
(c) Yoko Nixon
キャンベルのスープ缶、カラフルな牛、奇抜な色を取り入れた有名人の肖像画など、誰もが一度は目にしたことがあるであろうアンディ・ウォーホルの作品は、彼の死後30年以上経った現在でも世界各地で特別展が開かれるほど人気です。
ポップアートというジャンルを作り上げた第一人者でもあるアンディ・ウォーホルの生まれ故郷ペンシルベニア州ピッツバーグには、個人のアーティストとしては最大規模のアンディ・ウォーホル美術館があり、彼の生涯と作品の魅力を余すことなく伝えています。
今回はそのアンディ・ウォーホル美術館を訪れたウォーホル好きな筆者が、美術館の魅力を体験ルポとしてご紹介します。
7階建てのビル全てに詰まったアンディ・ウォーホルの軌跡

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アメリカはペンシルベニア州ピッツバーグのダウンタウンにほど近い場所に位置するアンディ・ウォーホル美術館は、7階建ての建物で、各フロアで年代別のウォーホル作品を展示しています。
筆者が訪れた際には、アンディ・ウォーホルがポップアートで有名になる前のコマーシャルイラストレーター時代の特別展を開催しており、1フロア全てで彼の初期の作品を鑑賞することができました。
他にも常設展として誰でも一度は見たことのあるキャンベルスープ缶や著名人の肖像画などが所狭しと展示してあり、非常に見ごたえのある作りになっています。
またアンディ・ウォーホルは自分宛てに届いた手紙や旅行先で購入したお土産などを全て保管するコレクターとしても知られており、彼の“タイムカプセル”の中身が数多くが展示されていました。
晩年のウォーホルはデジタルアートにも着手しており、近年まで未発表だった1980年代のデジタル作品も展示されていました。メディアルームではウォーホルのフィルム作品やテレビ番組なども視聴することができ、当時を生きた彼の映像に触れることもできます。

ダウンタウンから美術館に続く道の途中にある「アンディ・ウォーホルブリッジ」もファンならぜひ渡っておきたい
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ウォーホルの手法を体験できる無料ワークショップも人気

(写真はイメージです)
美術館の地下にあるワークショップでは、アンディウォーホルを一躍ポップアートの巨匠に築き上げたシルクスクリーンプリントや、彼がポップアートで有名になる前、コマーシャルイラストレーター時代に多用したブロッテドラインスタイルと呼ばれる転写手法などを無料で体験できます。
スタッフも常駐しているので、サンプルを見たり、スタッフの方に手伝ってもらいながら楽しくアートを体験することができますよ。
アンディ・ウォーホル好きなら一度は訪れたい聖地

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アンディ・ウォーホルの死後30年以上たった現在でも、世界各地で彼の作品は愛され続けています。イラストレーター、アーティスト、カメラマン、フィルムメーカー、モデル、そして時代のアイコンとして様々な分野で活躍した彼の生きざまに触れることができる美術館は、作品はもちろんのことアンディ・ウォーホルという人物を深く知るのにうってつけの、ファンにとっては聖地といえる場所。
ウォーホルが生まれ育ったピッツバーグの街並みを眺めながら彼の生涯に想いを馳せる、ファンとしては非常に贅沢なひと時を過ごすことができました。
ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルの全てを詰め込んだアンディ・ウォーホル美術館。時代を超えて愛され続ける彼の作品と生きざまに触れることができる特別な美術館は、ウォーホル好きの方はもちろん、それほど詳しくない方でも一見の価値ありです。
[Photos by shutterstock.com]

Yoko Nixon ライター
高校時代初めてアメリカのテキサス州に留学してから、縁あって大学もそのままテキサスへ。帰国後リーマントラベラーとして暇を見つけては世界各国を旅し、旅と写真の面白さにハマる。現在はアメリカのアーカンソー州在住。目先の目標はアメリカ全州を制覇することです!
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