日仏友好160年を記念して、現在パリでは「ジャポニスム2018」という、世界にまだ知られていない日本文化の魅力を紹介する大規模な複合型文化芸術イベントが開催されています。
日本の文化が海外でこのような大々的な規模で紹介されるのは、初めてとのこと。今回は、パリ市庁舎前広場で2018年11月1日(木)から6日(火)まで開催されているパリ、東京文化タンデム2018 FUROSHIKI PARISを現地リポートします。
風呂敷包みをイメージしたパビリオン
パリ市庁舎はパリの中でも歴史があって美しい建築物の一つ。そんな有名な市庁舎前に、建築家・田根剛氏監修による風呂敷をイメージしたパビリオンが設置されています。
パリの著名人が風呂敷を持つ!?
パリ市庁舎のファサードには、パリの著名人の彫刻が展示されています。今回のイベントでは、なんと彫刻像が風呂敷包みを持っていました。面白い試み!たまたま通りがかった人たちも、スマートフォンで思わず写真を撮っていました。
パビリオンの中では…
パビリオンの中に入ると、日本の伝統的な風呂敷が、現代アートのようにポップに展示されています。風呂敷といえば、日本の正統的な伝統というイメージがあったので、足を踏み入れた瞬間、斬新さと伝統の融合のこの空間に圧倒されてしまいました。
日仏のアーティストやデザイナーによる風呂敷アート
この風呂敷アートの目玉の一つが、日仏のアーティストやデザイナーによって描かれた風呂敷の展示。北野武、香取慎吾、蜷川実花やジャンポール・ゴルチエ、アニエス・ベーなどによってデザインされた、美しい風呂敷を見ることができます。
風呂敷包みの展示
風呂敷包みも天井からぶら下がって展示されていました。一枚の布で、形も大きさも違うものを包むという風呂敷文化を見ることができます。包む、結ぶという風呂敷の無限の可能性を表現しているようです。フランス人もどのように包まれているのか、じっくりと見ていました。
フランス人も興味津々、デモンストレーション
この展示では、ビデオによる参加型デモンストレーションもありました。ワインやバゲットなど、フランス人にとって日常にあるものを風呂敷で包みます。フランス人も興味津々なようで、多くの人が実際にビデオをみながら、風呂敷包みにチャレンジしていました。
ビニール袋が廃止され、エコバックが主流になっているフランス人にとって、包む、結ぶ、贈るという日本の風呂敷文化は身近に感じられたのではないでしょうか。風呂敷をオブジェとして見るだけでなく、実際にデモンストレーションに参加し、日本の文化に触れようとしているフランス人の様子が印象的でした。
[ジャポニスム2018]
[パリ東京文化タンデム2018 FUROSHIKI PARIS]
[All photos by Nanako Kitagawa]
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Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
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