尾曲がり猫とは
全国的に猫の尻尾はまっすぐが普通ですが、長崎ではなぜか、尾っぽが曲がった猫の方が多くみられます。長崎ではそれを「尾曲がり猫」と呼び、とても可愛がっています。
尾曲がり猫は、実は東南アジアが原産。南蛮交易の盛んだった時代、外国船のネズミ退治に猫が利用され、船に乗せられていた尾曲がり猫が長崎に居ついたのが由来なのだとか。
長崎の猫の尾曲がり率は、なんと8割に近いそうです。街をあるけばすぐ、尾曲がり猫に出会えるかもしれません。
かぎ型のしっぽが幸運をひっかけてくれる!
尾曲がり猫に出会うと、長崎ではみんな開口一番「お!おまがりさんだね」と口を揃えて言います。長崎の人にとって、それだけ尾曲がり猫は、とても身近な存在だということなのでしょう。
尾曲がり猫が街の人に大切にされているのはその愛らしさに理由があるからというのはもちろん、もうひとつわけがあります。なんでも中国では、曲がった尾がカギの形に似ていることから、「幸運をひっかけてきてくれる」と考えられているそうです。そのせいか長崎でも、尾曲がり猫に出会うと、誰でも思わずニコニコ笑顔になってしまうのです。
お散歩イベント「長崎ねこさるく」
尾曲がり猫に手っ取り早く出会うには、「長崎ねこさるく」を利用してみてはいかがでしょう?
「さるく」とは長崎弁で「歩く」の意味で、「長崎さるく」は人気の街歩きイベントです。通常は街散策がメインですが、「ねこさるく」は「街ねこ」や「地域ねこ」との出会いや触れ合いを目的にしています。不定期開催、要予約となっていますので、ホームページで確認のうえ、ご参加ください。
尾曲がり猫愛が生んだ和菓子も登場
尾曲がり猫は、「曲がりしっぽ」「短尾」「お団子しっぽ」の3種類があり、地元の和菓子店「千寿庵長崎屋」では、この尾曲がり猫をモチーフにした和菓子を販売しています。
白猫がいちご、三毛猫がみかん、黒猫がイチジクのフレーバーの生菓子で、その名も「にゃまがし」と言います。3兄弟のとぼけた表情がユーモラスで、食べるのがもったいないほど。長崎旅行の際はぜひチェックしてみてくださいね。