
あまたの名物グルメを擁する台湾。なかでも、日本人が一番楽しみにしているのが小籠包ではないでしょうか。
数多くの名店がひしめき合う台北で、特に日本人から絶大な支持を集める名店のひとつが、「京鼎樓(ジンディンロウ)」。
台北の京鼎樓本店で、定番人気のスタンダードな小籠包と、ここだけの珍しい烏龍茶小籠包を食べ比べてみました。
アットホームな「京鼎樓本店」

小籠包の名店として知られる「京鼎樓(ジンディンロウ)」は、あの「鼎泰豊(ディンタイフォン)」で修行した兄弟が出店したお店。その本店は、台北の繁華街・中山エリアにあります。

MRT中山駅から、歩くこと約10分。日本にも多数の店舗を展開する京鼎樓ブランドの本店とあって、どれほど大それた店構えなのかと思いきや、見えてきたのは昔懐かしい庶民的な雰囲気の店舗。

店内は、1階と2階、地下に分かれており、2階は個室もあるゆったりとした空間です。日本でいえば、昭和的雰囲気。やや古風な印象の店内は、アットホームな温かさに包まれています。

日本でもその名をとどろかせる名店ながら、現在も家族経営で成り立っている京鼎樓。「古くからのこぎれいな食堂」といった趣の家庭的なムードがまたいいですね。
定番の小籠包

小籠包で有名なだけに、京鼎樓にやってきたら、まずスタンダードな小籠包は外せません。酢と醤油の割合は3:1の黄金比率でいただきましょう。
京鼎樓の小籠包は、たっぷりの肉汁とさっぱりとした味つけで在住日本人や日本人旅行者にも大人気。お肉はうまみたっぷりでジューシーですが、それでいてしつこくなくあっさりといただけます。さすがは小籠包の名店。
特筆すべきが、皮のモチモチ感。薄さとモチモチ感を両立させるのは容易ではないはずですが、京鼎樓の小籠包の皮は、薄いながらもモチッとした歯ごたえが楽しめます。
ここだけの烏龍茶小籠包

スタンダードな小籠包とともに試してみたいのが、京鼎樓オリジナルの烏龍茶小籠包。へちまや蟹肉の小籠包などはよく見かけますが、台湾といえどもお茶を使った小籠包にはなかなか出合えません。
京鼎樓には数種類の小籠包がありますが、そのなかでもお店のイチオシが烏龍茶小籠包です。
京鼎樓の烏龍茶小籠包は、見た目からしてお茶の香りがしてきそうな緑色。皮には粉状に挽いた烏龍茶、餡にも烏龍茶が練りこまれていて、口に運ぶとふんわりとお茶の香りが漂います。
この烏龍茶小籠包は、日本の女優の言葉がきっかけで生まれたもの。台湾の名物である「お茶と小籠包を同時に楽しめたら」という彼女の言葉により、オリジナルの烏龍茶小籠包が誕生したのだといいます。
クセになりそうなお茶の風味

烏龍茶を練り込むことで、肉の臭みを消す効果があり、爽やかなお茶の香りは意外にも小籠包と好相性。噛むとほのかなお茶の苦みが口のなかに広がり、お茶好きならクセになってしまうかもしれません。
変わりダネグルメのなかには、「珍しさはあるけど味はいまひとつ」というものもありますが、烏龍茶小籠包は単に奇をてらったものではなく、小籠包本来のおいしさを損なわず、独自に進化させたメニュー。
人それぞれ好みはありますが、筆者はスタンダードな小籠包と烏龍茶小籠包、どちらにも違った魅力があり、甲乙つけがたいおいしさだと感じました。
台湾を旅するなら、一度は足を運んでみたい台北の京鼎樓本店。ほかでは味わえない烏龍茶小籠包の実力のほどを、あなたの舌でも確かめてみませんか。

[All photos by Haruna]
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Haruna ライター
和歌山出身。東京での会社員時代に、旅先でドイツ人夫と出会う。5か月間のアジア横断旅行の後ドイツに移住し、ライターに転身。約2年半のドイツ生活を経て、現在は日本在住。「歴史地区」や「旧市街」と名の付く場所に目がなく、古い町を歩き尽くすのが大好き。世界のリアルな「ワクワク」を多くの人に伝えたい。
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