映画『君の名は。』の聖地巡礼の場所としてもすっかりお馴染みになった長野県諏訪市。夕暮れ時の諏訪湖の景色は、いつまでも眺めていたくなるような幻想的なものでした。秋の紅葉の季節に訪れた諏訪とそのお隣の蓼科には、映画のワンシーンのような大自然の光景が広がっていました。
空一面が紫色に染まるマジックアワーの諏訪湖
旅行1日目、夕方に諏訪に到着した時には、もう日が傾きはじめていました。夕日が落ち、窓の外に流れる景色にふと目をやると、そこには映画のワンシーンかと思ってしまうような淡い紫色に染まる空がありました。
慌てて車を止めて空を眺めると、夕暮れの空にひときわ輝く大きな満月が。
あまりに綺麗な景色だったので、宿にチェックインした後、諏訪湖まで歩いてみることに。オレンジ色の町の明かりが湖に反射して、高台から見る景色とはまた違った顔を見せてくれました。
すぐ近くには飲食店などがあり少しにぎやかな場所だったのですが、湖の周りにはなぜかしんとした空気が漂っていました。
やさしい空気の流れるハーブショップ「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」
2日目は諏訪を後にして、お隣の蓼科(たてしな)へ。蓼科へ入ると、一気に周りの景色に自然が多くなってきます。見上げると、風に吹かれた落ち葉が空を舞っていきました。
『蓼科ハーバルノート・シンプルズ』は、そんな自然の中にたたずむハーブとアロマテラピーの専門店。入口ではあたたかみのある木の看板や、テラスのテーブルに置かれた秋の恵みたちが出迎えてくれました。
店内にはさまざまな種類のハーブのほかに、植物を使って染めた糸で織られた帽子やキッチン雑貨、精油などが並びます。お客さんの中には、自分の体調に合わせてハーブを調合してもらっている人も。
窓辺にも季節に合った自然の葉や果実などがインテリアとして飾られていました。お店全体にふんわりとした優しい空気が流れていて、とても落ち着く空間になっています。
▲ お店のすぐ近くにある大きな木が紅葉すると、足元にピンクの絨毯が広がります。
もののけ姫の世界が広がる「蓼科大滝」
『蓼科ハーバルノート・シンプルズ』から20分ほど車を走らせて向かった先は「蓼科大滝」。駐車場から10分ほど歩いた先が滝になっているのですが、その滝までの道に思いもかけない絶景が待っていました。
駐車場から5分ほど歩くと落ち葉の絨毯が。この紅葉のエリアを抜けると・・・。
そこはまるでもののけ姫の世界。壮大な原生林に目を奪われます。
木の根が大きな岩を覆いつくしていました。
原生林の森を抜けると、大滝が現れます。こちらもかなりの迫力で、自然の力強さをひしひしと感じました。
長野に生きる自然の尊さにただただ息をのんだ2日間。これからも季節の移り変わりを何度も感じにきたいと思わせてくれる土地でした。
[All Photos by Risa Imai]