国内外の観光客で連日にぎわう金沢。アジアや欧米からの観光客、着物で歩く若い女性、年配の夫婦など、さまざまな人を引き寄せている観光地ですよね。
中でも近江町市場は北陸のおいしい食べ物を満喫できるスポットとして大人気。回転ずしに行列を作ったり、立ち食い店で生ガキや刺身とビールを楽しんだりと、みなさん思い思いに楽しんでいますが、食べ歩きも近江町市場では楽しいです。
そこで今回は北陸に在住し、金沢も頻繁に訪れる筆者が、近江町で人気の食べ歩きグルメを紹介します。人でごった返す近江町市場。食べ歩きの際には周りの人との接触には十分に注意してくださいね。
近江町コロッケの『昔風コロッケ』
最初はコロッケから。近江町市場にはコロッケを出すお店がいくつかありますが、中でも近江町市場館広場から入ってすぐの近江町コロッケは人気の名店。新鮮な野菜や魚を使ったおいしいコロッケを求めて、いつ行っても列ができています。
メニューはオーソドックスな昔風コロッケから、肉コロッケ、たこコロッケ、甘えびコロッケ、カボチャコロッケなどいろいろ。個人的には甘えびがぎっしりと詰まった甘えびコロッケがお気に入りで、シンプルな昔風コロッケも安定の味わいで行けば必ず買って帰ります。
昔風コロッケは1個150円などリーズナブルで、コロッケ1個1個は厚みがあり食べごたえがあります。まずは買ってかじりたい食べ歩きグルメですね。
金澤大地 たなつやの『じろあめソフトクリーム』
次は金沢の銘菓『じろあめ』を使った砂糖不使用のソフトクリームになります。金沢近江町市場の中通りにある穀物店「たなつや」の店頭で販売されているスイーツで、石川県内の自社農場で無農薬、無化学肥料で育てられた有機大豆の豆乳をベースにしています。『じろあめ』とはTABIZINEの過去記事『半沢直樹も愛した金沢のお土産「じろあめ」を隠し味にしたレシピ3選』でも紹介した、金沢で人気の伝統お菓子ですね。
大豆の風味が存分に感じられるさっぱりとしたソフトクリームで、表面にもじろ飴がふんだんにトッピングされます。じろあめは強い粘り気があるため、アイスと混ぜて食べると、まるでトルコアイスのような伸びと食感も楽しめます。国産小麦を使ったというワッフルコーンもおいしいですよ。
川木商店の『どじょう蒲焼き』
金沢や県境を共にした富山県南砺市の城端、福光などでは、ドジョウをかば焼きにして食べる風習があります。ドジョウを背開きにして骨を付けたままぶつ切りにし、串刺しにしてたれをつけて焼く郷土料理。甘辛くて香ばしく、かむほどにほどよい苦味もあって、とてもおいしく栄養も豊富です。
土地の古老は少年時代、夕立後の川でドジョウを大量につかまえて、祭りの露天商などに1kg100円ほどで売って、野球のグローブを買ったと語っていました。ちなみにグローブは高級品で、1,000円ほどしたと言います。しかし今では農地に農薬をまくようになったため、天然物はなかなかつかまらなくなったみたいですね。
それでも川木商店は4月~10月は天然もののドジョウを食べさせてくれます。秋から冬は養殖ものですが、一年中ドジョウを楽しませてくれます。炭火で香ばしくサクサクに焼いてくれますので、ウナギを食べる感覚で食べてみてください。近江町市場を貫く鮮魚通り沿いにありますので、エムザ口から入れば簡単にお店が見つかるはずですよ。
大口水産の串焼き
次は大口水産の焼き焼きコーナーで販売されている串焼きになります。つぶがい串、のど黒串、えび串など、日本海の新鮮な魚介類を串焼きにして気軽に食べさせてくれるお店になります。
目の前には床几(縁台)が設けられており、観光客が何本か串焼きを買っては、入れ代わり立ち代わり腰掛けて串焼きを楽しんでいます。生ビールも1杯400円売っていますので、飲みながら食べている人も少なくありません。旅先で明るいうちから飲むビールは最高ですよね。注文をすると、軽く火であぶって温めてから手渡してくれますので、冬でも温かくおいしく食べられますよ。
恵豆しば田の『おからまん』
最後は近江町市場のむさし口からすぐ、青果通りと新通りの角にある恵豆しば田の『おからまん』になります。サクサクに揚げた表面に、ほどよい甘みの生地、具材のおからの優しい味わいが絶妙にマッチするグルメで、軽食としてもおやつとしても楽しめる一品になっています。
1個200円と値段もお手ごろですから、食べ歩きには最適。お店の方いわく、冬季に限定販売される蒸したおからまんも人気なのだとか。女性のみならず、男性にもファンが多いおやつですので、ぜひとも食べてみてくださいね。
以上、金沢近江町市場で食べ歩きたいグルメを紹介しましたが、いかがでしたか? おいしいお店がいっぱいの市場ですが、食べ歩きもまた格別です。「ちょっと座りたい」と思えば、意外に腰掛けやベンチも多い近江町市場。上手に落ち着けるスペースを見つけて、食べ歩きグルメを楽しんでみてくださいね。
[Photos by Masayoshi Sakamoto and shutterstock.com ]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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