ただ甘いだけじゃない。ゴテゴテしていない美しさ。銀座の老舗の誇りと自信が、輝いている。上質が分かるあの人への手土産なら、そんなケーキがふさわしいものです。
銀座ウエスト
1947年創業、銀座の老舗洋菓子店。故高倉健氏が旧青山店をひとりで訪れ、コーヒーとレアチーズケーキを好んだこと、故永六輔氏が銀座本店喫茶室を仕事場として1日の大半を過ごしていたなど、著名人に愛された逸話も多く残っています。
大人の雰囲気が漂う、白いテーブルクロスのクラシックなカフェは素敵。
たかがシュークリーム、されどシュークリーム。カスタードクリームが隙間なく詰まった、ずっしりと持ちはかりのする銀座ウエストのシュークリーム。シンプルなものこそ違いが出ると、納得する美味しさ。男性ファンも多いので、万人に喜ばれます。お遣い物の定番ともいえる、ドライケーキもあります。木の葉を象ったサクサクのリーフパイ、ジャムののったヴィクトリアなど。菓子箱を開けると、味覚の冒険の世界が広がります。
品の良いシンプルな手提げ袋は、手に下げるのが誇らしい気持ちに。香港店では、旧正月用に赤の手提げ袋が。
[銀座ウエスト]
銀座近江屋洋菓子店
銀座7丁目の華やかなクラブ街にある銀座近江屋。周辺環境に合わせて17時から夜23時30分までと遅い営業時間ですが、仕事帰りに立ち寄りたい店です。筆者のオススメは、3種類ある細長いケーキ。中でもトリコロールが美味。
マロンスフレ
栗の入った生クリームとしっとり焼き上げたスポンジのロールを、裏ごしした栗を贅沢に使ったクリームで仕上げました。
アールグレイ
アールグレイのスポンジとミルクチョコレートベースの生クリームでサンドしました。
トリコロール
ラム酒を効かせた3種類のスポンジをアーモンド風味のバタークリームでサンドした当店自慢の1点です。
ゴマやチーズ、アーモンドのクッキーは、コーヒー・紅茶だけでなく、お酒にも合います。レトロな包装紙も素敵。
銀座千疋屋
120周年を迎えた、宮内庁御用達のフルーツ専門店。フルーツパーラーでは、乙女心がときめくパフェやケーキが誘惑します。
有名なフルーツサンドも良いですが、いちごショートも美味しいです。お値段も良いですが、ここぞという切り札に奮発しましょう。フレッシュで品質の良いいちご、ふんわりスポンジ、甘すぎない生クリーム。もらって喜ばない人はいないはず。
とっておきたくなる可愛い包装紙も、特別なお土産感を高めます。
[銀座千疋屋]
自信を持って、違いの分かるあのひとに差し上げたい手土産ケーキ。いずれの老舗も、包装紙、手提げ袋にプライドが感じられますね。
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