日本でサンタクロースと言えば、子どもたちが寝ている間にこっそり煙突から入ってくるのがお約束のイメージ。
それは当然本場の国でもそう、と思いきや、どうやら違うようなんです。
今回は、二子玉川ライズ「北欧ファミリーDAYS 2015」のオープニングイベントで聞いた、フィンランドのサンタクロース事情とともに、子どもたちの「サンタクロースはきっといる!」という夢を守るために、世界中の大人たちがくり広げている作戦についてもお伝えしたいと思います。
フィンランドのサンタクロースは玄関から堂々と入ってくる!
「北欧ファミリーDAYS 2015」のオープニングイベントではモデルの西山茉希さんとフィンランド語翻訳通訳家の坂根シルックさんによるトークセッションが開催されました。
坂根さんによれば、
「フィンランドでは、クリスマスが近づくと子どもたちはサンタさんへ手紙を書いて自分の欲しいものをリクエストします。サンタクロースにはトントというお手伝いの小人たちがいて、家の様子を窓からのぞきながら、子どもたちが寝ている間にその手紙をこっそり受け取り、サンタさんに届けるんです。朝起きて手紙がなくなっていると、トントがきた証拠なんですね」
「クリスマスの日、サンタクロースは堂々とチャイムを鳴らして玄関のドアから入ってきます。そして、『いい子はいるかい?』とたずねてプレゼントを手渡しするんです。もちろんパパやママの目の前で。だから子どもたちはサンタの存在を信じるし、ホリデーシーズンは『いい子にしてないと、サンタさん来ないかもよ〜』と大人たちが言います。これは日本でも言われますよね」
フィンランドといえば、サンタとトナカイが暮らすサンタクロース村がある国。本場のサンタさんは、案外堂々としてるんですね(笑)。
西山さんにも、素敵なエピソードが。
「子どもの頃、クリスマスの夜ご飯を食べていると、『今、鈴の音が聞こえたよ』と父が言うんです。そして屋根裏部屋に行くと、さっきまでなかったはずのクリスマスプレゼントがある。それは、私が高校生くらいになるまで続きました」
子どもには聞こえない鈴の音。それをやり通してくれたご両親に感謝しつつ、西山さんは今でもサンタクロースの存在を信じているそうです。
そう。「サンタさんはきっといる!」その夢を守るために、世界中でさまざまな作戦が繰り広げられています。フィンランドのサンタクロース村をはじめ、オランダでは国をあげてサンタを迎えるイベントがあり、北米航空宇宙防衛司令部はサンタが今どこにいるか追跡するサイト「NORAD SANTA」を公開。日本でもフィンランドのサンタさんとの往復書簡が楽しめるサービスがあります。
きっと、子どもの夢を守るためだけじゃないですよね。大人だって、いくつになっても、ワクワクするような気持ちや特別な思い出を、失いたくない。そんな想いがあるからこそ、続いている試みなんだと思います。
今年のクリスマスも、世界中のあちこちで、たくさんの奇跡が起こることを祈って。
[北欧ファミリーDAYS 2015]
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