日本の文化を語る上では絶対外せない、日本の「温泉文化」。温泉の下町生まれ、生粋の温泉マニアの筆者が北は北海道から南は沖縄まで日本横断しながら浸かった、ちょっと変わった温泉や地元の人しか知らない穴場温泉をご紹介します。
1:平中海中温泉(屋久島)

(C) Saya Meguro
まず初めにご紹介するちょっと変わった温泉は屋久島にある平中海中温泉。この温泉は普段は海の中に沈んでいる状態で、干潮前後のたった2時間ほどしか入ることができないという自然の恩恵をたっぷり受けた温泉なんです。
波の音を聞きながら目の前に広がる雄大な景色を眺めていると、なんだか抱える悩み事もちっぽけに感じてしまう風景がそこには広がっています。ルールは水着禁止の完全混浴。開放感を味わうには、いろいろな意味でぴったりかもしれません。
[平中海中温泉]
2:豊富温泉(北海道)
この温泉に入ると目をまん丸にして驚く人も多いかもしれません。なぜならこちらの温泉、お湯が「黒い」んです。
というのも、この温泉には油分が含まれていて、その膜が温泉全体に浮かんでいるからなんだそう。この温泉の効能を目当てに全国からは毎年たくさんの人がやってきます。実はこの油分は皮膚病に絶大な効果を持ち、一説によると「これほどアトピーや乾癬(かんせん)に有効な温泉は他に類を見ない」と豪語されるほどなのです。筆者も一度入りましたが、お風呂からあがった後にびっくりするほど肌がすべすべになったことを忘れられません。宿泊する場合は「あしたの城」という満点の星空を一人占めにできる絶景宿がおすすめです。
[豊富温泉]
[あしたの城]
3:湯の峰温泉 つぼ湯(和歌山)

(C)熊野本宮観光協会
ここはなんと知る人ぞ知る、「世界遺産の温泉」です。浴槽時間は30分限定、大人が3人以上入ると定員オーバーになってしまう小さな浴槽ですが、この温泉には隠された魅力があるのです。
それは「一日に七色に変化する」というなんとも神秘的で不思議な現象。これは源泉が湯船の底から湧き出し地表に出たときに、大気と科学的反応するからではないか、と言われています。古き良き日本のわびさびを感じる佇まい、そしてお湯の色が次々に変化していく様子は幻想的な雰囲気を一層高めてくれます。肝心のお湯はかなり熱いので、浴槽横についている蛇口を使って温度調節をしてみると最高の温泉体験を味わえます。
[湯の峰温泉 つぼ湯]
4:ランプの宿 高峰温泉(長野県)
標高2000mのところにある温泉はその名も「雲上の野天風呂」。ここは源泉かけ流し温泉であり、目の前には高峰渓谷や中央アルプスなどの山々が眺めながら浸かることのできるなんとも贅沢極まりない秘湯なんです。
「登山しないと入れないの?」と不安な方でも心配はありません! 嬉しいことに車で向かうこともできるんです。新宿からは直行便も運行しているので(高速バスネット)心身の疲れを癒したいときには大自然を求めリラックスしてみてはいかがでしょう。宿で食べられる、魚を中心としたヘルシーな定食が絶品です。
[ランプの宿 高峰温泉]
5:奥塩原新温泉 湯荘白樺(栃木県)

(C)奥塩原新温泉 湯荘白樺
標高970mのところにある、外観はいたってシンプルな温泉がこの湯荘白樺です。この温泉を推してやまない理由はこの温泉のこだわりにあります。このお湯は天然の硫黄泉になにも手を加えることなく、そのままかけ流しで注入。そうすることによって、本来の天然硫黄泉を堪能することができるのです。
肝心の効能については、女性にとって嬉しい肌をすべすべにする効果はもちろん、なんと二日酔いにも効くというお酒好きにはありがたい要素もたっぷりです。そしてぜひ試してほしいのは浴槽場所に置いてある、桶に入った源泉の湯泥です。なんとこれを3分お肌や気になる箇所に塗るだけで、信じられないほどのモチ肌すべすべのお肌になります。
[奥塩原新温泉 湯荘白樺]
たまには自分へのご褒美に

温泉のもたらす効果は体への癒しだけではありません。美容・健康はもちろん、心までも安らげる効果があるのは科学的にも実証されるほど。仕事や人間関係など、すこし心が疲れてしまったときには気分転換に温泉へでかけ、ゆっくり肩までお湯に使ってリセットしてみてはいかがでしょう。
[新刊JP/「温泉」の効能を科学的見地から分析]
[Photo by Shutterstock.com]

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Saya Meguro ライター
北海道出身。NZや日本をヒッチハイク縦断してみたり、ヒマラヤに登ってみたり、スペインで盗難に遭ってみたり。とにかくワクワクすることがすき。将来の夢は湖畔のちかくに家を建てて、動物と自然に囲まれて暮らすこと。
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