(C)Ai Kaneko
マカオのB級グルメ王と言えば、おなじみ「ポークチョップバン(ポークチョップバーガー)」。パン屋さんでももちろん売られていますが、本当においしいものは”ローカルカフェで頂く”が鉄則!今回訪れたのは、路地裏にひっそりと佇むカフェ「華軒美食」。ガイドブックには載っていない、地元っ子行きつけの隠れ家店を発掘して参りました!
ポークチョップバンとは
「ポークチョップバン(豬扒包)」とは、カリッと焼かれた豚肉を、パンに挟んだバーガーのこと。ポルトガル文化の強いマカオでは、Papo Seco(パポ・セーコ)と呼ばれるポルトガルロールで挟むのが一般的。他にもパイナップルバンなど、やや甘めのタイプが使われることもあります。そんなベーカリーショップの大人気商品ですが、実は本当においしいポークチョップバーガーは、”カフェで頂く”のがおすすめ。と言うのも、調理する必要があるからです。やはり出来たて熱々に勝るものはありません。
※ポークチョップバンやパイナップルバンは、「パン」ではなく、「バン」が、マカオを始め海外でもそのまま通じる発音になります。
他と一線を画す!クリエイティブなフュージョン料理がご自慢「華軒美食」
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隠れた名店を探すべく訪れたのはマカオ半島の西側、海に近い場所。フィッシュマーケットなどが立ち並ぶローカルエリアで、観光客の姿を見かけることはまずありません。それにしても、カフェというよりむしろ定食屋のような渋い出で立ちです。
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歴史を感じるその佇まいとは裏腹に、こちらで出されるのは斬新なフュージョン料理。マレーシア、タイ、中国料理など、様々な国の伝統料理からヒントを得て作られる独創的なスタイルが好評です。中でも一番人気が写真の「墨魚餅撈麵」。伸びが良くモチモチ食感の焼きそばに添えられるのは、イカのすり身を揚げたもの。こちらの”かまぼこステーキ”は、マカオ一美味しいと言われるほど。スイートチリソースをちょっぴりつけて頂きます。
「ポークチョップバン」は王道スタイルで勝負
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大胆にパンからはみ出ているのは、肉厚な”骨付きポークステーキ”。通常カフェでは、味付けも調理もしやすい”骨なし”肉を使うことが多いですが、こちらではより旨味が多い骨付き部位を使用。カリカリっと香ばしい外側、中は驚愕の柔らかさ!絶妙な焼き加減で、一口噛むと肉汁がしたたり落ちます。
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チキンを使ったバージョン「雞扒包」もありますよ。パンのタイプも異なり、お味はポークよりややあっさり目。
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最後にポークチョップバンに合うおすすめドリンクをご紹介! 渋い茶葉の香りを感じつつも、滑らかでクリーミーな「香港式ミルクティ(香滑奶茶)」。更なるビター味を求めるならコーヒーと紅茶をミックスした「香港式コーヒーミルクティ(鴛鴦)」。どちらも甘さを自分で調節できるよう、テーブルにはガムシロップが置かれています。
ベーカリーショップで買って、気軽に食べる歩くポークチョップバンももちろん良いでしょう。しかし時に趣のあるカフェの一角で、ジュージューと焼き立て音をBGMに頂くというのもまた乙。 ガイドブックには載っていない、隠れ家カフェのご紹介でした。
住所:仁慕巷2C號樂斯大廈地下F舖
Tel:6521 2007
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