パリのメトロといえば危険や汚いというネガティブなイメージしかありませんが、実はあまり知られていない小ネタが隠されているのです。それを知ればパリのメトロも楽しくなる。パリのメトロのあれこれを紹介したいと思います。
パリの地下鉄のはじまり
パリのメトロは1900年のパリ万博のためにプロジェクトが開始されました。最初はパリの名所を全て網羅した1番線が開通されました。
パリの入り口は少し変わったデザインですね。これはアールヌーヴォーの建築家ギマールによるデザインです。今はすっかりパリのメトロのイメージそのものになりました。このメトロの入り口はパリの写真家イジスの有名な写真にも登場しています。
地下鉄といえば、地下のみを走るように思いますが、パリのメトロは地上も運転しています。とりわけ6番線ではエッフェル塔をセーヌ川越しに見ることができます。ビラケム駅を出発し、セーヌ川にかかるビラケム橋を渡る間、何十秒と短い間ですが、エッフェル塔が見えます。晴れた日の夕方は、夕日がセーヌ川に映り、オレンジの空にそびえ立つエッフェル塔は美しく、まさに息を呑む絶景のパリスポットです。
メトロは小さなコンサート会場
パリの地下鉄に乗っていると、いきなり音楽が流れ、驚く旅行客も多いでしょう。パリのメトロではミュージシャンがRATPの許可の下、メトロの中や地下鉄のホームで演奏しています。メトロのライブは投げ銭システムです。時にはプロも顔負けのミュージシャンの演奏もありますので、音楽が気に入ったのなら箱にお金をおいていきましょう。
パリの地下鉄では、芸術品が展示されています。例えば、ルーヴルリヴォリ駅ではルーヴル美術館にちなんだ美術品が展示され、小さなギャラリーのようになっています。またマドレーヌ駅のエスカレーターの下に、ひっそりとフランスルーマニア財団から贈られたという作品が展示されてあったり、パリの地下鉄全体が美術館のようになっています。早々とメトロを通り抜けるのではなく、美術品をじっくり鑑賞しながらゆっくりとメトロを通るのもいいですね。
パリのメトロにはただの交通機関ではなく、文化的な楽しみがたくさんありますね。これで退屈だったメトロも楽しくなるはず。メトロに乗る際はぜひチェックしてみてくださいね。
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