ハチミツ」が味わえる
フランス国内でもまだまだ珍しい塩ハチミツなので、国内では残念ながら入手困難。でも、質のよいクリーム状の濃厚なハチミツとゲランドの塩「フルール・ド・セル」があれば、自宅でも塩ハチミツを楽しむことができます。ハチミツを塗ったところに塩をぱらりと散らせば、本物に近い味わいに。
スイーツとして楽しむ以外にも、さまざまな可能性を感じる「塩ハチミツ」。みなさんも、ぜひお試しください!
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