フランス・世界遺産の街を最大限楽しむ!ストラスブールでしたい7つのこと

Posted by: 春奈

掲載日: Sep 29th, 2016

ドイツとの国境に近いフランス・アルザス地方の中心都市、ストラスブール。歴史的な木組みの建物や中世の面影を残す美しい街並みは「ストラスブールのグランディル」として世界遺産にも登録されています。魅力いっぱいの世界遺産の街、ストラスブールを最大限に楽しむ方法をご紹介しましょう。

美しすぎるノートルダム大聖堂に酔いしれる

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ストラスブールのランドマークが、2015年に着工1000周年を迎えたノートルダム大聖堂。荘厳かつ気品あふれるその姿には、誰もが目を奪われてしまいます。この大聖堂をひときわ印象的にしているのが、ヴォージュ山脈から切り出した赤色砂岩でつくられた外壁。この赤味がかった色彩が、他の教会とは違った独特の華やかさを添えているのです。

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その外壁の表面をレースのようにびっしりと覆う精巧な彫刻にも目を見張るばかり。その美さはかのゲーテが「荘厳な神の木」と称賛したほどで、今も昔も人々を惹きつけてやみません。

フランス・世界遺産の街を最大限楽しむ!ストラスブールでしたい7つのこと
(C) Haruna Akamatsu

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ノートルダム大聖堂の魅力は外観だけではありません。内部にあるまばゆいばかりのステンドグラスや彫刻の数々も私たちの目を楽しませてくれます。なかでも必見なのが、高さ18メートルに達する世界最大級の天文時計。その重厚かつエレガントな姿はまさに芸術品です。

毎日12時半からは、キリストと使徒たちの人形が現れる仕掛けを見ることもできます。大聖堂の入場は無料ですが、仕掛けを見るにはチケットが必要になるので事前に購入しておきましょう。

大聖堂の展望台から街を一望する

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ノートルダム大聖堂のもう一つの楽しみが、展望台からの眺め。332段の階段をのぼったところにある、高さ66メートルの大聖堂の展望台からは、ストラスブールの街を一望することができます。

天気がよければドイツの黒い森まで見渡せるここからの眺めは、まさに壮観。上から見ると改めて大聖堂の威容を実感できるだけでなく、アルザス特有のうろこのような屋根や、身を寄せ合うようにして建つ家々の姿もよくわかり、きっと新たな発見があるはずです。

イル川遊覧船で名所めぐり

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ストラスブールに行ったらぜひ利用したいのが、ボートで市内の見どころを周るイル川の遊覧船。「ボートから景色を見るだけでしょ」と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

オーディガイド(日本語あり)で、ガイドブックには載っていないそれぞれの見どころや街の歴史に関する興味深い説明を聞きながら周ることができるので、一周したらストラスブール通になれます。しかも、水圧の差を利用して水門を開けながら進んでいくアトラクション気分も味わえるので、70分のクルーズもあっという間に感じられるはずです。

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イル川の遊覧船は人気が高く、6~9月ごろの夏の観光シーズンやクリスマスの時期には切符売り場に行列ができることも。チケットは時間指定券になっていて、チケットを買ったからといってすぐに乗船できるとは限りません。確実に乗るためには、午前中早めの時間にチケットを購入しておくことをおすすめします。

木組みの建物が並ぶプティット・フランスをお散歩

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ストラスブールのなかでもっとも趣のあるエリアが、「プティット・フランス」と呼ばれる、可愛らしい木組みの建物が集中する地区。イル川の本流が4つに分かれる豊富な水量を目当てに、中世の時代には皮なめし職人の館が立ち並んでいたといいいます。

フランス・世界遺産の街を最大限楽しむ!ストラスブールでしたい7つのこと

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木組みの家々と運河が織りなす風景は絵画的な美しさで、ただ歩くだけで幸せな気分になれます。中心部から少し外れていることもあって、ゆったりとした時間が流れるこの地区は地元の人々にも人気の憩いの場。おしゃれなカフェやレストランも多いので、ランチやティータイムにもおすすめです。

「お菓子の街」の絶品スイーツを堪能

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(C) Haruna Akamatsu

「お菓子の街」としても知られるストラスブールでは、絶品スイーツを食べるのをお忘れなく。素朴な焼き菓子が中心のアルザス地方にありながら、洗練された見た目にもおいしいスイーツが並ぶストラスブールは、パリで活躍するピエール・エルメ氏をはじめ数多くのパティシエを輩出してきたお菓子の聖地。狭い範囲に数々のパティスリーやチョコレートショップが並ぶ光景には驚かされることでしょう。

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(C) Haruna Akamatsu

そんなスイーツ激戦の街でもっとも厚い支持を集めるパティスリーの一つがChristian(クリスチャン)。特にチョコレートが有名ですが、アルザスならではの焼き菓子クグロフや、フルーツを使ったケーキなど、品ぞろえは豊富です。

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(C) Haruna Akamatsu

ティーサロンを併設しているので、店内で飲み物と一緒にいただくこともできます。ひとつひとつ丁寧につくられていることがわかる繊細なスイーツには、「さすがお菓子の街の人気店!」とうならずにはいられません。

アルザス博物館で独自の文化に触れる

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アルザスを旅していると、この地方独特の素朴で温かい手工芸の数々に魅了されるはず。アルザスの文化を体感できるおすすめスポットが、アルザス博物館。1907年にオープンした施設で、すでに100年以上の歴史をもつ博物館です。

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(C) Haruna Akamatsu

外観は一見こじんまりとしていますが、3つの家からなっているために内部は驚くほど広く、充実した展示が楽しめます。当時の部屋が再現された空間に、家具や食器など、18~19世紀のアルザス地方で日常的に使われていた生活用品の数々が展示されていて、当時の生活の様子が手に取るようにわかります。

博物館の建物そのものが歴史的建造物であり、通常なかなか見ることのできない木組みの建物の内部に足を踏み入れること自体が特別な体験になるはずです。

アルザスのご当地グルメ・タルトフランベを味わう

フランス・世界遺産の街を最大限楽しむ!ストラスブールでしたい7つのこと

ストラスブールを訪れたら食べておきたいのが、タルトフランベ。タルトフランベとは、日本語で「アルザス風極薄ピザ」とも呼ばれるアルザスの名物料理です。

極薄の生地にフロマージュブランと呼ばれるクリームチーズを塗り、スライスオニオンやベーコンを散らすのが基本のスタイル。マッシュルームや異なる種類のチーズなど、トッピングを追加したものもポピュラーです。

フランス・世界遺産の街を最大限楽しむ!ストラスブールでしたい7つのこと
(C) Haruna Akamatsu

一見びっくりする大きさですが、生地が薄く軽いので、見た目ほどのボリュームはなく、女性でもたいてい完食できてしまいます。焼きたてのサクサクのタルトフランベのおいしさは病みつきになってしまいますよ。

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行けば誰もが魅了される、楽しみいっぱいのストラスブール。きっと、忘れられない休日になるはずです。

[pâtisserie Christian]
[Photos by shutterstock.com]

PROFILE

春奈

Haruna ライター

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

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