せっかくのカップル旅行なら二人の気持ちが高まるロマンティックな旅にしたいもの。そんな願いをかなえてくれる世界の美しい旅先6つをご紹介します。
ドゥブロヴニク(クロアチア)
「アドリア海の真珠」とうたわれるクロアチアの世界遺産、ドゥブロヴニク旧市街。真っ青な空の下に広がる紺碧の海とオレンジ屋根の城塞都市はまさに絶景です。
7世紀にここに移り住んだローマ人たちが最初に城砦の建設を始めました。「ヨーロッパの火薬庫」とも呼ばれるほど情勢が不安定だったバルカン半島で生き抜くため、長さ2km、高さ6mの堅牢な城壁に囲まれた要塞都市が生まれたのです。
城壁に囲まれた旧市街に一歩足を踏み入れれば、そこは中世のまま時が止まったかのような空間。夜にしっとりとライトアップされる旧市街も昼間とはまた違ったロマンチックなムードが満点です。
城壁の外の高台から望む風景もまた格別で、言葉を失う美しさ。標高412mのするスルジ山からはドゥブロヴニクの街を真上から見渡せます。大切な人とこんな素敵な景色が見られたら、「他に何もいらない」と思えてしまうかもしれませんね。
チンクエテッレ(イタリア)
「チンクエテッレ」とはイタリア語で「5つの土地」という意味。イタリア北西部のリグーリア海岸沿いにある5つの村の総称で、その美しい景観と独自の文化から世界遺産に登録されています。
11世紀ごろに要塞都市として生まれたこれらの村は、1000年にもわたって陸の孤島でした。陸路が整備されておらず村同士は船のみで行き来していたため、独自の文化と芸術が育まれたのです。
切り立った崖にカラフルな家々が立ち並ぶ光景は女性ならギュっと心を掴まれてしまうのでは。アマルフィ海岸を彷彿とさせるような風光明媚な街並みでありながら、素朴な港町の風情も残る、恋人たちの隠れ家にぴったりの場所です。
2つの村、マナローラとリオマッジョーレを結ぶ遊歩道「愛の小道」はチンクエテッレを代表するスポットで、断崖絶壁をうねるように進む海沿いのウォーキングコース。ただここを歩くだけで自然のエネルギーで心が満たされるのが感じられるはずです。
キラキラ輝く海を眺めながら大切な人とゆったりと歩く時間はかけがえのないひととき。ここでなら普段はなかなか聞けないロマンチックな言葉も出てくるかもしれません。
サントリーニ島(ギリシャ)
「世界で最も美しい島」とも呼ばれるエーゲ海に浮かぶギリシャのサントリーニ島。断崖絶壁に広がる白と青の目が覚めるような街並みに憧れを抱く人も少なくないはず。旅行クチコミサイト「トリップアドバイザー」が実施した「トラベラーズチョイス2015」で、「世界のベストアイランド」第 4 位、「ヨーロッパのベストアイランド」第1位に輝きました。
息を呑むほどの透明度を誇るエーゲ海に面して建つ真っ白な建物と、ところどころに色を添える青空のようなブルーからなる街並みはギリシャの島を代表するイメージです。
島の北端にある街・イアから望む「イアの夕陽」は世界三大夕陽にも数えられる絶景。サントリーニ島の白い街並みが黄色やオレンジ、赤、紫へと染まっていく様子には言葉を失うことでしょう。大切な人とこの体験を共有できる感謝の気持ちでいっぱいになるに違いありません。
まさにすべてが恋人たちのために用意されていると言っても過言ではない、最高にロマンチックな島なのです。
ニース(フランス)
南フランスのリゾート地、コートダジュール。「紺碧の海岸」の意味をもつその名の通り、真っ青な地中海を臨むフランスでもっとも太陽に恵まれた地域です。
コートダジュールの中心ともいえるのがニース。かつてはイタリアの王国の一部として、のちにヨーロッパの王族のためのリゾート地として華麗に発展を遂げてきた街で、年間400万人の観光客が訪れるフランス第2の観光都市です。
ニースのシンボルが海沿いの海岸通り「プロムナード・デ・ザングレ(イギリス人たちの散歩道)」。高級ホテルやカジノが並びセレブな雰囲気漂う遊歩道です。
海岸のすぐ北東に広がる旧市街は、海岸通りと比べると素朴な趣が感じられるエリア。街はかつてイタリアのサルディニア王国の領地であったことから、迷路のような路地にイタリア風のパステルカラーの建物が並んでいます。二人で旧市街に迷い込んだら、きっと素敵な発見が待っているはず。
旧市街の東にある展望台から眺める紺碧の海岸とオレンジ屋根が連なる風景も必見の美しさ。洗練されたリゾートで過ごす休日は至高のくつろぎをもたらしてくれることでしょう。
トレド(スペイン)
「古都トレド」として世界遺産にも登録されているスペイン中央部の都市・トレド。「もし1日しかスペインにいられないのなら迷わずトレドへ行け」と言われるほど、スペインの魅力がぎゅっと凝縮された街です。
三方をタホ川に囲まれたた丘の上に築かれた天然の要塞都市で、城壁に囲まれた旧市街には石畳の路地が迷路のように張り巡らされています。
アルカサルを頂点にして段々畑のように歴史的建物が連なる詩情あふれる風景は、スペイン絵画の巨匠、エル・グレコを魅了したことでも知られています。
紀元前192年にはすでにこの地にローマ人が住んでいたといわれており、711年にイスラム教徒によって征服されました。1085年には再びキリスト教の支配下に入りましたが、1492年に国外追放令が出されるまではキリスト教徒とイスラム教徒が共存していたのです。
そのため、街にはアーチや幾何学文様などイスラム特有の様式美が随所に見られ、キリスト教とイスラム教が融合した独自の街並みが訪れる人々の心をとらえます。
トレドに行くなら街を一望できる最高の場所にあるパラドール(歴史的建造物を利用した国営ホテル)に宿泊してはいかがでしょうか。時間とともに移り変わる魅惑の古都をじっくりと堪能する・・・大人の恋にふさわしいご褒美です。
モルディブ
インドとスリランカの南西、インド洋に浮かぶモルディブ共和国。モルディブとは「島々の花輪」の意味で、首飾りのようにサンゴ礁の島々が連なっており、その数およそ1200にも及びます。
世界有数のリゾート、モルディブは一つの島に一つしかリゾートをつくらない、「ワンアイランド・ワンリゾート」を基本としています。そのため、同じエリアにいくつものリゾートホテルが立ち並ぶということがなく、プライベート感たっぷりの滞在が楽しめるのです。
モルディブといえば有名なのが水上ヴィラ。ミントブルーの透き通った海に浮かぶヴィラはインド洋の楽園を満喫するのにうってつけです。
青い海と真っ白の砂浜のコントラストがまぶしいモルディブの自然はまさに極上。地平線に沈む夕陽や満点の星空といった大自然の贈り物を大切な人と眺めるひとときは至福の瞬間に違いありません。
日常を抜け出して世界のロマンチックな場所で過ごす時間。きっと、二人の歴史に特別な1ページを刻んでくれるはずです。
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